「上を向いて歩こう。」をテーマとして、企画・脚本を手がけた宮崎駿氏は、まさに時代を読む天才だと思う。

その時代に1番伝えたいメッセージを、まるでその画面に住んでいるような錯覚と共にさりげなく伝える。



スタジオジブリの最新作『コクリコ坂から』は、1963年の横浜を舞台に、16歳の少女と、17歳の海のような少年との青春を描く、宮崎駿氏の息子の吾朗監督作品。



舞台は、東京オリンピックの年。
戦争の敗戦からの復興期の日本。

東日本大震災の復興期の今と、重ね合わせずにはいられない。

この『コクリコ坂から』の企画時に、だれが東日本大震災や津波の大被害を予想しただろうか?

しかし、宮崎駿氏は、現在の社会情勢と、この映画のテーマをドンピシャに合わせたのだ。

奇跡?
クリエーターは、時としてそれを生み出す。



古き良きものと、変わっていくもの。

不易と流行

古きものにも、新しきものにも、すべてに価値や意味がある。



そして、どんな時でも『希望』がある。
ジブリ作品には、なくてはならないものである。

昨年の『アリエッティ』とは、タッチの違いはあるが、『コクリコ坂から』の方が、ジブリ作品の本流の気がする。

是非、観てもらいたい邦画イチオシ作品である。





Android携帯からの投稿