セルシン(ジアゼパム)。
ベンゾジアゼピンの元祖。
この薬品は、別の薬のアルブミン結合を調べる試験薬でもある。
なぜ、ジアゼパムを試験薬に使うのか?
答えは、この薬がアルブミン(血漿蛋白)との結合率が、最も高いからです。
この薬の半減期は長い。
それは、この強い結合率のためである。
新しい知見を得ました。
多くの自殺事例、中毒死事例には、このジアゼパムが、大きく関わっています。
バルビタールには、ベンゾジアゼピンの代謝を促進する効果があるが、なぜか、ジアゼパムには効いていなかった。それがずっと疑問だった。
アルブミンの競合まで、考えが及んでいなかった。
7年かかってやっとたどり着いた。
これで、すべて判明しました。解剖で検出された薬物の血中濃度の謎が。
ジアゼパムは要注意です。
というか、ジアゼパムと他の薬とは併用禁忌にすべきだ。
なにしろ、アルブミンを独占するのだから、
もう一度書きます。
多くの薬は、アルブミンと結合し、結合しなかった遊離成分のみが、患部の細胞に届くのです。
また、遊離成分は、同時に代謝を受けやすくなります。
薬の用量は、この効果と代謝のメカニズムを基に、遊離成分の量を考慮して決められているということです。このジアゼパムとアルブミンの競合を起こす薬剤は、アルブミンと結合できず、遊離成分が多くなります。(これは、血中濃度では測れません。血中濃度では、アルブミン結合分も遊離分も検出されてしまうからです。)
つまり、遊離成分が多い薬品は、効き過ぎる且つ代謝も早い薬に変化するのです。
例えば、アルブミン結合率90%の薬が、アルブミンの競合で80%しか結合できなかったとします。
その場合、遊離成分は、10%から20%に倍増します。
効果は、倍になるということです。
アルブミン結合率が98%とすると、それは、2%から18%になります。
なんと9倍です。
それでも、代謝が正常であれば、速やかに代謝され、重大事故には至りません。
しかし、精神科処方では、代謝を超えた量の薬が大量投与されます。
代謝は追いつかず、体内には、薬物がそのままどんどん蓄積されます。
さらに、CYP阻害作用がある場合は、なおさらです。
このアルブミンの結合率が、抜群に高いのがジアゼパムです。
これがジアゼパムを併用禁忌にするべきだという理由です。
注)アルブミンの結合部位は、ジアゼパム結合部位(なんと名前にもなっている)以外にも、いくつかあるので薬によっては、この影響が少ない薬もあると思いますが、いまのところ不明です。しかし、精神科領域の薬はほとんどそうでしょう。追って報告します。
精神科処方は、
CYPを無視しているだけでなく、
このアルブミンも無視しています。
血中濃度が治療域であっても、簡単に中毒量になるのは、このメカニズムが働いているからです。
これは、裁判においても、強力な武器になります。
この知見は、けっして専門的なものでは、ありません。
CYPに加え、薬理学の基本中の基本です。
教科書にも出ているし、医薬品添付文書にも蛋白結合率としてほぼすべての薬品に記載されています。
ベンゾジアゼピンの元祖。
この薬品は、別の薬のアルブミン結合を調べる試験薬でもある。
なぜ、ジアゼパムを試験薬に使うのか?
答えは、この薬がアルブミン(血漿蛋白)との結合率が、最も高いからです。
この薬の半減期は長い。
それは、この強い結合率のためである。
新しい知見を得ました。
多くの自殺事例、中毒死事例には、このジアゼパムが、大きく関わっています。
バルビタールには、ベンゾジアゼピンの代謝を促進する効果があるが、なぜか、ジアゼパムには効いていなかった。それがずっと疑問だった。
アルブミンの競合まで、考えが及んでいなかった。
7年かかってやっとたどり着いた。
これで、すべて判明しました。解剖で検出された薬物の血中濃度の謎が。
ジアゼパムは要注意です。
というか、ジアゼパムと他の薬とは併用禁忌にすべきだ。
なにしろ、アルブミンを独占するのだから、
もう一度書きます。
多くの薬は、アルブミンと結合し、結合しなかった遊離成分のみが、患部の細胞に届くのです。
また、遊離成分は、同時に代謝を受けやすくなります。
薬の用量は、この効果と代謝のメカニズムを基に、遊離成分の量を考慮して決められているということです。このジアゼパムとアルブミンの競合を起こす薬剤は、アルブミンと結合できず、遊離成分が多くなります。(これは、血中濃度では測れません。血中濃度では、アルブミン結合分も遊離分も検出されてしまうからです。)
つまり、遊離成分が多い薬品は、効き過ぎる且つ代謝も早い薬に変化するのです。
例えば、アルブミン結合率90%の薬が、アルブミンの競合で80%しか結合できなかったとします。
その場合、遊離成分は、10%から20%に倍増します。
効果は、倍になるということです。
アルブミン結合率が98%とすると、それは、2%から18%になります。
なんと9倍です。
それでも、代謝が正常であれば、速やかに代謝され、重大事故には至りません。
しかし、精神科処方では、代謝を超えた量の薬が大量投与されます。
代謝は追いつかず、体内には、薬物がそのままどんどん蓄積されます。
さらに、CYP阻害作用がある場合は、なおさらです。
このアルブミンの結合率が、抜群に高いのがジアゼパムです。
これがジアゼパムを併用禁忌にするべきだという理由です。
注)アルブミンの結合部位は、ジアゼパム結合部位(なんと名前にもなっている)以外にも、いくつかあるので薬によっては、この影響が少ない薬もあると思いますが、いまのところ不明です。しかし、精神科領域の薬はほとんどそうでしょう。追って報告します。
精神科処方は、
CYPを無視しているだけでなく、
このアルブミンも無視しています。
血中濃度が治療域であっても、簡単に中毒量になるのは、このメカニズムが働いているからです。
これは、裁判においても、強力な武器になります。
この知見は、けっして専門的なものでは、ありません。
CYPに加え、薬理学の基本中の基本です。
教科書にも出ているし、医薬品添付文書にも蛋白結合率としてほぼすべての薬品に記載されています。