振り心地がよくて、何も細工しないでもまっすぐ当たるクラブ | 酔竜の館 新館

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ゴルフ(100叩き)、バリトンウクレレ、医療介護ネタがメインです。運動オンチのためのクラブセッティングの裏技など上手な方が扱わないネタをよく書きます。車・バイクネタはcarviewの酔竜の館みんから版、カープネタはFC2ブログ「カープの間」でやっています。

クラブに求める一番基本的なものはやはりタイトルに書いたようなことでしょう。これをないがしろにして「飛ぶ」「方向性のいい」「シャフト」「ヘッド」を追求しても、下手するとブレーキを踏みながらアクセルを全開にするようなことになります。

 

一番簡単に言えることは、今のドライバーは長すぎて振りにくいクラブになっているということです。試打室で飛ぶクラブが売れるので仕方ありません。だからそのままではドライバー専用のスイングが必要になってきます。ドライバーがよくてアイアンはダメというのは普通に起こります。これを放置するのは最悪です。

 

もちろん飛びを最優先にして設計したドライバーを使いこなせたら、今までにない飛距離を得ることができるでしょう。プロゴルファーが全体的に飛距離を伸ばしてきたのはうまく数種類のスイングを使いこなせるからです。

 

一方でスプーン(3番ウッド)の方が飛ぶというゴルファーも少なくないようです。スプーンと言えばドライバーよりはるかに小さいヘッドで、シャフトは2-3インチ短いというスペックですから、普通に考えるとあまり飛びそうにはありません。最大飛距離はドライバーの方が上かもしれませんが、平均飛距離がスプーンの方が上ということになると、何のためにドライバーは飛距離優先の設計をしてきたのでしょうか。

 

こんなことが起こる原因としては、(1)45インチ超のドライバーは振りにくくてヘッドスピードが思ったように上がらない、(2)ヘッドスピードが低めのためドライバーのロフトではバックスピンが足りず飛距離をロスする、(3)同じくフェースが開いて当たってしまうので飛距離をロスする、このあたりでしょう。

 

逆に考えるとスプーンでは(1)振りやすいスペックなのでヘッドスピードが適正に出る、(2)多めロフトによりバックスピンが適正でヘッドスピードなりの距離が出る、(3)フェースが戻ってスクエアに近く当たるので飛距離のロスが少ない、となります。

 

まあこれもスプーンの方がぴったりになる可能性が高いというだけで、選び方を間違えるとNGです。そして上級者はどんなクラブでも対応して打ちこなせますので、今まで書いたことは無視していいです。

 

ドライバーと5番アイアンの重量差は80-100gがいいとか、NS950GHのアイアンだったらドライバーのシャフトは50-60gがいいとか、バランスはこのくらいとか、こういう定説は実は対応力がある上級者目線の話です。極端なことを言うと13本のクラブに対して13通りの打ち方をすることで、各クラブが持つポテンシャルを最大限発揮するための方法論です。

 

ただ対応力に頼っていると、プレッシャーのかかった場面でクラブ本来の性能が出てしまう可能性が大です。優勝争いするプロが最終ホールショートアイアンでアドレナリンが出てグリーンオーバー、というのは「軽く振るべきクラブを力を入れて振ってしまった」と解釈できます。

 

初級者・中級者は少し考え方を変えるといいです。通常のクラブでミスが多いのであれば、クラブのポテンシャルを80%しか発揮できなくても「何も考えなくても気持ちよく振れて、スクエアに戻ったフェースの中央付近でインパクトできる」クラブをなるべく多くセッティングに入れましょう。

 

軽すぎるクラブはトップ、だけではなくて調整しようとしてダフリも出ます。スイングの力感を落として振るとちょうどよく打てますが、そんな(できもしない?)ことをするくらいなら素直に鉛を貼るとかしてクラブを重くすべきでしょう。重すぎるクラブはちょっと難しいですが。

 

10年前にクラブMOIマッチングとかワンレングスアイアンとかに出会っていたらなあと思います。かなり遠回りをしました。