正直、驚いた。

約8年前に会った時、31歳の彼は、「スキルアップジャパン」という会社の経営者として、テレビ業界や映像業界で、かなり尖りながらも、着実に業績を伸ばしていた。

特に放送局には、やはりICTのエキスパートが存在しないため、坂野哲平という人材に、みんなが集まり、多くのキー局や、広告代理店等が、スキルアップジャパンに出資をしていた。

いつか上場するだろうな…と、漠然と感じていた。

だから、てっきり、今も
放送業界の仕事をしていると思っていた。



ところが、8年の時を経て、再会した39歳になる彼は、全然違う業界に移行していた。

聞けば、テレビ業界は、キッパリ止めたとのこと。
会社を分割し、テレビや映像部門を切り離し、売却したそうである。



そして、始めたのが、医療モバイルICTベンチャー「株式会社アルム」

アルムは、「ALL  Medical &  Mankind」から、命名したそうである。

その内容は、想像を越えたものであり、やっぱりこの青年は天才だな…と、確信した。

目的は、「医療費削減」と「人の命を救う」という素晴らしいものであった。



それを実現するために、ICT(モバイルや独自ソフトウェア)を使い、多くの有名病院と、既に提携している。



今年4月には、最高の診断が可能な病院を開院した。



そして、ブラジルのサンパウロで、昨年10月から、医師を派遣して、遠隔診断支援を始めている。



彼が、「スキルアップジャパン」から、医療の世界に足を踏み入れ「アルム」を設立し出して、まだ、たったの4年である。

やはり、凄い!

一つ一つが理にかなっているのである。

この日は、アルムの戦略室の西川さんも同席してくださった。


浜なす分店では、夏の魚料理を食べる。







一品一品が、丁寧に、素材の美味しさを引き出されていた。



自分と増岡社長は、酒は飲めないが、坂野哲平氏は大好きなそうである。

たまたま、「十四代」があり、それをいただく。



彼は、もともと三重県で生まれ、小学生から高校生までアメリカで育つ。

大学からは、日本に戻り、早稲田の理工学部に入学。

大学生で既に起業する。

24歳の時に、「スキルアップジャパン」を設立する。

約、その10年後に…スキルアップジャパン」を分割し、テレビ映像部門を売却し、「アルム」を設立。

今では、13の会社の社長である。

でも、何よりも彼の成長そのものが嬉しかった。

失礼ながら「スキルアップジャパン」時代は感じなかった、「For  What For Whom」「誰の為に、何のために」という、私欲から社会欲が明確になっていた。

『社会から、どうやったら儲けることができるのか?』から、『人命を助けられる可能性を、数パーセントでも高める社会を、どうやったら作れるのか?』に、生き方が変わっていた。

もし、彼が目指す社会が作れれば、どんなに素晴らしい社会ができるだろう…そう確信したのである。

彼から、しばらくは、目が話せない!