【今回の記事】
こんな親が子どもを追い詰めて不幸にする!恐怖の毒親タイプ3つ

【記事の概要】
(今回は、3つのタイプから1つだけ紹介します。)
絶対君主で厳し過ぎる父親

   子どもの頃から頭が良くて、勝ち負けにこだわり、学校でも塾でもいつも成績は1番や2番。目指す仕事にスンナリ就けて挫折を知らない男性。会社でもやり手で通り、議論しても誰にも負けないほど口がたち、記憶力も優れていて、昔のこともいつまでも覚えている。こういう男性が結婚しやがて父親になると、子どもにも自分と同じような能力を期待し始めますいつも、優秀だった自分と比較して、子どもの能力不足を受け入れられず許せません。それでいつも怒鳴ってしまいますこんなこともわからんのか!」「いつまでモタモタやってるんだ!」「なんだこの点数は!」「そんなことでは一流の学校には行けないじゃないか!」「誰に似てそんなに馬鹿なんだお前は!」

   子どもはどんな風に感じているでしょう?恐らく、「父さんは頭がいいけど、ぼくは違う。ぼくはどうしようもない馬鹿なんだ!」「父さんは馬鹿なぼくが嫌いなんだ。ぼくなんかいてもいなくてもいい存在なんだ!」「父さんはぼくをいつも馬鹿にしてなじる。父さんなんかいなくなればいい!」といったもののはずです。

……もし、自分の配偶者が「子どもを追い詰めるタイプかもしれない」と思ったら、母親は次のような対応を取ってください。                           (1)一緒になって子どもを責めない              (2)子どもの将来に及ぼす影響や子どもの気持ちを代弁して配偶者に伝える。                      (3)子どもの愚痴や思いを聞いてやる(傾聴と言って、ただ聞いてあげるだけで発散になります)

上記のような父親は、おそらく人の言うことは聞かないでしょう。でも、「いつも母親が取りなしてくれる」ということが子どもの救いになります子どもに逃げ道を作ってあげる、自分を理解してくれる人間がいると分からせてあげることが大切です。

【感想】
   私も、テレビで様々なスポーツの大会の様子を見ていて、「すごいなあ、よほど小さい頃から練習してきたんだろうなぁ」と感心する一方で、気になることもある。オリンピックに出場するような選手は、その多くが、親が若い頃に行っていた種目について親からのスパルタ指導を受けて大成した人間である。そして、テレビでそのことを見て、新たに「我が子も…」と考えている親もたくさんいると思う。また、そのことは、スポーツに限ったことではなく、子どもが進学する高校や大学についても、親が自分と同じレベルの道を子どもに歩ませようとしている家庭は多い。
   
   しかし、本当にそれでいいのだろうか?
   例えば、この記事にあるような父親のセリフは教育の域を逸脱している。言葉による暴力である。
こんなこともわからんのか!」「いつまでモタモタやってるんだ!」「なんだこの点数は!」「そんなことでは一流の学校には行けないじゃないか!」「誰に似てそんなに馬鹿なんだお前は!」
このように、うまく出来ないときは厳しく叱られる毎日を過ごす中で、実際に、「親の期待に応えれなくて自殺を考えた」という子どももいるのである。 または、愛情の飢餓状態になり人の評価を気にしながら生活する「不安型」の愛着スタイルを持つ人間に育つ危険も高い。

   その一方で、記事にもある通り、このような危機に追い込まれた子どもを救うことができるのは、母親という「安全基地」である。「(本能的に)子どもを受容する」という「母性」の果たす役割である。逆に、いい意味で近い将来の進学先について子どもを導くこと、言い換えれば、「子どもを『社会化』する」こと、それは「父性」の果たす役割である。それぞれの異なる役割があり、この両者を一人で果たそうとするのは、生物学上困難なことである。

   親がするべきは、我が願いだけを押し付けるのではなく、事のメリットとデメリットと両方を分かりやすく子どもに話し、後は子どもの判断に委ねることであると私は考える。
   そして何より大切なことは、子どもを安定した人格を持つ「安定型」の愛着スタイルを持つ自立した大人に育てることである。親の押し付けのために、子どもの人格形成にまで悪影響を与えることだけはしてはいけない。