私が信頼する癌サイトのひとつに「やぶいぬ応援団」がある。

その中で最近、癌患者にとってはちょっとイヤなニュースが紹介されている。
http://d.hatena.ne.jp/yabuinu5/


癌の遺伝子異常を探す研究は、古くはp53から始まり、これまでにも数多くの報告がある。
大抵は新しい異常遺伝子、もしくはタンパク質を発見した。という類である。

しかしこのニュースのインパクトは、膵臓癌など限られた癌種に対してではあるが、
その変異の数を「調べきった」点にあると思う。

記事にもある様に、その結果は私の予想よりも多い。ちょっと前までは「数個」という
のが良く言われる予想値であったが、今回の結果はその10倍程度の変異があるとの
ことである。

勿論、
・「癌の発症時に50個の変異があったのか?」、あるいは
・「癌の発症後に変異が増え、50個に達したのか?」、
によりこのニュースの捉え方は異なるが、

少なくとも、
「癌を薬物で完治させる為には、数十種類の効果的な分子標的剤が必要」

である事を示唆しているかも知れない。

このニュースの真偽とそれから派生する幾つかの想定については今後も検討がされ、
かつ研究が進む事と思われるが、完治に向けたルートマップを考える際に
「気にかけておくべき事のひとつ」として整理しておく必要がありそうである。