2007年4月4日:
がんセンター入院。翌5日家族同席で検査結果説明とインフォームドコンセント。
・病名:肺門部原発(低分化)扁平上皮癌、主な転移3カ所。小さいものは肺全域に
    20カ所近く点在。他、脳、骨、腹部への転移は無し。ステージIVb。
    PET-CTでのFDG集積度は10~12max(身体全体にFDGが均等に拡がると1)
    集積度からみても扁平上皮癌の診断と矛盾しない。

・治療方法:パクリタキセル(タキソール)+カルボプラチンによる抗癌剤治療。
    3週間隔。体表面積1.8m^2な為、タキソールは360mg、カルボプラチン
    は700~800mgを予定。(タキソールはカタログ推奨値、カルボプラチンは
    カタログ推奨値300~400mg/m^2より多め)

・注意点:点滴針からの薬剤漏れに注意。

・説明事項:広範な転移が有り、さらに動脈、気管、食道への浸潤・癒着も疑われ、
    手術と放射線は選択肢に入らない。緊急救命時のサルベージ手術として
    なら適用もあるかも知れないが、現状で強行するメリットは無い。

    色々なレジメンが候補にあるが、最近ではこの組み合わせが効果が高いと
    考えている。投与量は腎臓機能など精査し最終的に決める。(増量を希望する)
    4週間以上の縮小(径で50%,面積で25%以下)が約30%、不変が約30%、
    効果が認められないのが約40%、と評価されている。

    通常3~4コース実施し次の手を考える。この薬剤による完治はあり得ない。
    また、5コース以上やっても効果が継続しない事も統計的に判っている。
    イレッサをご希望の様ですが、扁平上皮癌にはあまり効果が無いと考えている。
    先ずは実績のある抗癌剤で試してみたい。1~2コース実施し、様子を見る。
    効果が疑われる場合は、できるだけ早期に対応変更を検討する。

    スタッフが減る週末は避け、投与開始日(Day1)は次週4月9日月曜としたい。