【読書日記】想像力こそ、創造力の源である-「日本人へ 国家と歴史篇」 | ほぼ日blog~通勤読書で継続力を高めよう!~

【読書日記】想像力こそ、創造力の源である-「日本人へ 国家と歴史篇」

おはようございます。
本日の1冊はこちら↓


「日本人へ 国家と歴史篇」 塩野七生 文春新書


すでに多くの方に読まれていますね。
私が買った時点で、すでに5刷でした。
なので、ちょっと本編とは違った角度から紹介してみます。

本書の著者である塩野さんは、全15巻からなる「ローマ人の物語」を
15年にわたって書き続けられた方です。
果てしないローマ人との対話を、さまざまな史料や遺跡などから感じ
取り、想像し、それを言葉にしていったのだと思います。

この「日本人へ」を読んでいても、想像(力)という言葉が時折出てきます。

「遺跡とは、眺めているだけでは石塊の山にすぎない。想像力を使って
頭の中で再構築しながら見てこそ、遺跡を見学する意味もあるし、見て
まわる愉しさもある。」(P45)


確かに、その通りだと思います。
日本にも遺跡はたくさんありますが、中には本当に「跡」しかないものも
ありますよね。
沖縄にも有名な城跡はいくつかありますが、ほとんどが「城のあった跡」
でしかありません。
でも、不思議と想像しながら楽しめるんですよね。

「何でこんな高い場所にお城を建てたのだろう?」
「このお城の敷地内には、いろんな人が住んでいたのかな?」
などと想像(妄想?)しているうちに、意外と時間が経っているもの。

美術館とかもそうですね。
私などは全く、美術の心得がないのですが・・・
たまに行って、いろいろと思索を巡らせるのが好きなのです。

「日本酒をローマで味わうだけでも幸福だが、飲み終わった後でも
箱は置いてあるのは、そこに書かれている名を眺めているだけで想像
を刺激されるからである。」(P138)


これはきっと、普段ローマにお住まいの著者だからこそ、時々触れる
漢字に対して想像力が働くのだと思います。
そしてまた、それが日本酒のラベルというのが粋ですよね。

漢字は毎日触れているのですが、それでもふと何かを思う瞬間という
のがあるのは私だけでしょうか。

例えば、駅名。
先日気付いたのですが、西武新宿線の駅名って苗字に使われている
名前がたくさん入ってました。
「高田」「馬場」「落合」「中井」「新井」・・・
まぁ、どうでもいいことなんですけどね。

つまり、何が言いたいかというと・・・

「まあ、風の中にはどっさり想像の余地があるわ。」
これは、赤毛のアンの一節で、主人公のアンが言った言葉です。
読んだことがある方はご存知だと思いますが、アンは自然のあらゆる
ものを想像の力で楽しみに変えてしまいます。

想像の余地とは、知らないから初めて想像力が働く余地があると
いうことを意味しているのだと思います。
遺跡も漢字も、そこに想像の余地があるから、著者はわざわざ
取り上げていたのではないか?と想像されます。

情報が簡単に手に入り、何でもかんでも知りたがる。
そこには、想像の余地がありませんね。

本当に著者がそんなことを思っていたかなどは不明ですが、私は
本書を読んで、そう想像の余地を働かせてみました。
皆さんはどうでしょうか。



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日本人へ 国家と歴史篇 (文春新書)/塩野 七生

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