2012/06/27,28
筑波山では、毎年7月に山頂登山道の草刈り作業(コサ払い)が行われています。今年もつくばコンベンション協会主催で、7月2日月曜日に実施予定。今回の草刈り作業では、主に登山道へはみ出したササ刈りが行われますが、その時に国定公園指定植物や希少植物、昆虫の蜜源植物などの誤伐を防ぐため、2日間にわたって、植物の事前調査とマーキングを行ってきました。調査には、山頂で売店を経営されている元国定公園管理員の方にも同行いただきました。
マーキングした植物は以下のとおりです。赤いテープでマーキングしてありますので、作業が終わるまで取らないようにしてください。
トチバニンジン(4株)、イヌショウマ(6株)、ヤマブキショウマ(3株)、ミミガタテンナンショウ(6株)、クサアジサイ(3株)、トリカブト(8株)、ツクバネソウ(1株)、トネアザミ(1株)、アズマレイジンソウ(3株)、オオヒナノウスツボ(3株)、ツルニンジン(1株)
作業終了後、久しぶりに女体山、つつじヶ丘への登山道を歩いて下山。ロープウェイ女体山頂駅では、黄色いキリンソウの花にスジグロシロチョウが吸蜜に訪れていました。
道沿いには、夏の木の花がさかりで、遠くからだと「桜でんぶ」のように見えるシモツケや、ウツギ、ミヤマイボタ、イワガラミなどの花が目につきました。
秋においしい実をつけるサルナシ(筑波山では採集不可)がキウイによく似た花をつけていました。
弁慶七戻の岩をくぐると、昨年秋の台風で倒れた大杉の切り株があります。切り株の年輪には、「1800年」や「天明のききん」などと書かれた小さな表示が貼ってありました。筑波山神社の方が作ってくれたのだと思います。かなり古い時代から、山の自然が守られてきたことの証しですね。
2日間で観察できた動植物
(野鳥)
ウグイス、ホオジロ、イワツバメ、ミソサザイ、ソウシチョウ、ホトトギス、クロツグミ、キビタキ、シジュウカラ、オオルリ、ヤマガラ、アカゲラ、ヒヨドリ、オオタカ、ヤブサメ、カケス、ハシブトガラス
(開花植物)
ウツギ、コアジサイ、ヤマアジサイ、クサアジサイ、ヤマブキショウマ、コゴメウツギ、オオナルコユリ、オカタツナミソウ、ツクバネソウ、シモツケ、サルナシ、ウリノキ、ノアザミ、ミヤマイボタ、オカトラノオ、ヤマボウシ、ホオノキ、エゴノキ、スイカズラ、キリンソウ、ノリウツギ、イワガラミ
(昆虫その他)
スジグロシロチョウ、アカタテハ、カナヘビ、シュレーゲルアオガエル