6月9日現在の病状をまとめると
・左肺上葉の転移巣が再発している。径12mm程度。
・原発巣、その他肺内転移は無い。
・肺内の重粒子治療患部に目立った繊維化、肺臓炎はまだ出てきてない。
・治療の主題は骨盤内の骨転移及び腸骨周辺に進展した腫瘤部。

主治医のプランは
1.先ず骨盤への放射線。急ぐ必要がある為がんセンターのリニアックを早急に手配。
  (照射量は3Gy×10回、合計30Gy。目的は病気の進展を止める事と痛み緩和)
2.放射線の経過を見ながらセカンドラインの抗癌剤を決める。
  (候補はドセタキセル)

抗癌剤で寬解後進展してきた病巣であり、もはや抗癌剤はあまり期待出来ない。
骨盤内の播種等が起こると手のつけようが無くなる。今は放射線に期待するしかない。
、、との事。


これに対し私の希望は
1.30Gyのリニアックによる照射は「痛み止め」、もしくは「半年制御」程度しかメリットが無い。
  今慌てて照射し、将来の重粒子線等の可能性を潰したくない。
2.これほど進展の速い患部であれば、有る程度抗癌剤は効く可能性がある。
  また、当然ながら全身に進展している可能性もあり、今放射線でモタモタしたくない。
3.シスプラチンを絡めた「ファーストライン」の抗癌剤を再度試したい。
  (骨髄抑制が増強されるのは覚悟する。輸血等でなんとか制御して欲しい)
、、というモノ。


主治医の回答は、
・もはや重粒子の適応性は全くない。また抗癌剤が少々効いても将来的に照射可能になるとは思えない。
・今は相当危険な状態にある。タダでさえ抗癌剤の奏効率は3割程度。
 再発・転移である事を考えると縮小は殆ど期待できない。
・studyさんが「どうしても」と言うのであれば1度だけ、それも2~3週間程度であれば、
 抗癌剤を試しても良い。「最も後悔が少ない」レジメンはシスプラチン+ジェムザールだろう。
・効果判定は3週間以内に行う。進行が止まらない様なら即放射線。

という事になり治療方針が決まった。

報道では忌野清志郎さんも腸骨転移が見つかった様である。
放射線を先ず照射したとの事であるが、恐らくそれが「標準的な」考え方だと認める。

今回も私の勝手な憶測に基づき、治療方針を決めた。
主治医には迷惑をかける事になるが、ご協力頂ける事になった。
pica