【読書日記】思いの強さこそ、全ての原動力の源だ！－「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました」

おはようございます。
本日の1冊はコチラ↓


「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」　出雲充　ダイヤモンド社


つい10日前に上場した会社。
「株式会社ユーグレナ」
東大発のバイオベンチャー企業です。

ユーグレナとは、
「ミドリムシ」の学名です。
理科の授業で聞いたこと、
ありますよね。

でも、名前は聞いたことがあっても、
詳細は･･･という方も多いと思います。
私もその一人です。

最近、藻類を使ったビジネスが
注目を浴びていますね。
デンソーが藻類の研究をしている
報道を少し前に見た覚えがあります。

しかし、ミドリムシを人工培養する
技術を持っているのは世界で1つ。
ユーグレナだけです。

なぜ、ミドリムシなのか？
それは、植物と動物の間の生物で、
約5億年の昔から生き続けている
生物だからです。

このため光合成ができるのに、
良質の油もつくることができるし、
ビタミンやミネラル、アミノ酸など
59種類の栄養素もつくり出します。

その魅力に取りつかれ、
可能性に賭けた出雲社長の、
上場までの物語。
非常に興味深い内容でした。

東大卒。
東京三菱銀行出身。
そう聞くと、エリートだから、
成功して不思議はない気がします。

ところが、それを覆すような、
さまざまなエピソードが満載。
同じように自分はできるか？？
と考えると、本当にすごいです。

ミドリムシの詳細や、
成功までのエピソードについては、
本書をお読みいただくとして･･･

全体を通して思ったのは、
出雲社長の「思いの強さ」が
とてもすばらしいことでした。

やっぱり、思いが強いと、
その人のことを応援したくなるのが
人の常ですよね。

でも、きちんとがんばっていても、
応援される人とされない人がいる
ことも事実です。
その差は何でしょうか。

出雲社長が学生時代のサークルの
先輩から言われた言葉が、とても
的確なので引用します。

『出雲くんも将来、何かやりたいことがあって、他の人に手伝ってもらいたいと思っているならば、まず最初に、他の人の手伝いをしてみるといいよ。そうしているうちに、いずれ他の人が、今度はきみのことを手伝ってくれるはずだから。』（P24）

今となってはしっくりくる言葉を、
大学時代から意識して行動している
この先輩もすごいですが･･･

それを実践して、
上場までこぎつけた出雲社長も、
本当にすごいですね。

研究、会社設立、経営をする中で、
嫌なことのほうが多かったはず。
特に、設立当初はライブドアの資本
が入っていたこともあって、
かなり苦労されたようです。

『ライブドア事件とその後の辛酸を味わった約3年間を通じて、学んだことがある。それは、人類の進歩に資するテクノロジーには、「サイエンティフィカリーコレクト（科学的な正しさ）」と、「エモーショナリーアグリーメント（感情的な共感）の両方が必須だということだ。』（P212）

いい商品が売れるとは限らない。
売れている商品がいいとは限らない。
でも、売れているにはワケがある。

それは、人々の感情に受け入れられて
いるという事実です。

異性に告白するのと同じように、
思っているだけでは伝わらず、
きちんと正しく言葉で伝えること
が必要になってきます。

これって、実はとても難しい。
ですよね？？（笑）
人に伝えるのは難しいんです。

でも、正しく伝えていかないといけない。
そのために必要なのは「量」でした。

『この約3年間の営業を通じて、学んだことがある。それは、自分たちが本当に正しいことをやっていれば、どこかにそれに共感してくれる人がいる、ということだ。』（P173）

ユーグレナが上場できたことが、
まさにその証左です。

伝わらなかったら、
伝わるまで伝える。
伝わる相手を探しに行く。

これはとても単純ですが、
実践できる人はそう多くありません。

本書で出雲社長が示した姿は、
ミドリムシのビジネス以上に
参考になりました。

非常に面白い本です。
ぜひチェックしてみてくださいね！

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僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦