【読書日記】戦後70年周期で起きる出来事を予想してみたら?-「人生の旋律」 | ほぼ日blog~通勤読書で継続力を高めよう!~

【読書日記】戦後70年周期で起きる出来事を予想してみたら?-「人生の旋律」

おはようございます。
本日の1冊はコチラ↓


「人生の旋律 死の直前、老賢人は何を教えたのか?」 神田昌典 講談社


アマゾンにぼろくそ書かれている。
それを知った瞬間、余計に読みたく
なってしまうのが人の性です。

本書はもう9年前の本。
神田さんがひょんなことからご縁の
あったオーストラリアに住む日本人
の名士と書き上げた本です。

アマゾンのコメントによれば、
事実と違うことも含まれていて、
それで批判されているようです。

主人公の近藤藤太さんも、
成功されている一方で、敵も多く
作ってきた方なのかもしれません。

でも、それでいいのかも・・・
と本書を読むと思います。

人の人生に他の人が口を挟む余地
なんてないし、自分が語る歴史も、
主観的でいいと思うのです。

私たちの祖父母の世代と、
実際に話をした中で、本当のことが
どれだけ含まれているか知りません。

特に、戦争の記憶というのは、
意図的に間違える場合もあれば、
当時の認識が間違っている場合だって
多分にあると思います。

そういうことを念頭に読めば、
本書はとても面白い読み物だし、
学びも多い本なのです。

近藤藤太氏、本書でトウタと呼ばれる
人物は、確かに戦争に参加し、GHQで
働き、ビジネスに成功し、世界中の
トップの人たちとの人脈があった。
事実は、事実なのです。

実はトウタは、戦時中から、
人望がなかったと認めています。
しかし、運と縁とタイミングで、
ジェットコースターのような人生を
切り拓いてきたのです。

『自分の人望のなさを見せつけられたようなもんだ、とトウタは心のなかで苦笑した。しかし落ち込んでいる時間さえない。残る数百名の兵隊は、皆トウタと目を合わせることができず、バツが悪そうな顔をしている。大隊長がおっかないのだろう。残念だが、仕方がない。トウタが「解散」と言うと、皆ホッとした様子で、自分の兵舎に三々五々と戻っていく。人の縁は、星が瞬くかのように、突然生まれ、突然消える。どんなに運命をともにした仲間であっても、別れは一瞬にして訪れる。これが大隊長以下、二年と半年、ともに戦ったともとの今生の別れとなったのである。』(P72)

大きい小さいは別にして、
私たちも人生の転換点となるとき、
不思議なご縁がありますよね。

出身校、初めての勤務先、
異動や転勤、そして転職。
仕事以外での出会い。

ちょっと関わった人も含めれば、
私のような30歳の人間でも、
すでに1万人くらいはいてもおかしく
ないはずです。

仮に1万人いたとしても、
1億2千万分の1万人。
全国民の0.008%です。

普段接している人というのは、
せいぜい数十人、仕事を入れても、
数百人だと思います。
これだけで素晴らしいことだな、
と私は単純なので思っちゃいます。

さらに、普段の出来事にしても、
何気ないことがきっかけだったり、
不意にチャンスが訪れたり。

それに、気づくか気づかないか。
トウタは、気づける人でした。

『またしても帰国が延期される事態になった。帰国することをジェンキンズに告げたら、米軍で働いてもらえないかと言う。日本語ができる人材が不足しているので、一人でも多くのスタッフが必要だと言うのだ。とくにトウタは、日本軍の事情にも精通しているので、ぜひ協力してほしいと強く要請された。帰国できないのは残念だったが、これはすごいチャンスだった。というのは、これから日本に帰っても職はない。インフラがめちゃくちゃにされているので、食糧すら入手できるかどうかわからない。一方、米軍で働けば、支払いは米軍票によるドルで安定している。』(P123)

目の前で起きていることが、
実は人生の分かれ道だった。
ということに気づくのは、
いつだって後になってから。

チャンスの神様は、前髪しかないのです。

では、どうしたら気づけるのか。
それは、普段からいかに考えているか。
に尽きます。

本書を読んでいると、
トウタはいつも何かを考えて、
時と見たら一気に行動に移す。
これをくり返していました。

不意に気づくのではなくて、
普段から意識しているからこそ、
変化に気づけるのだと思います。

実は、本書に重要なことが、
さらっと書かれています。
今の日本は、転換期の最中だ、
という重要なことです。

『しかし、日本経済の70年周期を前提に思考ゲームをして遊んでみると、戦後60年という時代の節目は、とても刺激的な意味をもってくる。そこから、ボクらが今後10年、どう生きたらいいかという貴重なヒントが引き出せるからだ。プロローグで述べたように、ボクは70年周期を前提に、2005年には、1935年当時敗戦に至るまでの10年間と似たような意味を持つ時代になる。(中略)もちろん歴史は単純に繰り返されるわけではないから、これから当時と同じような阿鼻叫喚の時代がくるなどと、脅すつもりはさらさらない。けれども、認識しておいたほうがいいのは、これから10年かけて、戦後、成長の原動力であった既存の価値観や社会体制が、本格的に崩壊していく時代に入るだろうということだ。』(P155)

本書が書かれた2005年。
それから間もなく10年です。
今から70年前は、1944年。
日本の敗戦前夜ですね。

もし本当に、来年が1945年と同じ、
エネルギーを秘めていたら・・・
と考えると、不思議ですよね。

またしても敗戦を迎えるのは、
果たしてどの分野なのでしょうか。
今回はアメリカを敵にしてはおらず、
同盟国の関係にあります。

今、もっぱら戦っている相手は、
中国と韓国ですよね。
少なくとも政治的には。

経済の分野で言えば、
おととしの年末から好調になって
きていますが、最近また先行きが
危ぶまれる声も出ています。

こういった時代に生き残るには、
戦後に活躍することができた、
トウタに学ぶことは多いはず。

単純にエピソードを読むのではなく、
「トウタが何を言っているのか」
を読み取っていくべきだと思います。
私自身も、まだまだなのですが。












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