三者面談に見られる、困った親の共通点 | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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 三者面談に見られる、困った親の共通点があります。

 それは「改善法を聞こうとしない」ことです。

 これだけでは分かりにくいと思いますから、もう少し読み進めてください。真ん中くらいから「あれのことか」と、お分かりいただけるかと思います(笑)

 なお、こちらの記事は、中学生を対象にした塾での面談の話です。学校での面談などについては、関連記事もご覧ください。


~関連記事~
 高校受験の進路指導の裏側と、中学生親子の心構え
 塾の保護者面談で話す内容


成績を上げるために面談で話題にすべき内容


 三者面談をしていると、大抵の親御さんは「今の成績のどこが良くないか」や、「どうしてそういう成績になったのか」を話題にしようとします。(ここでは進路の話は除きます)
 つまり「今の成績」を問題にして、我が子の問題のある行動を改めさせようとするわけですね。

 こうした親御さんの心の中には、

 「普通に言っても子供が言うことを聞かないから、先生の前で言いたい」
 「面談の場で問題点をはっきりさせ、子供に改善させたい」

 こういった思いがひそんでいます。

 もちろん親御さんがこういう思いを抱いてしまうのは無理も無いことだと思います。反抗期ゆえに、普段からご家庭で子供と格闘している親御さんほどそうですよね。
 しかし、これは「成績を上げる」という点ではあまり役に立ちません。

 なぜなら、問題点をいくら追求しても、それだけで改善につながることは無いからです。面談の場においても、現状や過去を見るのはあくまでも「分析」のためであって、大事なのは「これからどうするか」の1点に絞られます。

 それに生徒の立場からしても、親の前では強がったり、知らないふりをしているだけで、自分ができていないことは嫌というほど自覚しているものです。そこをネチネチと責めたところで、生徒のやる気を失わせるだけですよね。


面談の場で「今の成績」の話が延々と続く・・・


 ところが、先生の前で「子供がいかに家で勉強しないか」や、「成績がいかに悪いか(親から見て物足りないか)」を延々と語る親御さんはたくさんいます。
 塾も学校も、定められた時間枠の中の、大して長くもない面談です。そこで今までの不満をひたすら「これでもか!」とばかりに話すのですから、改善点を話し合うこともなく、あっと言う間に時間はなくなってしまいます。

 親だけがすっきりした顔で面談が終わるのはよくあるパターンなのですね。

(保護者の満足度を高めるために、わざとそういう流れで面談を進めるようにマニュアル化しているような困った塾もあります)

 しかし、「面談の場で子供を痛めつけたことで、子供が心から反省し、劇的に改善する」などというケースを、私は見たことがありません。それまでと何も変わらないか、もっとやらなくなってしまうかのどちらかで、大抵の場合では親子の関係までもが悪化します。
 私が面談する場合はそもそもそういう話の流れにしませんが、他の先生が面談した後などに生徒を呼び出して話を聞いてみると、反省しているどころか、怒涛のように親への不満が流れ出てきます(苦笑)

 こうした親御さんの心の中には、今まで言うことを聞かなかった子供に対し「先生の目の前で問題点をさらけ出して今までのことを謝罪させ、自分が正しいと認めさせたい(=子供に対して優位に立ちたい)」という無意識(?)の思いが隠されているのではないでしょうか。

 「いえいえ、そんな悪意はまったくなく、子供の改善を思えばこそです」

 そう思うのであれば「今の成績」を責め続けるような内容の話はやめ、今後どうするかをテーマにした話をしてあげてください。痛みばかりの過去の話よりも、希望に満ちた未来の話のほうが、生徒も「やる気」になりますよね?

 少なくとも「やる気になったほうが成績が上がる」のは日本中の誰もが賛成することです。つまり、面談で話し合うべきは「今の成績がどうか」や「今の生徒がどうか」ではなく、「これからどうするか」であるべきなのですね。


三者面談で心がけたいこと


 親の立場からすれば当然いろいろな不満や愚痴があるとは思います。しかし、それを吐き出すのは二者面談等の機会にしていただいて、貴重な三者面談の時間は「改善法」の話に時間を使いましょう。
 駄目な先生ですと、まともな改善法が出てこないどころか、面談中に初めて分析をはじめるという失態も演じてくれますが(笑)、良い先生ならば、面談の時間内だけでも、いろいろな具体的方策を提案してくれることでしょう。

 なお、できるだけスムーズにそういう話に持っていくのが教師側の努めなのですが、それができない教師も多いですから、親のほうからそちらに誘導することも大事だと思います。せっかく親が我慢しているのに、先生のほうがこれでもかと生徒に駄目出しをするようなひどい面談もありますから、そういう不毛な話題はさっさと終わる方向で誘導してあげてください。
 ただし、たとえうまく誘導できたとしても、親御さんからの誘導が必要な時点で、その先生からはまともな改善策が期待できないわけですけれども・・・(苦笑)

「そうは言っても、子供の勉強に問題があるのは事実だから、本当の問題点をはっきりさせた上で、しっかり反省させないといけない!」

 そう思う方もいることでしょう。

 しかし、そこを突き詰めると、結局は教え育てた側の親や教師の問題点を追求せざるを得ないことになります。お子さんの目の前で、過去の子育てのまずさを指摘するような面談になるのは不毛極まりないですよね?(笑)

 そもそも「本当の問題点」は、力のある教師ならば面談をする前の時点で察しがついています。日々の指導の中でそれが分からないようではまともな指導などできませんからね。足りない情報を面談で収集するにしても、「**についてはどうですか?」「**はどうしていますか?」などとこちらから聞けば済む話で、不用意に生徒を傷つけ痛めつけるような話をする必要はありません。(それに親御さんからの情報収集が必要ならば、二者面談にしておくべきです)
 三者面談は、むしろ生徒を励まし、勇気づける場です。「意外な一面」を伝えるにしても、普段子供が見せないマイナス面をここぞとばかりに暴露するよりも、子供のプラス面を示してあげるほうが、得られるものは多いです。それに、知らなかったはずの悪い面をあえて知らしめるようなことをすると、教師も人間ですから、色眼鏡で見るようにならないとも限りません。
 もしそれで運良く「今の成績の悪さ」や「勉強しない現実」を反省させられたとしても、生徒のやる気と自信を奪い取るだけで、問題の改善の役には立たないことは保証します。

 皆様の日々の子育ての大変さは言うまでもありませんし、愚痴やストレスが溜まったとしてもしかたの無いことです。ただ、それは三者面談とは別の機会で発散していただくとして、貴重な三者面談の時間は「未来」に向けた改善点などの、前向きな話をして、子供をやる気にさせてあげる機会の1つとしてくださいね。


三者面談の成否は先生にもかかっている


 なお、上でも出てきたことですが、いくら親御さんの側が有益な三者面談にしようと心がけても、肝心の塾や先生の側に問題があれば、やはり不毛な時間にしかなりません
 実際に「今の状況を少しでも改善するきっかけになれば・・・」「子供を良いほうに導くヒントでも得られたら・・・」と期待をして三者面談に行ったのに、全く関係ない話で期待はずれに終わってしまったと案じる親御さんも少なくないでしょう。

 このような場合には、面談よりも少し手前の「塾の上手な活用方法」や、そもそもの「塾選び」のところから見直すようにされてくださいね。


 最後に、こちらの記事は十年以上も前に配信した記事ですが、数え切れないほどの引用・・・ではなく、盗用をいただいています(苦笑)
 ここが有名なブログだったら、あちこちで紹介されてもっと有名になっていた頃でしょうが、何しろマイナーなブログということもあり、黙って勝手にコピペや不正利用され続けています。
 怪しい塾や教育サイトはもちろんのこと、実は学校でも無断引用(と言うよりコピペ)を多数いただいており、喜ぶべきなのか悲しむべきなのか不明な状況です。
 そのため、もしも三者面談に関する似たような記述を見かけたら、オリジナルは間違いなくこちらだと思って大丈夫です。

 なお、同じような被害に遭う記事が多数に及ぶこともあって、今ではブログ上で有用な内容の記事を公開することからすっかり腰が引けています。
 今後、お役立ていただけそうな情報ほど、メールマガジンのほうでお届けしていきますから、どうぞそちらもご利用くださいね。





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