昨日の続き。読んでない方は、昨日の記事を読んでいただきたい。

ADHDのチェックリスト。
「しばしば~のことがある」
すぐに分かるのは、そもそも「しばしば」なんてのは医学的でも科学的でもない。
自分でも自分の子供時代を思い出しやってみたが、しばしばの捉え方によっては答えは大きく変わることが分かる。

ストラテラの製造販売会社のイーライリリーのHPに同様のチェックリストがあるが、どう答えて良いのかわからない質問が多数。
それに、これで良い点数が出る子供など気持ち悪過ぎる。

そして、こちらの方がさらに問題なのだが、
これらのチェックリストに答えるのは、親、カウンセラー、教師などの子供の周りの人間である。
よって、そこには大きく大人の主観が入る。
大人が勝手に、主観で外面だけ見て、病気のレッテルを貼っている。
座っていられないのは、そこに居ることが苦痛な何かしらの子供なりの理由があるのじゃないのか?
大人が作った環境に、子供が適応できない状況が起きたなら、まず何故そういう行動に出るのか注意深く観察する必要がある。
精神科病院で、患者が暴れることにだって、本人の立場に立ち、よく観察すれば理由があることがわかる。
彼らは、そういう反応でしか自己主張できないのだ。
それは病気の症状ではなく、正常な反応だ。

1.自分たちの与えた環境、人間関係の影響を考えるのが先。
2.それから、栄養とか、ワクチン、隠れた病気の影響を考えるのが先(これも1.抜きではダメ)。

少なくとも、こうしたチェックリストに書かれた症状は、医療的手当を必要とする病気では決してない。
生物学的病理は存在せず、あるのは社会的病理だ。

百歩譲って、社会的病理を計るツールとして認めるにしても、さらに問題なのが、この社会的病理に対して用いられるのが、
治療可能な病気として、根拠のないモノアミン仮説をもとに作られた向精神薬が投与されることだ。
親、教師、カウンセラーが主観でチェックした結果をもとに、精神科医がそれに正式に病名をつける。
精神科医が、このチェック結果を否定することはまずない。
何故なら、精神科医の前で子供は同じような行動はみせない。精神科医は、親や教師やカウンセラーの主観をそのまま受け入れるだけなのだ。
こんなのは、診察でも、診断でも、はたまた医療ではない。なにしろ、実質、診断しているのは、医師でもない親や教師やカウンセラーなのだ。
これの何処が診断だと言うのか?気がふれている。

次に、ADHD治療薬であるストラテラの添付文書から、この薬がADHDに効果があるとする臨床試験のデータを示す。
この数字は、上記のチェックリストの点数を元に、どれほど減った(改善した)かというものである。
例えば、プラセボ群は平均32.3点であったのが、-8.1点減少(改善)し、24.2点となったということである。
一番効果があったのは、1.8mgを投与したグループで、-11.6点減少した。
この臨床試験の点数は、上記のチェックリストの合計点数。

ストラテラ臨床試験



治療薬であるストラテラの効果があるというエビデンスもまた、あの極めて主観的なチェックシートによって測られているということである。
そこで測られるのは、じっとしていない→じっとしているという変化だけである。
あのチェックシートでは、それだけで効果があるという結果が出てしまう代物なのである。

さらに、プラセボ群‐8.1、服用群‐11.6、その差わずか2.5である。
薬の効果を論ずる場合は、-11.6も改善すると効果を宣伝するが、実際には2.5のメリットである。
それも、じっとしていない→じっとしていることに関してね。

そのメリットに対するリスクは、添付文書に記載された副作用だ。

4. 副作用

小児を対象とした国内臨床試験における安全性評価対象例278例中209例(75.2%)に副作用が報告され、主なものは頭痛(22.3%)、食

欲減退(18.3%)、傾眠(14.0%)、腹痛(12.2%)、悪心(9.7%)であった。日本人及びアジア人の成人を対象とした臨床試験における安全性

評価対象例392例(日本人患者278例を含む)中315例(80.4%)に副作用が報告され、主なものは悪心(46.9%)、食欲減退(20.9%)、傾眠

(16.6%)、口渇(13.8%)、頭痛(10.5%)であった(。成人適応追加時)

ストラテラは、典型的な覚醒剤だから、交感神経刺激による副作用症状が案の定報告されている。
子供は、副交感神経優位でないと育ちませんから、成長は止まり、知能の発達も遅れます。
発達障害の治療を受けて、発達が阻害されるなんて悪夢以外の何物でもない。
さらには、副作用症状が原因で、双極性障害やら統合失調症といった別の病気に発展する事例まである。

どう思います?
私はこれを医療と呼び、実際に投薬するなど考えられません。
子供への一方的な支配、抑圧、唯の人権侵害、障害です。


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