抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬。

それらの種類によらず、中枢神経に働く薬の離脱症状は厳しい。
特にベンゾジアゼピン、バルビタールは、中枢神経に一番働く薬ですので、
一気抜きはダメです。

体験者たちの証言は、非可逆的な後遺症を訴えていますから、漸減が基本です。

当然個人差はあるでしょう。

この記事は、私もアシュトンマニュアルを読んでいないので、今まで得た情報の範囲での話です。

私が、アシュトンマニュアルのセルシンのことを気にしているのは、その長い半減期と代謝酵素を持っていない日本人が大勢いるからです。欧米人には居ない。高齢者や体が弱っている方にたいする蓄積性です。
さらにベンゾにもGABA-AとGABA-Bの2種類の受容体に作用するものがあることがその理由です。
抗不安薬に分類されるものと睡眠薬に分類されるものではその作用部位が違うのです。
このあたりをチェックしたいと思うのです。アシュトンマニュアルが書かれた時代ではCYP
が一般化した時代でないから当然考慮されていなかったでしょう。
さらにアシュトンマニュアルは英国生まれですから、当然多剤の減薬には使えません。
最後にベンゾを残した後から使えるものでしょう。

特にバルビタールやカルバマゼピンなどが絡む場合は注意が必要です。
いまならCYPの検査もするべきです。CYP2C19の欠損がないか。
服薬期間も考慮すべきです。

被害は、10人のうち9人が問題がなければ良いという事ではないのです。
それは、400万人のうちの3万(自死)、数千の中毒死は少ないというのと同じ考え方です。
100人中の1人であっても、被害者にとっては1人の内の1人です。
そうした考えが被害を放置するのです。

ジアゼパム換算は、薬力価だけですから、それでは不十分です。
アシュトンマニュアルは薬力価と半減期を意識してると思いますが、薬理作用を考慮していないと思うのです。

逆に言えば、それを加味すればより有用であると言えます。

アシュトンマニュアルは、ベンゾの減薬についてこの世で一番エビデンスが多いと思いますよ。

過小評価する必要はありません。十分使えるはずです。