ところで
激情とカップリングのショー”BOLERO”。
全国ツアーバージョン。
大劇場バージョンは観ていないので、なんとも言えませんが
高橋睦朗さんの「鳩」という詩がモチーフになっているそうなのですが、宝塚はショーで鳥、というと頭に変な角(?)
がついた被りモノをかぶるのだなぁ、と実感。
「2月4日鳩がいなくなった」
確かそんなナレーションがあった気がするのですが
巨大で真っ赤なあの衣装をみたら、確かに鳩も逃げ出すだろうな、と突っ込みを入れたくなりました。
いつものショーよりかなり変則的で、真ん中くらいに
ロケットがありちょっと不思議な感じ。
フルメンバーではないのでなんとも言えないのですが
星組は歌に課題があるのかなぁ、と思ったり、
柚希礼音さんの関西弁は何で関西弁に聞こえないんだろう、とか、まぁそのへんは置いといて、トマケトマケで
あぁ、これがレバンガなのかぁ、と思ったのでした。

SALT
アンジョリーナ・ジョリー(長いので以下アンジー)の
スパイアクション。
以下かなりネタバレがありますので
お盆休みにアンジーのセクシーな唇をスクリーンで
観たい、と考えていらっしゃる方は飛ばしてくださいね!

・・・

えー、観終わって2日経っているのですが、正直どう説明したもんかわからない作品です。
2重スパイの疑いをかけられらアンジーことイブリンソルト
は、疑いを晴らすため逃亡。真相究明に走り回るのですが
正直、意味なく人死にすぎ。
いまの時代にロシアとアメリカのスパイ合戦をテーマにするってどうなの?
なんだかピンと来なかったですねぇ。
何だかストーリーに乗り切れないまま、お話の中盤、
ソルトは出会う人出会う人を殺し、乗る車、追跡してくる車を壊し続けている最中、いよいよもってこのソルトって人が何のために、いわゆる破壊工作と殺人を
繰り返しているのかわからなくなり、二重スパイ?寝返った?
何のために寝返った?ロシア側に殺されてしまった旦那さんのため?
どれもこれもしっくり来ないんです。
最終的にすったもんだで逃亡。
だもんで、エンディングのタイトルロールをみながら非常に「????」な
気分になってしまったわけです。
まぁ、セクシーなお姉さんがアクションすると、ホラ、こんなにかっこいいんだよ!と言ってるだけの作品になってしまったような・・・
無理やりこじつけた続編への伏線、はてさて生かされるのかな。
まぁ、僕は観ないでしょうけど。

PUCK
とても観たかった作品だったので、観ることができて本当に嬉しかった!
あの時の月組じゃないと出来なかった作品だった、と今観て改めて実感。
ストーリーは割愛しますけど、まずは、涼風真世さんの2面性。
PUCKは妖精として、そして人間として2度生まれています。
そのギャップを凄く上手く演じていて、妖精の時の軽さ、危うさ、無責任さ
涼風真世さんはそれをまるで羽根が生えているような軽やかさで演じていました。
そして、大団円の中新しいパックが生まれた、その男前なパック。
パックとして記憶がない成長した男性もまた、涼風真世さんは
今度は男役のトップらしく演じていました。
こういうのあて書き、というんだろうなぁ、と実感。
この作品は勧善懲悪で笑いもあり、感動も恋もあります。
そして、最後には新しい恋の誕生の予感を残し、
観ている側も本当に幸せな気持ちになれる作品です。
ところで、僕は思うのですが実はこの作品の本当の主人公は
麻乃佳世さんが演じるところのハーミアではないのか、と。
このPUCKのストーリーの中心に常にいるのはハーミアで
このハーミアに対して、周りの男性陣(役的に、ですよ)が何が出来るのか
どうやったら、ハーミアを手に入れることができるのか、を
描いている作品だと思うんです。
(人間だけでなく、妖精さんをも恋に堕とすハーミア、恐るべし!)
似たような設定では「エリザベート」があり、娘役を中心に話が進んでいきますが
この「エリザベート」では、最終的に、エリザベートがトートに身を預けるのに対して、PUCKでは、記憶喪失になってしまった元妖精のパックがハーミアに
身を預けていました。他の宝塚作品で、娘役に身を預ける作品ってあんまり
ないんじゃないでしょうか??
それを、絶妙なさじ加減で演じた麻乃佳世さん、素晴らしいです!!
(まぁ、当時のハーミアはモテキの絶頂だったんでしょうけど)
で、その役を演じた麻乃佳世さんのブログのタイトルは
「ハーミアの徒然日記」でURLがhttp://second-sight.cocolog-nifty.com/blog/
物語中、非常に大きなキーワードになる「セカンドサイト」を使っています。
麻乃佳世さんにとって、本当に意味のある作品だったんでしょうね。
師匠に聞いたのですけど、麻乃佳世さんは涼風真世さんが大好きで宝塚に入学
したそうなんですね。
ちなみに、僕が一番好きな麻乃佳世さんの役どころは「夢まつら'94」の
「風と共に去りぬ」日本編のスカーレットです(どうでもいい情報でした・・)
全体として凄くまとまっていて、ストーリーもしっかりしていて
本当に楽しいお話でした♪(Yさん本当にありがとうございます)
オベロンを演じた真織由季さんの衣装が掛け布団にしか見えなかった、とか
汐風幸さんの代役で出演された彩輝直さんの歩き方が男役にしか見えなかった、とか
冒頭いきなり登場する半ズボンのダニエル少年(演じるは久世星佳さん)がその時点ですでに中年にしか見えなかった、とか楽しいことたくさんのこのお話、大好きです!