水島広子さん著の「10代の子を持つ親が知っておきたいこと」を読んでみました。

 

 

水島さんが子育てについて講演をすると、必ずといっていいほど年配の方がこのような質問をするそうです。「自分は8人きょうだいの下から2番目で、親にはかまってもらえなかったし、殴られたこともある。でも、ちゃんと育った。今は子育て、子育てと騒ぎすぎるからかえってよくないんじゃないか?」

 

水島さんはこのように答えるそうです。

 

 「昔は地域でたくさんの大人たちが子供に関わっていました。悪いことをすれば親以外の大人でも真剣に怒り、別の大人が優しく慰めてくれるなど。今の子ども達は深く関わり合う大人が親だけということも多く、それだけ親子関係が影響するのです。」と。

 

 

 明治33年生まれ・享年101才の私の祖母は、10人きょうだいの末っ子で養女に出されたけれど、明るくかわいく皆から愛されていたおばあちゃんでした。

 

祖母の名前は「ヤメ」で、祖母いわくもう生まれないと思っていたのにまた生まれたから「もう止め(ヤメ)」と言って「ヤメ」になったそうです。そんな名前をつけられたのに明るく素直な祖母を見て、私も「親の育て方ってそんなに関係ないのかな?」と思ったことがあります。

 

でも祖母も養女に出されたといっても実のきょうだいとも仲良かったし、たくさんの大人に見守られて愛されて育ったのかもしれないと思いました。

 

私自身、親には愛着が薄いのですが、この祖母にとてもかわいがってもらいました。祖母の百寿のお祝いにきてくださったお客様に配ったヘアブラシを今でも使っています(「ヤメ百才」と祖母の直筆入り(笑))。毎朝髪をとかしながら、祖母に「すいかちゃんはいい子ね。」と頭をなでられている気持ちになります。

 

 

ずいぶん前になりますが、むさみかさんが紹介されていた「きみはいい子」を読みました。親からの虐待が疑われる子どもに周りの大人たちができる限りの愛情をかける話です。「きみはいい子だよ。」と真剣に言ってくれる大人がひとりでもいれば、辛い状況にある子供の人生が明るい方へと変わっていくのかもしれません。

 

わたしも「きみはいい子だよ」と子どもに声をかけられる大人になりたいのです。