自分は将棋が好きである。

決して強くはないが、命が宿るように、駒が活き活きと動き出す81舛の上に、対局相手と二人だけで、様々な物語を作れる事が、素晴らしいと思うからである。


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天才・羽生善治を追い詰めた伝説の棋士・村山聖。

病と闘いながら全力で駆け抜けた、わずか29年の生涯を描く奇跡の実話。



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1969年から1998年までの人生を、精一杯生き抜いた。

「東の羽生、西の村山」と並び称されながら、名人への夢半ばで倒れた「怪童」の一生を、映画化。



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松山ケンイチ演じる村山聖と、東出昌大演じる羽生善治の両者による緊迫感と臨場感あふれる対局シーンは、この映画最大の見どころである。



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固唾を飲んで見守る、将棋界の師匠や仲間たち。



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次第に、鬼気迫る聖の執念が垣間見られ、どんどん、映画に引き込まれていく。



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将棋の駒の響く音、あとは静寂だけ。

二人の心は、様々な世界を描く。



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東出が演じる羽生善治名人は、あまりにも似ていて驚く。



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対局を離れて、二人で話をする村山と羽生。

奥底で繋がる同士の様子が感じられ、とても印象に残る場面である。



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師匠であった森信雄氏は、「村山聖の激しさを受け止められるのは、自分と両親だけだったかもしれない。その自負心がある。しかし、それ以上につかみきれない魅力、オーラに、今もなお圧倒されているのかもしれない。そういう存在になった。」と語る。



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勝負には決着が着く。

僕が勝つということは相手を殺すということだ、目には見えないかもしれないが、どこかで確実に殺している。

人を殺さなければ生きていけないのがプロの世界である。

自分は、そのことに、時々耐えられなくなる。

ひとを傷つけながら勝ち抜いて行くことに、いったい何の意味があるのだろう。


以上は、村山聖の言葉である。

まだ若くして、勝負の世界を選んだ。

心の真実を語った言葉だと思う。

心の中の、光と影、生と死、葛藤の凄さを語っている。

彼の伝説を、日本将棋界の後進たちが、その魂を受け継いでいってくれるだろう。

是非、映画館で、観てほしい!