本作り屋の独り言…スタジオポケット記-テル子

 


(旧mixiより抜粋)
ホーム(レス)キーパー日記№9 こちらのつづき

まず ないだろうな。と思いますけど、皆様、もしこういう人を路上で見かけたら、ご連絡をください…。

土日は、東京近郊で、フリマの店番をやって稼ぐこともあるようです。
リッチな日は、深夜マックやファミレスで、座り寝しているようです。


いま思えば---- 私たちの反省点も多々あります。

早朝から、事務所の掃除をしてくれているのに、「わたし、疲れて起き上がれないから、適当にお願いします…」と私はソファで眠りこけていました。

前は、テルちゃんってけっこう頭いい、いいと感心してたのに、最近すっかり忙しくて、話を聞いてあげなくなってました。

「ごはん冷蔵庫にあるから食べたいものをチンして食べてね」なんて言ってました。

だれかの関心や期待が薄れたと感じた時、人の能力は著しく低下するのだ。



いつまでたってもなくならない臭気に「猫が気絶しちゃうよー」、嫌味を言ったこともありました。

彼女の進歩の遅さに、ウンザリしたこともありました。


自分をあるていど尊敬していれば、人生って大抵うまくいくものだと思いますが、テルちゃんはその真反対にいた。自分のことが話題になるだけで、条件反射的に涙をうかべた。

自分を愛そうみたいな、ベタなメンタルトレーニングでも一緒にやってみればよかったかも。そんな時間をさいても、よかったかもしれないのに。




でも、彼女はケロっといつかまた、電話をかけてくれる気もしています。

140cmの小さな老体で、掃除はしんどかったのなら、

新聞をひたすらちぎって猫砂にする作業でもいいよ。ふりかけづくりだって、なんだって、あるよ。

工夫すれば、お仕事なんて百とおりも思い浮かぶのに、私は考えるのをさぼっていたのかな、


「けっきょく君って、弱者に手をさしのべる行為そのものが、好きなんじゃないの」

そう言った知人男性がいました。

そうね。そうかもしれません。
 

私は、自分より立場がつらそうに見える人に、自分の何かをわけないと、時々、焦燥感にかられてしまうんだよね。病かもしれません。
 

 

 

本作り屋の独り言…スタジオポケット記-くるみ

 


---オフィスメイトもスタッフもいない、今日みたいな晴れた日は、机の下にもぐってお昼寝することがあります。

天板が透明なので、空がみえます。真下から見た猫は、こんな感じになってます。

「座った時の、猫の肛門は、どこに位置するのだろう。抱いたときは私の肌に、“門”がふれているのか」と、常々疑問に思っていたのですが、

肛門は、体の内側に、格納されていることがわかりました。


こういう、バカな話をテルちゃんとすればよかった。また今度があれば、きっと。


No.10へつづく