アスペルガーなむろやんと、カサンドラな私と。 | 富山このはな酵素風呂 麻蓬(まほう)

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身辺雑記。

人間の限界を超す気温の中、皆さんお元気でしょうか。
私は相変わらず、わの舞に飛び回っております。

かきごおり


梅雨明けしたらまず「やまかわ」の宇治金。


先月は名古屋→静岡→箱根→東京、と講習会ツアー。

静岡


静岡 伊河麻神社境内の楠の樹。


静岡→東京の合間にぽっかり空いた13日を前に、
その日は箱根のゲストハウスに宿泊を予定していたので
なにか周りに観光するところあるんかな~~と調べてたら、
なんと毎月13日が
箱根の九頭龍神社という、日本で一番と言われる龍神の神社の
月次祭(つきなみさい)。
その日は特別に芦ノ湖に参拝用の遊覧船が出る、とな。

そういえばどなたかの文で、船に乗って九頭龍神社お参りした、
というのを読んだ記憶が。

これは呼ばれているでしょう、と朝早めに
静岡から箱根の九頭龍神社に向けて出立しました。


そうするとまー、あまりにもするする行けてしまうんですね。
バスは既に停まっていて、走って乗り込んだらすぐ出発した、とか。
ご祈祷の申し込み終えて遊覧船に乗ったら、私が一番最後で
まもなく船が出た、とか。
九頭龍神社に着いたらすぐ神事が始まったとか。

神主

のぼり


だもんで、重いカートをずっとごろごろ引っ張り回していました。
周りの方々、喧しくてごめんよ。
あまりにもスムース過ぎて、預けるひまもなかったんだ。

バスで芦ノ湖に向かう時は濃い霧に包まれ、異次元に連れて行かれるかのよう。
神事の最中、ぱらぱらっと雨。これは龍神がウェルカム、という徴だそうだし。
神事が終わってから桟橋に向かう時も、私の周りを黒アゲハが舞ってくれるし。

白龍神社もお参りして。

もちろん九頭龍神社での神事終わった後、そっと龍神の舞舞いました。

帰りの船では、湖面に白い光が落ちて。

箱根の


龍、水、観音様はなんか私の周りに、いつもある。


その後、箱根の温泉の凄さに感激。
さすが・・・箱根。

さて。

静岡での講習の前、駅前の本屋さんに入ったら、
ここもなんだかすごくて。
陳列してある本の量、質・・・
そして購入前の本をコーヒー飲みながらゆったり読める。
汚しても構わないんですよ、なんて書いてあったりする。

同じ時代を生きていても、地方と都市はもう全然違うなー、と
またしても少々がっくりしつつ本を検分していましたら、
こんな本も見つけた。

アスペルガーとカサンドラ (旦那(アキラ)さんはアスペルガー)/コスミック出版
¥1,080
Amazon.co.jp


そう。最近、むろやんはもしかして発達障害?と気がついたんです。
ネットで見ていたら、もう、頭ぶんぶんいうくらい、うなずく。
あるある!で。

で、本屋さんにこの本のシリーズが、ずらーっといっぱい!

都市に住んでたら、もっと早くに気がつけたかもしれない。

むろやんと結婚する前から、あれ?と思うことが2回くらいありました。
ちょっと気になったけど、あとはまあ普通の人、と思っていました。

ところが結婚してみるといろいろ「ヘン?」な部分が。

むろやん2


これがむろやん。体裁は結婚してから私が調えたのだけど
元は眉濃くヒゲなし、紺のジャージの小太りおっちゃんでした。



まず、読めない、書けない。
ディスレクシア(識字障害)?と。
耳聞こえる人なら、読み書きは当然苦もなくできると思っていた。
耳聞こえるのに、読めないなんて。書けないなんて?

それからもっといろいろ出てきて、
もしかして、知的障害のボーダーライン?と疑った頃もありました。
その度に仰天、喧嘩しつつも
気のせい、と思うようにしました。

親戚、友人、近所付き合いもほとんどない人だったし、
開店休業状態の自営業だったので、
ほぼ2人だけでの行動。しかもその範囲は狭い。
超都会から富山のまたはずれに嫁いできた私は
友だちを作ることも、
自分の住んでいる辺りの地図を把握することもできないまま、1、2年。

お店もほぼ私がひっぱっていた。引っ張らざるを得なくて、
なんだか心理的にものすごくしんどかったのです。
結果、風邪が長引いたりだとか、
原因不明の回転性めまいに1カ月悩まされたりとか。

3年目、ついに目にきました。
耳聞こえないから目は本当に大事なのに。
目が見えなくて、涙がら手探りでお客様を酵素に入れたりしているのに、
見えなくなる恐怖と疲れの中てんてこまいで働いているのに、
むろやんはその最中、二階で友人と楽し気に長電話していました。


もうぷつんとキレて、雨の日だったんだけど、
夜逃げしました。このままいたら殺される、と思った。
今までの人生、壮絶な苦労してきたのに
こんな目が見えなくなって、な展開はあってはならない、と。

足はもう萎えていて、
後ろから追ってくるかもしれない恐怖におびえながら
雨の夜道を逃げました。

実家に逃げて、それから6カ月は目が開かない、見えない状態でした。
病院あちこちまわったんだけど、異常はない、と言われた。

こんなに悪いのに。

むろやんは「変わるから!」ということで迎えに来て、
それから整体の人にかかったら
「内臓機能してなくてあと3カ月の命だった」なんて言われました。
もう、とにかく歩けなくなっていた。

そこからじわり、じわり、と薄皮をはがすようによくなってきて、
一日のうち、朝の数分間は見える時間がある!というような状態になってきた時、
翌年ですね。

激しいパニック障害の発作が出ました。
高校の時から社会人のある時までパニック障害だったのですが、
今回、電車だとか授業中の教室、というシチュエーションではない。

家で。

むろやんのなにか一言がきっかけだったと思います。

呼吸ができなくなって、台所でのたうち回り、もんどりうって苦しみました。
台所、廊下、とのどをかきむしって転げ回るんだけど、

むろやんは、無反応なんですよ。
その様子を見て心臓の裏が冷えました。空恐ろしかった。

外に出ようとしたら、数mの積雪だし。

喋れない中必死に、救急車を呼ぶようにむろやんに指示して。
渋ってましたよ。
かけたことがない、救急車来たら近所に恥ずかしい、とか言ってて。

やっと来た救急車にさえ怖くて乗れなくて、
病院で鎮静剤打たれても効かなくて、
深夜2時頃までパニック発作は続きました。

それからまたしばらく、目とパニック発作との闘いの日々。

ソロソロと行動半径を1m、数m、とのばしていって、
でも日に何回もパニック発作起こる。
車での移動もまだじわじわっと20分、ぐらいでいた頃、
緊張を解きにコンビニに入ったら、
パニック発作来てしまったんですよ。

陳列棚のところでべたっと座り込んで
脂汗冷や汗かいて吐きそうになって、
むろやんに「レジ・・袋・・」と頼んだんですね。
嘔吐のためにちょっともらってきて、ってつもりで。
指で四角く、袋の形作って。


えづきながら、なかなか戻ってこないなぁ、と目で探したら、
むろやん、おとなしくレジの会計の列に並んでました!

他の通りがかりの男性が「大丈夫ですか?」と
肩に手をかけてくれたんだけど、
「あ、主人がそこにいますんで・・・」と答える情けなさ、間の抜けた感じ。


思い出せば、雪道で私が事故った時。
他の見知らぬ男性がてきぱきと行動し
「エンジンは大丈夫だから。」「・・怖かったね。」と
声かけてくれたりした。その言葉が、ほんとに沁みた。
そして遅れてきたむろやんの、私の命を心配するでもない、、
そういえば、この人、目を合わせないよ、、!



他の人と会話すると、
尋常な言葉が返ってくるのにはっとさせられます。
そのまともさに驚きます。
目をみはります。

先日、あまりのことにネットで調べてみたら、
出てくる、出てくる。
やっぱり、そうだった。この特異さ。

でも、知らない人には
「すてきなダンナさんねー!!」
「いい旦那さんでよかったわね」
と言われることが多く。
ブログで一生懸命SOSだしているつもりでも、
逆にたしなめられたり。

「いえ、実は全然違うんですよー!」という
ほぼ悲鳴に近い声も消されます。

むろやんに診断を受けてもらった訳ではありませんが、
「サイレントアスペルガー」というんだそうです。
本人に困った感ないもの。

そしてそういう旦那さんに心理的・身体的に追い詰められたのを
「カサンドラ症候群」というそうです。

そういうのがある、と分かっただけでもよかった。

むろやんの今までの、今でも、のとんちんかんな言動、納得がいきます。
そして私の目のことやパニック障害の再発まで追い詰められていた状態、というのも。

むろやんのことは大きい子ども、と思うようにして
日常のことを少しずつ教えていきました。

私の背中を撫でるということも、
今は不器用ながらすこーしできるようになってきています。

人を撫でるということ。
自然にできて当たり前、と思うでしょう。
あーかわいいなー、と思ったら自然と手がそうなる、と思うでしょう?

できない人がいるんですよ。

時々はあれ?と思う部分があるものの、
心に引っかかることは少なくなってきました。

これを読んでいる方で、ダンナさんが

自分が分かっていることは相手も分かって当然、
協調性に欠ける、場にそぐわない言動、一方的な会話、
他者の気持ちを想像できない、応用力が弱い、感覚鈍磨、
突然心のシャッターを閉める、過睡眠

などあれば、ちょっとネットなどで調べてみてください。

私の父も、多分にアスペルガーのケがあると思います。



アスペルガーという発達障害だから「落ちる」、ということではなくて、
つきあう時に分かっていればよい、ということ。

<発達障害の有名人>
栗原類、黒柳徹子、
スティーブ・ジョブズ、トム・クルーズ、スティーブン・スピルバーグ、
ウォルト・ディズニー
トーマス・エジソン、アインシュタイン、、、、

最近、「セッション」という凄まじい映画を観ましたが、
この鬼教師だってもちょいそれっぽいし、
私の好きなマンガの「柳沢教授」もそうでしょう。

わの舞で関西や東京などに行ったりして
少し距離を置くようにしたり。

前はむろやんによると
高岡、金沢に行くことなんて遠いそうで考えられなかったのですが
今は金沢のわの舞に月2回とか自分で行けるようになりました。

ちなみにここから高岡までは車で50分。

都市の生まれ育ちで電車生活だった私には、
それが遠いのか近いのかよくわからない。

一番近かったコインランドリーが車で20分、10キロの場所にあって、
雪で洗濯物の干せない冬場や梅雨時などは、毎日そこに車で通ってました。

これが変なのか普通なのか分からない。
(答え:変。室内干し。でも当時はエアコンすらなかった)

買い物はそれよりさらに遠方だな。

6畳もない部屋で、石油ストーブ焚いていたよ。
体育館に置くようなやつ。

皮膚表面は熱いのに、体の反対側は凍えているという。


・・・まぁ、いろいろと噴出してきます。

今は猫2匹もいて、大分まともな生活になってきた。
穏やかな生活になってきた。

つれあいが「普通」ならば、こっち富山に越してきて
1年目の状態、だと思う。

そのことを、悔しいとは思わない。
壮絶な8年、とは思う。

だれしも、程度の差はあれ、「発達障害」だと思う。
私だって人の顔覚えられないし。
家族の生年月日も自分ちの電話番号も覚えられないし。
性同一性障害だし。プラス、アセクシュアル(無性愛者)なんでは、とも思うし。

静岡のその本屋さんで立ち読みした本で、
昔は男と女、2つくらいにしか分類されなかったけど、
今はその「男」と「女」の間に
30種、それ以上のカテゴリーがあって、
だから、うまくいえないけど
「円」に近づいていってるんじゃないか、という言葉があった。

発達障害、性同一性障害、アセクシュアル、聴覚障害、、、、

みんな「障害」があるのが当然で、

カテゴライズに目を向けるのではなく、
超えて、思いやりの心を普遍的に持てるようにするのが肝心なことだと思う。

そのためには、自分をカラにして、
相手を知ること。

マクロビオティックにも通じる、
合気道にも通じる、
茶道にも通じる、
わの舞にも通じる。

同時に、

人を撫でることができない人がいるのを知らなかったように、
その場にいてほぼ聞き取れていない人のことにも、
他の人は思いも及ばないんだろうと思う。

思いの及ばない人の方が、今の段階ではまだまだ、
ずっと多いんだってことも。

でも、昔の日本にはそれを受け止める器があった、と。
縄文以前の時代のように。

そこに、再びこころを求めんとするわの舞。


そのわの舞お知らせ。

8/16 富山むら となみ散居村ミュージアム
8/23 高岡にて 植木講師の講習、その後北代縄文広場にてパフォーマンス
9/17 富山 呉羽にて 千賀先生 講習
10/24、25 金沢にて 植木講師 講習合宿

詳しくはこちらをご覧下さい。

千賀一生の講習 全国各地スケジュール
http://chiga.jimdo.com/全国各地スケジュール/


講師クラス 全国各地スケジュール
http://chiga.jimdo.com/全国各地スケジュール-1/

スイカミニ


スイカの摘果したもの。塩漬けにしていただきました。

よい夏を。