【読書日記】人口動態×ライフスタイル変化が正体だ!-「デフレの正体」 | ほぼ日blog~通勤読書で継続力を高めよう!~

【読書日記】人口動態×ライフスタイル変化が正体だ!-「デフレの正体」

おはようございます。
本日の1冊はこちら↓


「デフレの正体」 藻谷浩介 角川oneテーマ21


今やってるどんな施策も意味がないとしたら・・・
どんなリアクションをしますか?
単なる景気対策のレベルでは、今の状況は打破できないのです。

日本は80年代後半から90年代初めまで、バブル景気を経験しました。
その後バブルは弾け、90年代後半からデフレ経済突入です。

ポイントはここ。
デフレが始まったのは、バブル崩壊直後ではありません。
実は、景気以外に問題があったんです。

それは「人口問題」です。

急激に進んだ高齢化こそが、すべての根源になっている。
というのが、著者の主張です。
その主張を、各種データを用いて説明しているのが本書です。

ニュースを見ていると、さまざまな数字が出てきます。
その多くが、「○○率」といった形で表されていますね。
この指標が、問題をぼやかしています。

「『総合指標』や『平均値』に皆が右へならえする時代は終わったのです。」(P18)

会社の数字だと分かりやすいのですが、現状把握や分析をするとき
絶対値と割合は使い分けます。
全体の流れを見るときは、割合を使うことが多いと思います。
でも、個別の問題を解決しようとするとき、そこは絶対値を用いる
のが通常です。

例えば、会社の安全度を分析するときは流動比率などを見ます
が、実際に支払能力があるか?など問題をチェックするときは、
絶対額を見ます。

それは、国も同じです。
高齢化が進んで、高齢者が増えて現役世代が減っている。
そのときに、割合で見てしまうと、実際の動きを捉えることが
できなくなってしまいます。
割合はあくまで傾向を見る指標であり、分析や対策にも割合を
中心に見てしまうと、目測を誤ります。

結果的に、ツケはどんどん大きくなっています。
高齢化は、もはや抗えない問題です。
じゃあどのようにすればいいのか?

高齢者は、現役世代に比べて消費意欲は低減します。
なのに、金融資産のほとんどを高齢者が持っているという現状。
これがデフレの正体です。

お金が市場に流れなければ、経済のパイは大きくなりません。
つまり、景気が良くても悪くても、いかに消費されるかが今後の
経済の行方を左右しています。

要するに、高齢化に伴う人口分布の変化。
少子化による現役世代の減少。
そして、消費意欲低下というライフスタイルの変化。

特に高齢化は、都市部において急激に進んでいます。
加えて、都市部の企業では、人を減らして業績をカバーしようと
しているため、それがライフスタイルに変化を与えている点も
指摘しないといけないと思います。

「現代の先進国において絶対的に足りないもの、お金で買うこと
もできないのは、個人個人が消費活動をするための時間なのです。」(P174)

消費のパイを広げるには、今までの方法では難しいです。
では、どうすればいいのか?
本書に書かれていることが、世間的に受け入れられるのか?

非常に興味があるところです。
今後の日本をどうするか考える上で、外せない1冊だと思います。



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デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)/藻谷 浩介

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