【今回の記事】
上着をすぐ学校に忘れるADDの息子。 〜こんな時にかけるべき言葉とは?〜

【記事の概要】
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「ADD(attention deficit disorder.)」とは、「注意欠陥障害」のことで、気をつけるべき事をすぐに忘れてしまう障害です。
   さて、全部着て着てきてしまったこの子供にかけるべき言葉は何でしょう?

【感想】
   さて、前回の、学校に溜めてしまった上着を全部まとめて着てきてしまった「ADD(注意欠陥障害)」の少年。この子供にかけるべき言葉は何でしょう?というのが、前回の投稿でした。

   答え、と言うよりは、あくまで私なりの考えは、
①『上着を持って帰ってくることをきちんと覚えてたのね!えらい、えらい!②でも、暑くて大変だったでしょう。これからは、その日ごとに持って帰れると、そんなに暑い思いもしなくて済んでいいと思うよ。』と、(馬鹿にしたり、呆れたりするのではなく、そのいじらしく頑張った我が子が『かわいい』と思う)笑顔で伝える
です。
   どんな形で持ってきたかという事に関係なく、①まずは忘れないで持って来ようとした気持ちを褒めたいです。②その後に、今回の暑かった思いを回避するための正しいスキルを教えます。
   なお、この①についての考え方は、以下の投稿で紹介した記事の中でも、「ミスを褒める 」として述べています。
部下は褒めて伸ばすべし!〜子育てにも生きる3つの褒め方〜」(http://s.ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12211277321.html?frm_id=v.jpameblo&device_id=8e57e0d77be746968fd7308a6a625313
つまり、ミスそのものを褒めるということではなく、ミスという「結果」に至るまでの「過程」の中でよかったところを褒める、という事です。今回の例でいえば、「どんな形で持ってきたか」という事が「結果」で、「忘れないで持って来ようとした気持ち」が「過程」に当たります。何枚も重ねてきて帰ってきた「結果」はミスかも知れませんが、そこに至るまでの、「あ、上着を持って帰るだった!」と気がついた「過程」を褒めるということです。それだけで、子どもの意欲と自己肯定感は向上します。

   また、褒めるだけでは、これからの生活に生きない場合も考えられます。「暑くて大変だった」という子ども自身の苦しい思いを引き合いに出して、その日ごとに持って帰ることが、そんなに苦しまなくても済むいい方法であるということを教えるのです。
   ただし笑顔で。子どもというのは、失敗する生き物です。その度にその失敗を責めていては、子どもの自己肯定感はズタズタになってしまいます。特に、今回のような発達障害の子どもに対しては、「注意」というよりも「笑顔で教える」というイメージで接することが大切です。何と言っても、先天性の特徴による行動なのですから。なお、発達障害の子どもでなくても、“初めての失敗”に対してはやはり「笑顔で教える」方が得策です。叱るのは、その失敗を直そうとせず、いつまでも同じことを繰り返している時で十分遅くありません。

   また、この順序が逆になり、②から話すと、子どもは注意されたと勘違いして、心がしぼみ、その後の①の褒め言葉が十分に伝わらない場合が考えられます。始めに褒めておくと、子どもの心は親に対して開いた状態になるので、その後の“教え”も心に入りやすくなるのです。

   子どもたちは、様々な失敗を繰り返しながらも、「がんばってほめられたい」と健気に思いながら生活しています。