フランス☆ふらふら留学 -40ページ目

彼女の理由

私とほぼ、時を同じくして

何人かの友人がフランスに渡ります。

パリだったり、モンペリエやヴィシーだったり、

その行き先はさまざま。目的だってさまざまです。


でも、“フランス行き同盟!”ってことで

なにかしら励ましたりして、ここまでやってきました。


しかし、

来年はじめに留学を決めていたある友人が

先日、急に「実は、留学を躊躇している」、というのです。。


なんでも、家のことや会社のこと、

いろんなことを悩んでいるようですが、

つきつめていくと、

どうもいちばんの問題は、“好きな人がいるから

とのこと。


WEBの心理チェックで恋愛意識の指数「20%以下」を記録した、

仙人級(おお、やばいぞ!)の私は、

ふれっしゅなみんなの恋愛事情に

「ほほう、お若いのぅだなんて思いつつ、

なんだかそういうことでまた悩んでみたーい! すてきー!

だなんて、30過ぎてラブリーな気分に浸ってみました。


なんでも彼女いわく

告白はしてないにせよ、最近、彼との関係がとってもいい感じ♪、

でも留学の夢もあきらめたくない、との板ばさみなのだそう。


実際に留学しているかたや、みんなからみればささいなことかもしれません。


でも、人の子に産まれたからには、欲があるんです。

人間は欲張りなんです!

チャンスは少しでも、そして2つあれば、どちらものがしたくないはず。


かくして、

その告白デーがいつになるかは、わからないのですけど、

どんな形であれ、

彼女の納得のいく結果になるといいなーなんて思います。


(でも個人的な意見としては

彼女の告白をうけ、彼が留学を後押ししてくれて

さらに遠距離恋愛を乗り越えて、その後彼と幸せに♪」というのがいいな。

(↑人の人生を勝手に想像)

って甘い考えでしょうか。

だいたい、そんなに気の長い男性って、いるのかな、


いたら素敵だなー いたら世の中捨てたもんじゃないなー♪


私は、

今までどんどん蓄積してきてしまった、

いろんな夢を実現したくて

2年越しでようやく留学を決めたんですけど、

もし、もしもの話、

彼女のように、今、渡仏前に

恋愛がはじまるかも?という状況が、今日本で起こったとしたら

どうなんでしょう?


……でも、きっとそれに踏み出す勇気も自身もないかなあ。

「やりたいことを優先させちゃうだろうな、自分」とおもいつつ

実際にそうなったらわからないかも。ううむ。

というわけで乙女な気分?で、考え込む夜更けなのでした。

ブーダン「白と黒」

日本の話ですいません。


先週、料理学校の友人と、

六本木の「ル・ブルギニヨン」に行ってまいりました。


一般的な「ル・ブルギニヨン」の説明を求められると、おそらく

「内臓料理とか肉料理がおとくいなシェフのおみせ」、

とおっしゃるかたが多いようです。


その日は台風一過の快晴、気温もうだるような34度。

ふつうならばててしまいそうなそんな時期に

肉々しい料理など…と思っていましたが、

そこはさすが、プロの料理。

そして心なしか、ここ数日、肌ツヤがよくなったているのは気のせいでしょうか??

コラーゲン万歳!


アミューズ・ブーシュは、グジェールにジャンボンを入れたクリームソースとチーズ(だとおもう)がとろりん。

ひとくちで「ほほぅ♪」となごんでしまいました。


そしてアントレ。

4~5品のなかからチョイスするそれは、

お肉のほかにちゃんとお魚もありましたが、

や、やはりここは「ブーダンノワールでしょう!」と 全員一致で注文決定。


「ブーダンノワール」

基本的には、

カトルエピスがほどよくきいた血入りのミンチ肉のソーセージ、とでもいいましょうか。

私の中ではフランクフルト状の赤黒いものを想像していたのですけど、

そこは洗練されたブルギニヨン様、

テリーヌ風になったそれは、おいしいヴィネーグルを上品にあえたサラダとともに盛られ、

ガルニチュールにはりんごのブリュノワーズ(5ミリ角のさいの目切り)、

りんごのピュレを添えてもてなされました。


ひとくちいただいて、お、おいしい♪ 


…思えばブーダンにはいい思い出はなかった私。


まずは「白」の思い出。

料理学校の地方料理コースのときに、「白ブーダン」なるものを作りました。

それは絞り袋の先に長い口金をつけ、そこに長~い腸を靴下みたいにたくしあげて装着しておき、

絞り袋にひき肉と生クリームで構成されたムース状のものをつめて、

ソーセージ状に搾り出していく、というもの。


ひどい苦労をしてつめたそれは、

弱く沸騰させたお湯でポシェする(ゆでる)のですが、

愛情かけて、手間かけて♪だったのに、

できあがったそいつは、白くてブヨブヨ、なんだかつかみどころがないお味。

ルセットがよくないのか、本当にそういう味なのか、

なんだか感動の薄い食べ物でした。


そして「黒」。

昨年、家族でパリにいったとき、夕食を買おうと思ったお惣菜やさんで、それを発見。

「わあ!ブーダンノワールだ!」と感動し、数本購入した私たち。


わくわくしながら、ワインを用意し、(母は飲めないので)父娘でプチ宴会をひらき、さっそく試食をしたのですが……。


父が一口食べたきり、手をつけません。

彼の好物は「鯨ベーコン」(ちょっと違うか?)、「ジビエ」と、なかなかクセのある料理が好きなほうなので、

父には好評かなと思っていたのですが、

エピスのお味がおきに召さなかったよう。


たしかにそのブーダンノワールは、血の味とエピスの味がかなりきついものだったので、

私も完食できずでした。


以前、モントルグイユ通りのふらりと入ったビストロで、

それをおいしそうに食べていたフランス人たちを見て

ひそかに期待をしていた私としては、

今そこにある皿が、あこがれから、迎え撃つ敵のような存在に変化してしまったことに

ショックをうけました。

さらにその食べかけの

見た目も非常にいや~な形のそれを、親子でおしつけあいに(笑)なり

ますますいやなトラウマになったのはいうまでもありません。


かくしてそれは帰国直前まで、冷蔵庫の住人となってしまったのでした。


教訓。

初めて体験するものは、適当なところで妥協して買ってはいけないのですね。。


そんな不遇な出会いをブーダンとした私でしたが、

かわいそうなブーダンちゃんは、その後

ブルギニヨンで、見事、名誉回復がなされました。えらい!


閑話休題。


そして魚料理のポワレと、牛ほほ肉の煮込みとづづきましたが、

ワイルドな食材が続く中、どれもほっとする味なのが不思議です。

(今回のメニューは、やや甘めの味付けなのかしら?)

魚はバルサミコのコクのきいたソースが印象的で、

牛ほほ肉は、とろけるようなやわらかさ。

ガルニチュールのモロッコえんどう(肉厚のえんどうが大好物な私)の

ほどよい粘りとしゃっきりとした歯ごたえが、お肉にとっても合ってました。


デセールも軽くてのどこしのよいブラマンジェに

ヴェルヴェーヌベースのハーブティーをいただいて、

気持ちよーくなって、お店をあとにしようとしたところ、

シェフ、登場!


それはとても丁寧な、そしておだやかそうなシェフの姿に、

一同感動!

以前雑誌などでお姿を拝見したことがあるのですが、

私的には、やっぱり内臓とかワイルドなものを扱う方は

眼光するどく、マタギって感じなのかしら、と

勝手に想像をふくらませていたのですが、

シェフのお姿は

とても内臓や肉々しいものを得意とするようなかたにお見受けせず

垣根を越えるまで、外のドアの前で見送り続けるおっとりやさしいまなざしが印象的。


「も、もう暑いので、お店に戻ってください~」といいたくなるような

すべてにおいて、丁寧であたたかいおもてなしをする

シェフの姿にじーんときてしまいました!


おいしいものを作る人は

おいしい料理だけじゃない、

なにか魅力があるんだな、と思った瞬間です。


今から行くフランスにも

そんな魅力あるシェフや友人と出会えるといいな♪

と思います。

黒いあんちきしょう

きのう、

夜更けにくるみのタルトを焼いていたら、出たんです。

あいつです、あいつ。


実家に帰ってきてはや半年、

それは台所で発見されました。

たしか4年前に実家をでたときにはいなかったはず!

そう

それは黒いあんちきしょう・誤記振離(←昔の暴走族風にしてみた)。


いつもなら奴を素手で叩き殺す

心強いママッチョ(うちの母)がいるのですが、

それは夜中の1時、彼女は2Fで寝ています。


たたこうか思いあぐねている間に、レンジの間の隙間に消えていきましたが

軽くショックをうけました。


先月いったハワイでは、なぞの羽アリのようなものに悩まされました。

(そいつは着地すると、4枚の羽がもげもげして、へんな胴体だけのものになるという昆虫)

今月は日本で黒光りの憎いあいつ。

そして来月いくフランスでは……

と思うと、とっても心配!!


フランス在住の皆様、

やっぱりいるんでしょうか? やつは。万国共通なんでしょうか?

たしか以前、フランス語の教材には[detester]の例文

その単語をみかけたような。。。

いるんですね、きっと(ため息)。。。


あああ、心配です。。

(いやその前に、我が家のあんちきしょう退治が先ですね。。。)

行け!フランス大使館

とある暑い夏の月曜日。

のどかな広尾の街をぬけて、行ってまいりましたフランス大使館。


9時にしか起きたことがない私が

9時に広尾にいるという奇跡! し、しかし

定刻どおりに到着したにもかかわらず、すでに人だかりの入り口。

書類の準備もしていたので、なんとか6番目くらいに確保できてほっと一安心。

そして、なんとなく並んでいると、ぽつりぽつりと前後のかたとおしゃべりが始まりました。


私の前後では、

バレエ留学のかた、語学のかた、なかにはアートの勉強のかたとさまざまいて

うだるような暑さに加え、人息れで、ぐったりはしているなか、

こちらもそんなお話を伺っていると、

「ああ、いよいよなのね!」とわくわくしてしまいました。


なんでもやりたいことを準備している瞬間は、

とっても楽しいものなんですね。


願わくばみんなの、そのあとの渡仏後が

納得のいく生き方に続いていますように……!


そんなことを考えつつ、最初は待っていたのですが、

なんとたった6人というのに、1時間立ったまま!

うわさには聞いていましたが、振り向けば5倍近くの行列になっていてくらくらしました。

(そういえば昔、ロシアでマックが登場したとき、ビックマックを求めて2時間の行列ができたとか、できなかったとか……? 

行列というと、もう、その映像が頭にうかんでしまう私。今は夏ですけどね!)


クーラーもきいていない小さな窓口に

間違いなく消防法で違反しそうなほどの人数が並んで入って順番待ち。

1人あたり約10分の、長い待ち時間のため

書類が通ったときは(それは書類を渡しただけで、それでビザ申請されるかはわからない筈なのに)

だれもが喜び合う、というへんな精神状態に。。

順番がきて書類をだした小窓からは

ひんやりクーラーの冷気が漂っていたのには苦笑でしたが、、


なにはともあれ、書類が増えた事件も乗り越え

出すだけは出せた書類。

大丈夫であれば、来週、無事にVISAを取得できるでしょうね(できないと困る!)


ふわふわのシフォンケーキは、好きですか?

私の日本での仕事は、、お菓子教室&少人数対応の料理&お菓子ケータリング屋さんでした。

今まで細々と仕事をしてきたのですが、

今月いっぱいで、フランス留学休業を宣言しました。


が、先日、
仕事でシフォンケーキを焼くことになりました。

「シフォンケーキ、できますよね?」と依頼主さん。

いや、できるんですけど、できますよ。ええ。


でも、

実は「自信がない」なんて、いえないよなぁ…


というのも、

シフォンケーキですが、私、好きじゃないんです。

だってあのふかふかしすぎの感じ、

食後には確かにいいけど、なんだか損した気分になりません?

びっくりするほどサラダ油を入れるし、

なにより作ったあと、

あっというまに食べちゃう感じがいや~!!

そして店頭で見る限り、とても高い。原価を考えると、技術料ってことかあの値段は。


そんなわけで、長い私のお菓子作り人生のなかでも

シフォンケーキは、なんとたったの2回しか登場してません。


先日、フランスでお菓子を習ってきたお友達にその話をしたとき

「わ、私もマフィンってつくったことない…」とのこと。

フランスを目指すと、自然とふかふかのケーキは避けてしまうんでしょうか。。


なんでも彼女いわく、

フランスの小麦粉は「タイプ45」というのが主流で

(それはうどんを作る中力粉のようなグルテンをだす小麦粉なのだそうです)、が多いのだそう。

(お菓子修行しているフランスの皆さん、そうなんですか??)


日本では

薄力粉ではなく、フランスパン用で売られている「リスドオル」という中力粉を使うと

粒子が細かく、きめがしまって、美しく成形できるため、

工芸菓子やコンクール系のときには

タルトの土台やピエスをこのお粉を使って作ることがありますが、

食感が今ひとつ、硬いんですよね。


最初はそう思ってたのですけど、

いつのまにか、

ふかふかのケーキよりも、

最近しっかりした生地に魅力を感じている自分。

フランスナイズされているのでしょうか。。


でも、

自分が好きでないものにも

おいしくなるように心を込めて作る、

簡単なことのようで、実は

なかなか難しいことなんですね。

でも、おいしいものを作ってよろこんでもらいたい。

この先、ずっとずっと課題になるテーマです。


というわけで

シフォンケーキの苦手意識を克服できちゃうような、

とびきりおいしいシフォンケーキ、どなかた作り方おしえてくださーい!!