【今回の記事】
ゲームで知り合った男性を誘拐、営利誘拐などの罪で夫を起訴

【記事の概要】
   オンラインゲームで知り合った男性を誘拐したとして逮捕された30代の夫婦のうち、東京地検は夫を営利目的で誘拐したなどの罪で起訴しました。
   営利誘拐などの罪で東京地検に起訴されたのは、住所不定・無職の伊藤夏樹被告(39)です。起訴状などによりますと、伊藤被告は今年3月、新潟県内で男性(当時27)を営利目的で誘拐し、暴行を加えるなどして、男性の両親に身代金80万円を振り込ませた罪に問われています。
   警視庁は、伊藤被告の妻(34)も共謀したとして逮捕・送検していましたが、東京地検は不起訴処分としました。東京地検は伊藤被告の認否を明らかにしていません。警視庁によりますと、伊藤被告は男性と今年2月にオンラインゲームを通じて知り合い、一時同居していたということです。

【感想】
   今回の事件では、27歳の成人がオンラインゲームで素性の分からない他人と知り合い、身代金を得るための誘拐にまで遭っています
   大人でもこうなのです。これが、仮に子どもだった場合、もっとその危険は高まります子どもは「危険予想能力」が未熟なのです。オンラインゲームは多くの子どもが経験していますから、仕事が忙しいからといって、子どもの行動から目を離していると、子どもが同じような危険に巻き込まれる恐れもあります。
   以前も紹介した「子育て四訓」という、次の有名な言葉があります。
一、乳児はしっかり 肌を離すな
二、幼児は肌を離せ 手を離すな
三、少年は手を離せ 目を離すな
四、青年は目を離せ 心を離すな

子どもは何歳になっても、親の見守りや関心の中にいなければいけません
   そのためにも、少なくとも小学生のうちは、オンラインゲームはリビングでさせたり、PCを使う場合にも、家族共用のパソコンをリビングに置いておき、それを使わせる等の工夫が必要かも知れません。また、たとえ中高生であっても、親の言うことをきかなかったり約束事を守れなかったりする子どもは自己コントロール能力が身に付いていないので、個人用のスマホやパソコンを持たせると不適切な使い方をしてしまう危険があります。ただ、現在そういう問題がある場合は、“いきなり禁止”にしてしまうのは子どもの中に不満を残してしまいます。「今度やったら…」と予告しましょう。一方、まだスマホを与えていない子どもに対しては、「決まりや約束事を守れるようになるまでは買わないからね」と言ってもいいと思います。

   冬休みが始まりました。ただし、子どもは休みとはいえ、親御さんは働きに出ます。大人の目が離れがちな時だからこそ、子どもの言動に関心を払う必要かあると思います。仕事に追われ、忙しい毎日を送られている親御さんにとっては、子どもと一緒の時間を過ごす事はなかなか難しい事かもしれませんが、この世で一番大切な我が子が、大きな事件に巻き込まれてからでは遅いのです。