さらに詳細に調べました。

やはり、これ重要ですよ。
順を追って説明します。

脱炭酸化反応
脱炭酸(だつたんさん、Decarboxylation)は有機反応の形式のひとつで、カルボキシル基 (-COOH) を持つ化合物から二酸化炭素 (CO2) が抜け落ちる反応を指す。

クロラゼブ酸の化学式 C16H11ClN2O3
CO2(炭酸)を除去すると
ノルジアゼパムの化学式 C15H11ClN2O
となる。

グルタミン酸 C5H9NO4
CO2(炭酸)を除去すると
GABA C4H9NO2
となる。

生体内での脱炭酸化とは、カルボキシラーゼという酵素によって行われる。

カルボキシラーゼ
基質(有機化合物(糖、アミノ酸)にCO2を付与したり除去したりする酵素
カルボキシラーゼを働かせるには、ビオチンが必要である。ビオチンが欠乏する症状をビオチン欠乏症という。

ビオチン
ビオチンはもともとビオチンは皮膚に生じる炎症を防止する因子として発見されたもので、細胞の成長を助け、皮膚や爪、毛髪を健康に保ち、筋肉痛を和らげる効果があり、アトピー性皮膚炎・花粉症にも効果がると期待される、皮膚との関係が非常に深いビタミンです。
ビオチンはタンパク質と結合している状態で含まれているため、そのままでは吸収されませんが、酵素ビオチニダーゼによってタンパク質から分離され(遊離型ビオチン)吸収されます。つまり、ビオチンは腸内細菌によってつくられるビタミンです。このため、便秘などで腸内環境に問題があると不足・欠乏を招くこともあります。

食物中のビオチンは、組織内では大部分がタンパク質と共有結合しています。膵臓から分泌されるビオチニダーゼによって食物中のタンパク質からビオチンが遊離し、能動輸送によって主に空腸から吸収される。血液中に移行したビオチンは、肝臓で合成された輸送タンパク質であるビオチニダーゼと結合し、細胞内に取り込まれる。

ビオチン欠乏症(wikipedia)
抗生物質の服用により腸内細菌叢に変調をきたすと欠乏症を示すことがある。また、ビオチンは卵白中に含まれるアビジンと非常に強く結合し、その吸収が阻害されるため、生卵白の大量摂取によっても欠乏症を生じることがある。この場合のビオチン欠乏症を特に卵白障害と呼ぶ。1日あたり10個以上の生卵を食用し続けると卵白障害に陥る可能性があるとされる。欠乏症状は以下のとおり。

白髪、脱毛、湿疹あるいは炎症など皮膚症状
皮膚や粘膜の灰色退色や落屑
結膜炎
筋肉痛
疲労感
食欲不振
味覚異常
血糖値上昇
不眠
神経障害

ビオチン欠乏症の原因(wikipedia)
乳幼児のビオチン欠乏は出産時に、ビオチン欠乏の母親から悪玉菌優勢の腸内細菌叢を引き継ぐことや、母乳中にビオチンが少ないことで発症するといわれている。生活環境では、喫煙、アルコール、乳製品、生卵白などの取りすぎはもとより、頻回の下痢、抗生物質やストレスなどで腸内細菌叢の構成に異状をきたしたとき、その他にも、完全静脈栄養施行時、腎臓透析施行時、または、長期にわたり、ペプチドミルク(乳幼児)、一部の抗てんかん薬、鎮痛薬などを服用したときに欠乏する。食物中のビオチンは卵黄中にも存在しているが、アビジンやリジンなどタンパク質と結合した結合型であり、穀物中のビオチンは吸収できないなど、生体内での利用がしにくい。これに対し、腸内バクテリアが産生しているビオチンは活性型といわれている遊離型である。

ビオチン欠乏症の原因となる薬
・一部の精神安定剤や睡眠薬、抗てんかん薬
・鎮痛剤とともに服用する胃の薬の一部
・一部の総合ビタミン剤
薬の中に「カルパミド基(-NH-CO-)」や「ウレイド基(-NH-CO-NH-)」という構造を持っているとビオチンの吸収を妨げます。


カルパミド基のある薬剤(一部)
フェノバルビタールC12H12N2O3
ペントバルビタールC11H18N2O3
リボトリールC15H10ClN3O3
ジアゼパムC16H13ClN2O
パキシルC19H20FNO3・HCl・1/2H2O
ルボックスC15H21F3N2O2

カルパミド基のない薬剤(一部)
ソラナックスC17H13ClN4
オランザピンC17H20N4S


つまり、これらカルパミド基のある薬剤は、小腸でのビオチンの吸収を阻害します。またこのビオチンを分泌するのは肝臓と膵臓です。また腎臓で再利用されます。インシュリンの分泌にも関連していますから、肥満にも関連しています。
また、このビオチン欠乏症は、非可逆的で、1年から2年くらいは一度欠乏してしまうと回復しません。

治療法は、ビオチンの大量投与をします。
医薬品としてあります。
大量投与は健康に問題は無いようです。

向精神薬の副作用で、ビオチン欠乏症の症状に該当する方、やってみる価値ありますよ。
また、グルタミン酸からGABAへの脱炭酸化にも絡んでますから、ますますあやしい。

論理的には、バッチリです。