初めてお会いしたヤンヨンヒ監督。

あっという間に、その魅力にひかれてしまった。




今日は、様々なマスコミでのキャンペーンの後、映画『かぞくのくに』の上映会がムービーオンやまがたにて行われた。






ヤンヨンヒ監督の実体験をもとに作られた家族の物語である。

ドキュメンタリーではなく、フィクションである。




在日朝鮮人の妹役のリエを、安藤サクラさんが熱演している。

北朝鮮から、一時的に日本へ戻ることが許される兄役のソンホを、井浦新さんが味のある演技をしている。

とても、力強いメッセージが伝わってくるのである。




この映画は、2012年第62回ベルリン国際映画祭、フォーラム部門公式出品、国際アートシアター連盟賞を受賞した。

現在進行形の、自分達の意思や力では、どうにもならない離散家族の本当の気持ちを、ストレートに表現していることが評価されたのだと思う。




八文字屋さんとのコラボレーションで、ヤンヨンヒ監督の書いた原作本のサイン会も開催された。




その後、監督の要望で、山形国際ドキュメンタリー映画祭の時にきた、山形銀行本店裏にある、おでんの『ふくろ』に行くのである。




『ふくろ』の女将さんへ、まるで家族と会うくらいの感激をしていたヨンヒ監督。

自分も久しぶりに、昔はよく鍋を持って、おでんを買いにきた頃を思い出していた。

長栄堂の長谷川家出身の女将さんは、自分にとっては、昔から、ふくろのおばちゃんである。

昔と全然変わってなく、嬉しかった。




ヨンヒ監督とは、午前1時30分までご一緒した。

とても聡明で賢く頭がいい人であり、数々の体験と直面しながら、次第に強くなってこられたのだと感じた。

そして、何よりも、彼女の怒りにも似た、力強いメッセージの原点は、誰もが持つ、愛や優しさだと思った。

ちょっとした勇気。
正義と信じたものを貫くエネルギー。

お会いできて、とても良かった。

山形市は、北緯38度である。
不思議な縁というか、天の配剤か…。

再会を指切りして約束し、別れたのである。


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