今年、YMF山形国際ムービーフェスティバルが、日本一の商業映画祭へ進化する。



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先日、昨年の山形国際ムービーフェスティバルでグランプリを獲得した、山本亜希監督の『ネクタイと壁』

YMF10回目にして、初の選考委員が全会一致でグランプリを決めた作品である。

村川透選考委員長は、「これからの映画界をリードしていく逸材!」と讃え、古賀委員からも、「スカラシップのあり方を再検討して、チャンスを広げよう!」と、かなり積極的な意見が相継いだ。



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古賀委員は、ザフールの社長で、多くのヒット作を世に送り出しているプロデューサーである。

彼は、パリ在住の山本亜希監督と、何度もメールのやり取りをし、彼女もスカラシップ作品を製作することになった。

ここから、さらに物語は展開し、東映の村松取締役部長と自分の間で、どうせだったらスカラシップを発展させ、これぞと思った作品の監督を、最初から制作費5千万円、広告費5千万円の、合計1億円を製作委員会で集め、デビューさせよう…そんな話しになったのである。

この日、村松取締役部長の意を受けた紀伊プロデューサーは、全国の約150館で興行し、今までのピア映画祭以上のチャンスを与える方向を示した。



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俳優の船越英一郎さんも、忙しい中かけつけ、大賛成であり、日本映画界の新風になると熱く語る。



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デジタルガレージの小園さんも、賛同され、さらにアニメーションにも力を入れようと提案された。


今までのYMF山形国際ムービーフェスティバルは、大きく2つの事業に分れていて、1つ目の事業は、山形市の補助金400万円とYMFの持ち出し600万円の合計1000万円で、『市民参加型の映画製作ワークショップの実施』『市民映画大学の開校』『各地区公民館での出前映画上映会』のプレイベント。

これは、今年からは発展的に終了し、山形市の補助金も使わないことを表明する予定である。


2つ目の事業は、独自予算3000万円でのYMF本イベント開催。
『コンペティション』『招待作品の上映』『エンターテイメント』であり、スカラシップ資金も、ここから捻出してきた。

国際ドキュメンタリー映画祭は、山形市の予算が1億円つくが、YMFではプレイベントに約400万円の支援をいただいてきた。

それも今年からは、プレイベントをしないことにより、不必要となる。


むしろ、独自資金の本イベント3000万円と、映画デビュー費1億円による、日本一の商業映画祭に大転換するのである。

おりしも、山形市がユネスコの映画都市として、日本で唯一の申請をしている今年、その意義は大きい。


グランプリをとり、評価を得られれば、1億円で全国150館デビューという、夢のようなチャンスが与えられるのだ。


『才能よ、雪に埋もれるな。』をテーマとして、はや10年。

いよいよ、YMF山形国際ムービーフェスティバルの第2幕が始まるのである。



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焼肉『丸源』のあと、二次会は『パセオ』。

船越英一郎さんや古賀さん達と夜中まで映画の話が続いた…。


楽しい、ドラマチックな夜となったのである。