「各業界・団体の声明」


「全米自動車労働組合(UAW)」
米自動車業界紙「Wards Auto」6月7日記事
http://wardsauto.com/politics/us-labor-environmental-groups-join-auto-makers-opposing-tpp?page=1
(以下概要)
デトロイト 全米自動車労組(UAW)はTPPに反対と声明。

 中国は貿易協定に関心を示している。今日始まるオバマ・習首脳会談で検討する予定だ。
ボブ・キング会UAW長は30年間の自由貿易反対をひっくり返して、2011年のオバマ政権の米韓FTAに米国の雇用を創出するとして支持して、他の組合を驚かせた。
 政治的な負債を負っているにもかかわらず、多くの議論があった自動車産業の緊急支援後のホワイトハウスは、UAWの賛成に支持された。
 

 キング会長は、米国の景気回復を遅らせるので、日本のTPP参加に強く反対と言った。

日本の市場が最も閉鎖的であること、ゼロ%の輸入関税であるにもかかわらず輸入車が6%未満であること。米国は自動車部門で大きな貿易赤字を持っていること。米国で売られる日本車と日本で売られる米国車が、117:1であること。
 

 真の改革がなければ、この状況を悪化させるだけだ。

キング会長は、自動車業界に不当な有利さを与える日本政府の政策、例えば為替操作を非難する。安倍政権が発足し、昨年10月から円はドルに対し23%低下した。米国で生産している日本の自動車メーカーは、通常、労働者の組織と交渉の権利に関して国際的な基準に違反している。UAWは、米国南部で自動車工場のメンバーを補充できなかった。
 日本のTPP参加以前に、ILO。OECD、UNGCの労働基準を守るよう政府と米国自動車産業が介入しなければならない。と言った。


 (注記:ビックスリーを経営困難に陥らせた犯人の一つはUAWである。日本の自動車産業が米国に進出する場合、UAWの影響の少ない南部を選び、UAWの組織化を防いだ。そのUAWの行った結果の象徴が、180万人から70万人に減少しまもなく破産するデトロイト市である。)


 アメリカ自動車政策会議(AAPC)のマット・ブラント会長は、米政府が不利な競争を強いられている産業を助けず、米国の自動車産業を犠牲にする貿易政策を支持することに驚くと発表。下院の過半数を超える「為替操作規制をTPPに要求する」書簡をオバマ大統領に送ったことに拍手を送った。


 下院のRick Crawford (R-AR), John Dingell (D-MI), Sam Graves (R-MO) , Mike Michaud (D-ME)議員等の書簡は、不公平な通貨政策による貿易が歪められることを強調している。TPP協定は、為替操作により雇用を海外に流出させる機会になると言っている。

 過小評価された為替レートは、他国の輸出を促進し、米国の輸出を妨げる。ロイターによれば、日本は自動車の非関税障壁を切り離すことに同意したと報道されている。将来最長の期間かも知れないが、米国の関税の段階的廃止に同意したことになる。

 米国車の簡易輸入手続きの枠を車種毎に2000から5000台に引き上げたとしても、反対意見を説得するには十分でない。


 以下は、このTPPに反対する米国の草の根の環境と労働運動のパブリックシチズンの下部機関の世界貿易監視のLacey Kohlmoos氏の交渉テキストの分析。


 TPP協定は、既存の環境、健康、地域規制、労働法を破棄する。と
 シエラ・クラブも同意、TPPは我々の命にかかわることに全面的に影響があるにもかかわらず、完璧に秘密裏に交渉されている。と
 パブリックシチズンのキャンペーンの目標は、民主党議員と上院議員からTPPに対する支持をはがしていくことだ。UAWから多額の援助で2012年に再選を得たシェロッド・ブラウン上院議員(D-OH)を引用すると、自由貿易に賛成する共和党員であっても、TPPに反対する。とKohlmoos氏は言う。
 

 TPPは強化されたNAFTAで、貿易障壁を破壊するように設計されている。と

オバマ大統領は年内のTPP締結を望み、上院のボーカス委員長は、ファストトラック権限(TPA)を与える請求を行うことを言った。これは、上院で修正されなかったか、議事妨害がなかったことを意味する。
Kohlmos氏は、NAFTAの署名があった1993年から、米国の製造業から500万人の雇用が失われた。TPPが締結されるならば、多くの雇用が失われると。


「USTRパブリックコメント」6月9日締切

外務省HP(概要)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp_us_iken_1306.pdf


全米自動車労組(UAW)のコメント
UAWのキング会長は、TPPに反対と声明。為替操作を行う日本政府に守られた日本企業に勝てないと。また米南部の日本企業の労働者をUAWに取り込めないのは、国際労働基準に従わない行為だと非難。
http://www.regulations.gov/#!documentDetail;D=USTR-2013-0022-0043

日本自動車工業会(JAMA)
JAMAは、日本のTPP参加を強く支持すると寄稿。日本車の70%は米国製で8万1千人の直接雇用をしている。日本市場は関税ゼロで十分に開放されていると主張。
http://www.regulations.gov/#!documentDetail;D=USTR-2013-0022-0036


「日本農業新聞」6月11日
TPPで米国業界要求 重要品目も関税撤廃 食品安全 規制緩和を主張 (2013/6/11)
http://image.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=21502

米国食肉輸出連合会; 関税などの国境措置撤廃
全米豚肉生産者協会; 差額関税制度の撤廃
全国牛乳生産者協会、米国乳製品輸出協議会;
 チーズなど乳製品の関税撤廃、食品添加物の認証手続きの迅速化
米国ジャガイモ貿易同盟; 残留農薬基準の認証手続きの迅速化
ヤム社(外食大手); 牛肉の輸入月齢制限の撤廃
米国保険協会; 日本郵政と対等な競争条件、米韓FTA以上の成果を要求
全米自動車労組(UAW);円安に誘導する「為替操作」をやめるよう主張
米国研究製薬工業協会;
 医薬品の価格決定制度や規制の改革を2国間協議の対象にするよう求めた。


「デトロイト市まもなく破産」180万人から70万人に減少

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323924104578524721305199056.html?mod=slideshow_overlay_mod

http://www.huffingtonpost.jp/2013/05/09/detroit-shoten_n_3244314.html

(その5を分割、次回その6で終了)