ドイツGP DAY2 (P3&Qualify) | GOODSMILE RACING 広報ブログ

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KOB、予選は13番手に終わりました。


DAY1の不具合の修復確認を行ったP3は、コンディションもドライで始まり、無事に問題が解決していることが確認できました。
KOBは、他のドライバーがロングラン・テストに移行する間に、ドライ・コンディションが予想されるレースに向けてセットアップ作業に入りました。
本来はD1に終えるべきセッティングの比較作業を行ったために、ポジションこそP9でしたが、手応えはDAY1の予想通り、Q3入り、それも良い順位でのQ3争いが期待できる内容でした。

実際、予選が始まってみると、Q1は全ドライバーがプライム・タイヤでアタックを終了した時点でHAMに次ぐP2という好タイムで、オプション・タイヤでのアタックが必要ない、この上ない状況でした。
その後、約1.5秒のラップタイム向上が望めるオプション・タイヤを投入したドライバーが、KOBのタイムを上回りましたが、KOBはそうしたドライバー達に呼応して、Q1通過のポジションを守る必要はありませんでした。

そして、問題のQ2がやってきました。

Q2では、予報通りに小粒の雨が降り始め、コンディションは徐々に悪化するという状況となり、コース・オープンと共に、インターメディエート・タイヤで、誰よりも先にコース・インしたドライバーが有利になる状態でした。
ここで、KOB車両はQ2終了からのQ3開始までのインターバル時間での給油に時間を要してしまい、残念ながら、コンディションの最良だった状況でのタイムアタックのタイミングを逸してしまいました。

その後、雨脚は強くなり、インターメディエート・タイヤでの走行は困難となり、エクストリーム・ウェット・タイヤに変更してタイムアップ向上を狙いましたが、さらに雨脚が強まったことから、KOBのタイムアップは状況的に完全に不可能となってしまい、Q2を通過することはできませんでした。

チーム・ランキング的に格上のロータスのGROとメルセデスのROSが、ギアボックス交換による5グリッドペナルティが、KOBのグリッドを上げてくれるという期待もあったのですが、彼らはKOBより下位だったため、KOBのグリッドには好影響は無く、また、これもギアボックス交換で5グリッドペナルティを受けている格上のレッドブルのWEBはQ3を通過し、さらにQ3を上位で終えたために、KOBのポジションには影響はありませんでした。

いずれにしても、P13はポイント圏内でのゴールに関しては悪いポジションでは無く、さらにレースがドライになってもウェットになっても、残存タイヤ・セットに関しては、Q3後半通過組より有利であり、さらにKOBのドライ・コンディションでのペースは、トップ・グループに肉薄する仕上がりなので、現状はポジティブ思考でレースの内容を考えるのが吉・・・と、いう状態です。

また、KOBのセッティングは、どちらかというとドライ・セッティング寄りなので、レースのコンディションが予報通りドライになったら、力強いレースをすることが十分に可能です。
問題は、天候不順によりオプション・タイヤ、プライム・タイヤ共にメニュー通りのロングランが出来ていないので、どれくらい保つのかの予想がつかないという事です。

この状況は、どのチームにとってもほぼ同条件なので、後は出たとこ勝負というところでしょうか。
少なくとも、KOBのペースは、Q3通過組の戦略に影響を与える事は必至ですので、スタートをうまく決めれば、おもしろい事になるかもしれません。



さて、それでは予選後に収集した各チームの情報を元に、状況を把握しているKOBの走行状況から、とある仮定に則って(すいません、一応、企業秘密です)類推してみましょう。

今のところ、DAY3のレーススタート時の天候予報は降水確率0%なので、これを前提条件として:

LAP1の順位に変動が無いとして、レースを引っ張るのはALO、VETですが、MSC、HUL、MALがBUT、HAM、WEB(グリッドペナルティなのでこの位置)のアタックを受けながらズルズルと遅れはじめ、この後方ではDIRがRAI、RIC、KOB、MAS、SEN、PERを抑える形になりそうです。
これに、ペナルティを受けながら、早々に新興チーム勢を抜いてきたGRO、ROSがPERの後ろにつきます。
MSC、HUL、MALは、BUT、HAM、WEBに次々に交わされた後に、早めのピットに入ることを決断せざるを得ず、そこへDIR、RICを抜いてきたRAI、KOB、MASがWEBの後方に近づいてピットインを引っ張ります。
ALO、VETはBUT、HAMの様子を見ながらピットインのタイミングを計ることでしょう。
結果、クラッシュ等のアクシデントが無ければ、トップ10はALO、VET、BUT、HAM、WEB、RAI、KOB、MAS、SEN、PER、GRO、ROSで争われることになるかもしれません。

MSC、MAL、HUL、DIRは好グリッドを生かすことができずトップ10ギリギリではないか?
HAM、RAI、KOBが台風の目になるのではないか?
あくまで、情報を元に、とある仮定を根拠にすると・・・での話です。
もちろん、L1の攻防で、ストーリーは変わります。
KOBは、RAIと共にBUT、DIR、RICを序盤に交わせば、好結果への扉が広がると思います。

チームとしてのKOB(とPER)のQ2の処し方の議論は、一端、置いておいて(同じような状況に陥った、BUT、HAM、RAI、GRO勢も、きっと同じ事を考えていると思います・・・。)ここは、仮定を元にガッチリと期待して、明日のレースを楽しみにする事にしましょう!!


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※レポート内のドライバー略称は以下の通りです。

KOB=小林可夢偉
GRO=ロマン・グロージャン
ROS=ニコ・ロズベルグ
WEB=マーク・ウェバー
ALO=フェルナンド・アロンソ
VET=セバスチャン・ベッテル
MSC=ミハエル・シューマッハ
HUL=ニコ・ヒュルケンベルグ
MAL=パストール・マルドナド
HAM=ルイス・ハミルトン
DIR=ポール・ディ・レスタ
RAI=キミ・ライコネン
RIC=ダニエル・リチャルド
MAS=フェリペ・マッサ
SEN=ブルーノ・セナ
PER=セルジオ・ペレス
BUT=ジェンソン・バトン