これは、日本うつ病学会治療ガイドラインⅡ、大うつ病性障害2012ver.1
に記載されているAPAの資料である。
うつ病治療において、除外診断すべき病因としてこれらを記載している。
まずは読んで頂きたい。

―――引用開始―――

□気分障害(主として抑うつ状態)を引き起こし安い一般身体疾患

気分傷害・神経変性疾患 
脳卒中、パーキンソニズム、ハチントン病、認知症

内分泌疾患 
甲状腺機能亢進症または低下症、副甲状腺機能亢進症または低下症

自己免疫疾患 
全身性エリテマトーデス

 
膵癌

□気分障害を引き起こしやすい物質

中毒・離脱 
アルコール、アンフェタミン、コカイン、アヘン類、フェンシクリジン、鎮静薬、睡眠薬、抗不安薬

治療に用いられる薬剤 
麻酔薬、鎮痛薬、抗コリン薬、抗てんかん薬、抗圧薬、抗パーキンソン薬、抗潰瘍薬、強心薬、経口避妊薬、向精神薬(抗うつ薬、ベンゾジアゼピン、抗精神病薬)、筋弛緩薬、ステロイド

同上(特に抑うつを引き起こしやすいもの) 
大量のレセルピン、副腎皮質ステロイド、蛋白同化ステロイド、インターフェロン

貴金属・毒物 
ガソリンや塗料などの揮発性物質、有機リン系殺虫剤、神経ガス、一酸化炭素、二酸化炭素

―――引用以上―――

ここに書かれている疾患は、実は向精神薬の代表的な副作用である。
指摘したいのは、これらは人間が普通に生活していて発病する可能性は、向精神薬を服用して発病する可能性よりずっと低いということだ。

例えば、ベンゾジアゼピン系薬剤の添付文書には、『緑内障』患者へは禁忌という記述があるが、これではもともとの緑内障であった患者には投与するなという風に読める。同じく、ジプレキサやセロクエルの添付文書には、『糖尿病』患者には禁忌とある。
こうした記述は非常に紛らわしい。
緑内障に対してベンゾジアゼピンは、そもそもの発症原因であり、ジプレキサやセロクエルは糖尿病の発症原因そのものではないか。

高プロラクチン血症は、視床下部、脳下垂体のホルモン分泌異常であるが、これがドーパミンに関連する向精神薬により引き起こされ、ベンゾジアゼピンでさらに増強されることにより重症化する。
脳下垂体には、内分泌系以外の女性ホルモン系、成長ホルモン系などの重要なホルモンの分泌機能がある。
同じような作用機序で、様々な疾病が引き起こされる。
(子供への向精神薬の投与で成長が止まるのもこの辺が怪しい)
ベンゾジアゼピンは、この脳下垂体ホルモンの分泌をコントロールする視床下部に作用して、ドーパミン系神経を含め全ての神経機能を低下させ、問題を重症化する。

八咫烏(やたがらす)-胆石
これは、ある精神科サバイバーの体から取り出された胆石の画像である。
胆石は普通、コレステロールの塊だと綺麗な白い球形となるが、これは違う。
何かの物質が、胆汁に出て固まったものだ。これは現在調査中だが、疑われてるのはエビリファイの代謝物である。
(エビリファイの治験データにも、サルの治験で胆石が出来る可能性が記述されている)
この方に出ている症状は、婦人系の病気と胆のう炎。共に視床下部から脳下垂体ホルモン系の内分泌系の疾患。

向精神薬を服用して様々な不快な症状のある方には、これら内分泌系の検査をお奨めする。

そもそもの『副作用』の定義とは、その因果関係にかかわらず、その薬の服用後に新たに発生した症状は全て副作用である。
この方の場合も、自殺未遂、錯乱などから血圧以上、頻脈、婦人系疾患、胆嚢炎まであらゆる症状を訴えているが、全て薬の服用後に起きた症状である。本来的にはこれらすべてが、副作用として報告されるべきものです。
この方の場合も、副作用の可能性を指摘するまで、単に胆のう炎は独自に発症した病気だと思っていたようだが、理論的にもこれらが薬の副作用であることは十分説明できる。

病気と副作用症状は、鶏と卵の関係そのものであることに留意する必要がある。


精神医療被害連絡会メールマガジン申込み
携帯メールで申し込みをされた方は、きちんと配信されない可能性があります。また一斉配信で送信しておりますので、迷惑メールに分類されている可能性もございますので確認ください。

精神医療問題を学ぶセミナー開催します。4月14日名古屋(定員40名)、5月18日札幌(定員40名)、6月15日福岡、6月16日広島
参加者には、向精神薬の基礎を学ぶ小冊子を提供します。是非参加ください。
当事者、家族のみならず、医療関係者、支援サービスの皆さまの参加をお待ちしております。
申し込みは、精神医療被害連絡会HPから