放射線にはDNAに対する直接的作用と、OH-などを生成することによる間接作用がある。
これらの作用は癌化の原因の一つと考えられ、そのリスクの程度は前回記事で見積もった。
抗癌剤同様、不利益より利益の方が大きいと考えられており、それが治療根拠になっている。
直接作用と言っても入射粒子が直接DNAに衝突する訳ではない。原子核半径は0.1nmのオーダー
であり正面衝突の確率は低い。物質中に入射された放射線は軌道に沿って2次粒子(主に電子?)
を生成する。エネルギーを付与されたこれらの粒子がDNA鎖を切る。
光子と陽子線はこの2次粒子生成密度が低くDNA鎖の1本しか切らないと考えられている。
それに対し重粒子は高密度にエネルギーを失う為2本とも切断できる?と計算されている。
DNAは2本鎖が切断されると殆ど修復不能になるそうである。つまり再燃する恐れが低くなる。
一方、生体内の水分子に放射線が当たる事でOH-などのフリーラジカルが生成する事も
知られている。これは活性酸素と呼ばれるモノで同時にO2-や過酸化水素水も生成する。
但し、生体は後者の2つに対しては毒性を消去するSODなどの酵素を獲得し持っている。
放射線治療では主としてOH-の強い酸化ポテンシャルを利用する。これが間接作用である。
この直接作用と間接作用の比率や生体内の機構は大変興味深い。現在調査中であるが、
完治後には是非私も実験・研究を開始したいと考えている。
重粒子線の利点については放医研のホームページで詳しく解説されている。
・粒子線の特性としてブラッグピークを持つ。狙った深さで集中してエネルギーを落とす。
・横方向の散乱が少なく、かつ照射野で止まるので他臓器へのムダな被爆が少ない。
・DNAの2重螺旋を「両方」切断できる。、、、などである。
この重粒子線の持つ物理特性により、以下の効果が期待される。
・DNAへの直接作用成分が多い為、低酸素環境にある癌にも効果が高い。
・正常細胞の回復を待つ必要性が低く、短期間の照射で効果が得られる。
・トータルな線量がより少なくても同等の効果が得られる。
一般に抗癌剤も放射線も酸素濃度が高く活発な癌ほど効き目が高いと言われている。
DNAを合成する時期や細胞分裂の開始時に薬剤なり放射線なりが作用することで
期待される直接作用が起こるからである。つまり細胞分裂が多い程反応確率は高い。
間接作用についても酸素濃度や血流(水)が抱負である程、フリーラジカルの生成量が多く、
癌を攻撃する作用が増す。逆に言えば低酸素癌には通常の放射線は効きにくいとされている。
私の胸骨裏側に隠れた病巣はこれまでの抗癌剤で全く不変であった。最初のPETでは中心部の
活性度が低く「酸欠で壊死?」しているのかと思った程である。が、しっかり活きていた。
また、照射後に他の転移巣が再活性に転じた場合は早期に抗癌剤治療を開始する可能性もある。
局所治療や体力回復に長い時間をかけるのは致命的な不利益になる恐れがある。
「低活性癌への直接作用の期待」と「短期間照射」は私の癌戦略において不可欠な要素である。
これらの作用は癌化の原因の一つと考えられ、そのリスクの程度は前回記事で見積もった。
抗癌剤同様、不利益より利益の方が大きいと考えられており、それが治療根拠になっている。
直接作用と言っても入射粒子が直接DNAに衝突する訳ではない。原子核半径は0.1nmのオーダー
であり正面衝突の確率は低い。物質中に入射された放射線は軌道に沿って2次粒子(主に電子?)
を生成する。エネルギーを付与されたこれらの粒子がDNA鎖を切る。
光子と陽子線はこの2次粒子生成密度が低くDNA鎖の1本しか切らないと考えられている。
それに対し重粒子は高密度にエネルギーを失う為2本とも切断できる?と計算されている。
DNAは2本鎖が切断されると殆ど修復不能になるそうである。つまり再燃する恐れが低くなる。
一方、生体内の水分子に放射線が当たる事でOH-などのフリーラジカルが生成する事も
知られている。これは活性酸素と呼ばれるモノで同時にO2-や過酸化水素水も生成する。
但し、生体は後者の2つに対しては毒性を消去するSODなどの酵素を獲得し持っている。
放射線治療では主としてOH-の強い酸化ポテンシャルを利用する。これが間接作用である。
この直接作用と間接作用の比率や生体内の機構は大変興味深い。現在調査中であるが、
完治後には是非私も実験・研究を開始したいと考えている。
重粒子線の利点については放医研のホームページで詳しく解説されている。
・粒子線の特性としてブラッグピークを持つ。狙った深さで集中してエネルギーを落とす。
・横方向の散乱が少なく、かつ照射野で止まるので他臓器へのムダな被爆が少ない。
・DNAの2重螺旋を「両方」切断できる。、、、などである。
この重粒子線の持つ物理特性により、以下の効果が期待される。
・DNAへの直接作用成分が多い為、低酸素環境にある癌にも効果が高い。
・正常細胞の回復を待つ必要性が低く、短期間の照射で効果が得られる。
・トータルな線量がより少なくても同等の効果が得られる。
一般に抗癌剤も放射線も酸素濃度が高く活発な癌ほど効き目が高いと言われている。
DNAを合成する時期や細胞分裂の開始時に薬剤なり放射線なりが作用することで
期待される直接作用が起こるからである。つまり細胞分裂が多い程反応確率は高い。
間接作用についても酸素濃度や血流(水)が抱負である程、フリーラジカルの生成量が多く、
癌を攻撃する作用が増す。逆に言えば低酸素癌には通常の放射線は効きにくいとされている。
私の胸骨裏側に隠れた病巣はこれまでの抗癌剤で全く不変であった。最初のPETでは中心部の
活性度が低く「酸欠で壊死?」しているのかと思った程である。が、しっかり活きていた。
また、照射後に他の転移巣が再活性に転じた場合は早期に抗癌剤治療を開始する可能性もある。
局所治療や体力回復に長い時間をかけるのは致命的な不利益になる恐れがある。
「低活性癌への直接作用の期待」と「短期間照射」は私の癌戦略において不可欠な要素である。