昨日、「岐阜県子育て支援エクセレント企業 認定式」で茂木健一郎さんの講演を聞くことができました。

講演は、男性の脳と女性の脳の違いということでしたが、男女差についてはほとんどないという事でした。それよりも、脳をどのように生かすかというお話でした。
私たちは、社会通念、価値観などで男女という枠を作り上げているために、十分能力を発揮できないでいることが問題で、これを個性ととらえて、自分らしく能力を発揮できるとよいということでした。
つまり、思い込みによって自分の枠を制限していることが多く、その枠を外すことが大事だということです。
最後に質問の時間があったので、「ストレス」についてどのように考えているのか、質問しました。
茂木さんは、
「自分でコントロールできることとできないことがある。コントロールできないことをコントロールしようとするところでストレスが生まれる。」とおっしゃいました。そして、「ストレスをためないためには、諦めることが大事だ。」ともおっしゃいました。
その通りだろうと思います。
それでは、子育ては、コントロールできる部類に入るのでしょうか、それともコントロールできない部類に入るのでしょうか?
信頼関係ができている時には、ある程度コントロールできる部類に入りますが、信頼関係ができていなければ、コントロールできない部類に入ります。

また、依存関係にある時には、コントロールすることができます。
どちらにしても、コントロールできることを繰り返していると、コントロールできないことがあっても、コントロールできるのではないかと錯覚してしまいます。
これが、子育てのストレスを作り出してしまうのではないでしょうか。
ストレスをためないように力づくでコントロールできるうちは、コントロールできるでしょう。
しかし、子どもも成長をしています。ある意味、コントロールできなくなっていくとすれば、それは自立に向かっていると考えることもできます。
コントロールできなくなったことを喜ぶことができるにも関わらず、コントロールできないことで苦しんでいるのかもしれません。
コントロールできないからと執着する裏には、ひょっとするとエゴがあるのかもしれません。
自分の立場だけで子どもを見ていると自分のエゴはなかなか見えません。
少し離れたところから、子どもと子どもに関わる自分を客観的に見ることができれば、自分のエゴも見えるようになります。
夢中になっていると自分の枠の中から世界を見ていることになります。
少し離れて、両者の関係を冷静に客観的に見る自分を作るだめには、今いる場所から少し離れて、両者を想像しながら眺めてみるようにイメージするとよいでしょう。
コントロールできないことに気づくかもしれません。
そして、子どもの成長を心から喜ぶことができるかもしれません。
いよいよ3月です。今年度も1ヶ月となりました。子どもの成長と共に、自分の指導や支援を振り返る時期です。
さて、コントロールできなくなってきたことは、増えたでしょうか?
そして、コントロールすることを諦め、見守ることは増えたでしょうか?