【今回の記事】
スマホがなくていじめに! 子どもにいつからスマホを持たせる? 【パパママの本音調査】
http://beauty.yahoo.co.jp/lifestyle/articles/562336

【記事の概要】
   高校生が持っているのはあたりまえ。今では中学生でも半数近くの子どもが持っているスマートフォン。地域によっては持っていない子が少数派になってしまうこともあるそうです。そのことが原因でいじめや仲間はずれにされてしまうケースもあり、家庭だけのルールでは決められない事態になっているようです。

Q.お子さまにスマートフォン、いつから?       1.〜小学生 12.6%    2.中学1〜2年 31.2%          3.中学3年〜高校1年  43.3%                               4.高校2〜3年  7.5%   5.その他・持たせな  5.4%

   やはり電車通学などがはじまる高校入学がスマホを持つきっかけになっているようです。とはいえ、小学生から中学2年生まででも約40%の子どもがスマホを所持していることがわかりました。ママやパパもこの問題に頭を悩ませています。

まだ中学生ですが、高校生になってからの約束です。周りは持っていても関係ない。なくて困る友だち関係ならいりません。」(愛媛県 40代女性)

「高校入学が決まるまでは、学業がおろそかになるので、スマホはダメでしょう!仮に持たせても、金額を決めて、足が出た分は子ども自身に払わせます」(茨城県 50代男性)                    「中1男子。小学校卒業時に買い与えましたが、ルールが全く守れず何度も取り上げましたこの子に今渡すとダメになると考え、没収して早3カ月が過ぎました。家族との会話も増え、睡眠時間も取れるようになり、健全になったように感じます。このまま中学卒業まで没収にするつもりです」(神奈川県 40代女性)

【感想】
   記事によれば、今や、「地域によっては持っていない子が少数派になってしまう」こともあり、「そのことが原因でいじめや仲間はずれにされてしまうケースもあり、家庭だけのルールでは決められない事態になっている」とのこと。PCと同性能の高価な機器を買ってもらっていないからといっていじめに遭うとは合点がいかない。今社会問題にもなっている貧困家庭からすると、たまったものではない。
「まだ中学生ですが、高校生になってからの約束です。周りは持っていても関係ない。なくて困る友だち関係ならいりません。」(愛媛県 40代女性)という意見は、そのことを主張しているのだろう。もしも、現実にそういう事態が起きたら、すぐに学校に報告するべきである。

   私が一番興味を惹かれたのは、次の意見。
「中1男子。小学校卒業時に買い与えましたが、ルールが全く守れず何度も取り上げました。この子に今渡すとダメになると考え、没収して早3カ月が過ぎました。家族との会話も増え、睡眠時間も取れるようになり、健全になったように感じます。このまま中学卒業まで没収にするつもりです」(神奈川県 40代女性)
つまり、この親御さんは、始めは、中学校に入れば持たせてもいいだろうと考えていたのだろう。記事によれば、同様に、中学1〜2年で持たせている家庭は31.2%もあるそうである。この親御さんは、「ルールが全く守れず何度も取り上げた」とのことであるが、中には、ルールを守って使っている子どもの家庭もあるだろう。つまり、大切なのは、「◯年生になったら」ではなく、子どもがルールを守っているか、その実態を見極めることである。そのことを端的に表しているのが、上記の「この子に“今”渡すとダメになる」という考えである。裏を返せば、「持ってもいいくらいに成長したら持たせても良い」ということであろう。この親御さんの考えは、あくまでも「子どもがルールが守れるかどうか」が基準なのである。この親御さんは、子どもが高校生になったとしたも、ルールを守れない時は、また「この子に今渡すとダメになる」と判断し、使用を止めることだろう。「買い与えたら、その後は子供任せ」ではないのである。

   なお、私が考えている基準は、「子どもにスマホを持たせても大丈夫と親が思えるくらいに成長したら」である。勉強にきちんと取り組んでいるか、決められた手伝いをしているかどうか、などの様子を親が観察して判断するのである。日常生活がだらしないのは、自己コントロールが出来ない証拠である。そんな未熟な子どもに持たせると、以前以下のように投稿した記事のように、スマホを悪用させることになってしまうのである。
SNSでの誹謗中傷は停学」…スマホにまつわる“校則”

   ちなみに、小学校卒業時に買い与えられたものの、ルールが全く守れず何度もスマホを取り上げられた子どもの家庭は、その後、家族との会話も増え、睡眠時間も取れるようになり、健全になったとのこと。これが、精神科医の岡田氏が危惧する「脱愛着(人同士の愛の絆が失われた状態)」から脱出した姿である。