鬱は心の風邪。病院へ。




これは、製薬会社によるマーケティングでした。


悪質なのは、何のCMだかわからない、ただのイメージCMであったことである。




日本テレビの思いっきりドンに、女子医大の精神科医が登場し、


脳内物質セロトニンが上手く伝達しないから、うつになると説明していた。




精神医療には、殆ど科学的な根拠など有りません。


セロトニンの話は、ただの仮説です。


(未確認ではありますが、この仮説をたてた精神科医が、理論が独り歩きしてしまい困惑しているという情報もあります。これはさらに確認していきたいと思います。)




あるのは、対症療法だけです。




気分が落ち込んでいる患者に、ある薬を飲ませたら、ハイになって気分が高揚したようだ。


感情の起伏の激しい患者に、ある薬を飲ませたら、暴れていた患者がおとなしくなった。


暴れる患者の頭に電気ショックを与えたら、患者がおとなしくなった。




そうした臨床経験の積み重ねのみが、精神科医の知識となるのです。




対症療法だけの医療を医療では無いとは言いません。




けれど、科学的だとの嘘は許しません。


SSRIが副作用の少ない安全な薬だという嘘もいけません。




SSRIが、軽度から中程度のうつ病には効かないとの研究が発表されました。


効かないなら、出るのは副作用だけです。




テレビによく出る、香山○○の発言は、一般的な精神科医のレベルをよくあらわしている。




読売新聞のインタビュー記事の中で、


安全な薬が出たから、とりあえず鬱と診断し、とりあえず薬が出しやすくなったなどと述べています。


あほかと言いたくなる。その無恥さ加減に、怒りを覚える。


こんな低レベルの話をニュースとして流す新聞やTVにもあきれるが、一般的な精神科医は、こんなレベルなのだ。チェックシートでうつ病と疑われる例のほとんどは、薬を必要としないというのは、日本医師会の公式見解です。




その読売新聞が、同時に、うつ治療の連載でこの間の自死遺族会の厚生労働大臣への要望を取り上げた。


今、うつ治療が変わるとの連載中であるので、興味のある方はぜひ読んでもらいたい。




記事の中で、’単剤治療が中心’だとの記述があるが、私はこの問題を5年間追い続けているが、はじめて読んだ。




しかし、このニュースはいったいなんだ。


そもそも、この回答率の低さが気になる。1477施設のうち回答が119施設。


「患者の過半数に複数の抗うつ薬を処方している」との回答が14%に上った。」


とあるが、回答しなかった施設は、実は回答できなかったのではないのか?


複数の薬を処方しているのが14%という数字はトリックだ。誤解を生む。


2004年の厚生労働省の調査では、10種類以上の多剤大量処方をしている病院だけでも3割ある。




なんだか、隠しきれなくなった嘘を上手くごまかそうとしている記事に読めるのは私だけだろうか。




厚生労働省は、この問題にとっくに気が付いている。




内閣府主導の眠れないお父さんは、病院へキャンペーン。


健康診断でのうつ病チェックの義務化。


これらは、政府主導であるが、民主党政権は、やるべき方向を間違えている。


自殺対策は、医療の問題ではない、それ以前に社会問題だ。




へたすると政権の命取りになる。