こちらは、スーパー広報術に寄稿した記事となります。
■次のトレンドはAR(拡張現実)アプリ?(1/2)
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「Cadbury(キャドバリー)」と言えば、イギリスの老舗お菓子メーカーとして
イギリスだけでなくグローバル展開を果たしている有名企業ですが、老舗なが
ら、様々な新しいプロモーションやキャンペーン、広告手法に取り組んでもい
ます。
▽http://www.cadbury.co.uk/home/Pages/home.aspx
そのキャドバリー社が、先ごろ「blippar(ブリッパー)」という会社と提携
しました。
ブリッパー社は、スマートフォン向けの無料アプリの開発・提供をしており、
社名と同じ「blippar」というアプリを活用した提携先企業やブランドとの取
組みにより、今、注目を集めている会社です。
▽http://blippar.com/
キャドバリー社以外にも、「Barclays」「HSBC」などの銀行、金融関連企業、
「Chelsea FC」「Liverpool FC」「Arsenal」などのフットボールチーム、
「cineworld」「Odeon」などのエンターテイメント企業が利用しています。
では一体、その「blippar」とはどのようなアプリなのでしょうか?
まずblipparアプリをスマートフォン本体にダウンロードします。
そして、アプリを起動し、カメラを提携各社の企業ロゴやポスター、広告、商
品などに向けると、、、
企業からのメッセージやキャンペーン情報等がレンズ(スマートフォン画面)
を通して3Dで浮き出てくるように見えるという仕組みになっています。
頭で想像するよりも下のYoutubeの画面を見ていただく方が早いと思います。
▽http://youtu.be/d6irc0jwKC8
これは3D-AR(スリーディーオーギュメントリアリティ)といわれる技術なの
ですが、業界では、QRコードに変わる、新たなのコミュニケーション手法とし
て注目度が高まってきています。
■新しいエンタテインメントを提供(2/2)
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さて、ではCadbury社は今回、具体的にどのようにblipparを活用することで、
顧客とのコミュニケーション強化、および商品PRに取組んだのでしょうか?
その活用方法が他社とは一味違いユニークな内容となっており、より一層世間
で話題となったのです。
Cadbury社は、Daily MilkやPicnicといったチョコレートバーを中心としたお
菓子が主力商品です。今回、blipparをダウンロードしたユーザーが、スマー
トフォン越しに見るのは、これらの実際の商品となります。
ユーザーが商品を覗くと、そこから吹き出しポップのように、メッセージやイ
ラストが現れ、その一つをクリックすると、ゲーム(Qwak smack)がスタートす
るという仕組みになっています。
そして、ゲームをプレイしている間も、実際の商品にカメラを向けた状態でプ
レイを進行することとなります。
ゲーム自体は、子どもから大人まで誰もが楽しめる非常にシンプルな内容で、
商品から飛び出してくるように見えるイラストのアヒルをクリックし、ポイン
トを稼ぐというもの。
その結果は、今や当たり前かもしれませんがFacebookやtwitterで共有できる
ようになっており、ソーシャルメディアを介して世の中に広げていこうという
狙いがうかがえます。というかちゃんと設計されてます…。
▽http://youtu.be/TtnNgRSu4gE
今回の取り組みではCadbury社にとっては「ゲームを試してみたい(楽しい)
から商品を購入」、blipparにとっては「商品を購入したからアプリをダウン
ロード」とどちらにとってもメリットがあるWin×Winの関係が成立しました。
また、「スマートフォン×実際の商品×ゲーム」という新しいエンタテインメ
ントの提供によって、世間の関心と注目を集めることに成功したのでした。
ちなみに、、、
日本のAR技術を活用したスマフォアプリと言えば、ご存知の方も多いと思いま
すが、頓智ドット社の「セカイカメラ」ですね。
▽http://www.tonchidot.com/ja/
この頓智ドット社もこの度AR技術を利用した販促支援サービスを始めました。
企業や自治体のスマフォ向けのARアプリの作成を受託制作するというもので、
すでにサンリオピューロランドやタカラトミー、佐賀市等々での導入が決まっ
ているようです。
▽http://tinyurl.com/442meub
ARを活用したプロモーション事例は今後様々な場面でますます増えてきそうで
すね…。
☆──[ここがポイント]────────────────────┐
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│ 1.新しい話題(スマフォ×実際の商品×ゲーム)を提供する │
│ 2.コラボレーションで話題にレバレッジをかける │
│ 3.AR(拡張現実)を活用したプロモーションの注目度アップ │
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【林竜三・記】