「総合診療」
これをテーマにしたドラマが
今、TBSで放送されています。
問診だけで、
「患者の病名を言い当てる」、という
敏腕ドクターの物語。
このドラマには、
実在のモデルがいます。
千葉大学・医学部付属病院の
生坂政臣(いくさか・まさおみ)医師。
先日、
TBSのTV番組「夢の扉」で
生坂医師の取り組みが
紹介されていました。
総合診療では、
患者の症状を詳しく聞き出し、
その情報から、
病名や原因を特定するのが仕事です。
実際、千葉大学には
何か所もの病院で検査しても
病気の原因がわからなかった患者たちが
駆け込んできます。
言ってみれば、
患者にとって、
総合診療は、「最後の砦」
生坂医師は言います。
「問診は、切れ味の鋭い武器」である。
実際に、問診だけで、
90パーセント以上の確率で
患者の病気を言い当てることができると
言います。
この総合診療が
日本の医療で確立されることが
急務になっています。
なぜなら、
現状、私たちは病気になると、
自分の判断で、
内科や循環器科など、専門科を選択しています。
当然、
一つの科で、原因がわからなければ、
他の科へ回されます。
その都度、
さまざまな検査をすることになります。
こうして、
「たらい回し」にされることは、
患者にとって、
当然、望ましいことではありません。
最初に
総合診療を訪ねて、
正しい判断をしてもらえれば、
患者は、正しい専門科に行くことができます。
総合診療の
最大のポイントは、「問診」。
文字通り、
「問うて、診る」
患者の話を
いかに「聞くか」が
ポイントになるわけです。
では、
どういう聞き方をすれば良いのか・・・。
番組では、
生坂医師のもとで学んでいる
若手の医師へのインタビューがありました。
生坂医師は、
若手の医師に対して
こんなアドバイスをしています。
「 正しい判断をするには、
患者が訴えるどんなに小さな症状も見落としてはならない 」
「 実際に、自分がそういう症状を【経験】しているつもりになって、
患者さんの話を聞いていれば、
どこがおかしいのか、どこが問題なのかが明確になってくる。
それを、いつもイメージすることを忘れてはいけない 」
番組を見ていて、
気づいたことがあります。
今、アメリカの医療の分野では、
【ナラティブ・ベイスド・メディスン】の
考え方が普及しています。
日本語に訳するなら、
【患者が語る物語に基づいた医療】
これまでの医療現場では、
患者は、
ただの【疾患名を持った対象物】としてしか
見てこられなかった。
(この考え方を、エビデンス・ベイスド・メディスンと言います。)
その人が健康を害し、発病するに至った
生活背景や心理状態は
考慮の対象外とされてきました。
しかし、
患者は問診の際に医師に対して、
単純な【事実】だけを
話しているわけではありません。
たとえば、
「どうも食べ過ぎてしまったみたいで・・」
「最近、眠れなかったせいか・・・」
「忙しくて、ご飯が食べられなくて・・・」
というふうに、
症状に伴う【自分の物語】を語ることが多いのです。
つまり、
ナラティブ・ベイスド・メディスンは
従来のように、
患者の疾患のみを扱うのではなく、
患者が抱えている問題に【全人的にアプローチ】しようという試み。
患者が語る【物語】に耳を傾けることが、
病気の予防や、早期発見、
早期治療に悪化を防ぐことにつながる。
私は、
生坂医師が言うところの問診のポイントは
まさに、
このナラティブ・ベイスド・メディスンの考え方に
通じるのではないかと思います。
そして、この考え方は
医師のみならず、
「顧客の問題の解決」のために働いている、
すべての職業にも通じると思います。
【物語】に耳を傾けよう!
これをテーマにしたドラマが
今、TBSで放送されています。
問診だけで、
「患者の病名を言い当てる」、という
敏腕ドクターの物語。
このドラマには、
実在のモデルがいます。
千葉大学・医学部付属病院の
生坂政臣(いくさか・まさおみ)医師。
先日、
TBSのTV番組「夢の扉」で
生坂医師の取り組みが
紹介されていました。
総合診療では、
患者の症状を詳しく聞き出し、
その情報から、
病名や原因を特定するのが仕事です。
実際、千葉大学には
何か所もの病院で検査しても
病気の原因がわからなかった患者たちが
駆け込んできます。
言ってみれば、
患者にとって、
総合診療は、「最後の砦」
生坂医師は言います。
「問診は、切れ味の鋭い武器」である。
実際に、問診だけで、
90パーセント以上の確率で
患者の病気を言い当てることができると
言います。
この総合診療が
日本の医療で確立されることが
急務になっています。
なぜなら、
現状、私たちは病気になると、
自分の判断で、
内科や循環器科など、専門科を選択しています。
当然、
一つの科で、原因がわからなければ、
他の科へ回されます。
その都度、
さまざまな検査をすることになります。
こうして、
「たらい回し」にされることは、
患者にとって、
当然、望ましいことではありません。
最初に
総合診療を訪ねて、
正しい判断をしてもらえれば、
患者は、正しい専門科に行くことができます。
総合診療の
最大のポイントは、「問診」。
文字通り、
「問うて、診る」
患者の話を
いかに「聞くか」が
ポイントになるわけです。
では、
どういう聞き方をすれば良いのか・・・。
番組では、
生坂医師のもとで学んでいる
若手の医師へのインタビューがありました。
生坂医師は、
若手の医師に対して
こんなアドバイスをしています。
「 正しい判断をするには、
患者が訴えるどんなに小さな症状も見落としてはならない 」
「 実際に、自分がそういう症状を【経験】しているつもりになって、
患者さんの話を聞いていれば、
どこがおかしいのか、どこが問題なのかが明確になってくる。
それを、いつもイメージすることを忘れてはいけない 」
番組を見ていて、
気づいたことがあります。
今、アメリカの医療の分野では、
【ナラティブ・ベイスド・メディスン】の
考え方が普及しています。
日本語に訳するなら、
【患者が語る物語に基づいた医療】
これまでの医療現場では、
患者は、
ただの【疾患名を持った対象物】としてしか
見てこられなかった。
(この考え方を、エビデンス・ベイスド・メディスンと言います。)
その人が健康を害し、発病するに至った
生活背景や心理状態は
考慮の対象外とされてきました。
しかし、
患者は問診の際に医師に対して、
単純な【事実】だけを
話しているわけではありません。
たとえば、
「どうも食べ過ぎてしまったみたいで・・」
「最近、眠れなかったせいか・・・」
「忙しくて、ご飯が食べられなくて・・・」
というふうに、
症状に伴う【自分の物語】を語ることが多いのです。
つまり、
ナラティブ・ベイスド・メディスンは
従来のように、
患者の疾患のみを扱うのではなく、
患者が抱えている問題に【全人的にアプローチ】しようという試み。
患者が語る【物語】に耳を傾けることが、
病気の予防や、早期発見、
早期治療に悪化を防ぐことにつながる。
私は、
生坂医師が言うところの問診のポイントは
まさに、
このナラティブ・ベイスド・メディスンの考え方に
通じるのではないかと思います。
そして、この考え方は
医師のみならず、
「顧客の問題の解決」のために働いている、
すべての職業にも通じると思います。
【物語】に耳を傾けよう!