【今回の記事】
カナダ訪問中・ジョージ王子が塩対応

【記事の概要】
   カナダを訪問したイギリス王室ジョージ王子(3歳)のある行動に対し、「王室の遺伝子を感じる1シーン」「早くも大物」「無視するなんてさすが王子!」という声が上がっている。ジョージ王子といえば、7月に3歳になったばかり。
   今回もカナダでは周囲に手を振って応えるなど愛らしい姿を見せてくれている。しかし王子にハイタッチを臨んだカナダのトルドー首相には、ジョージ王子はそっけない塩対応。ハイタッチを諦めて握手を求めても叶わなかった


【感想】
   さて、カナダのトルドー首相をも手玉に取ったジョージ王子。なんとも可愛らしい塩対応であった。
   「まだ3歳」だから「かわいい」と許されるこの塩対応。しかし、「もう3歳」でもある。きちんと教えれば、塩対応をしなくても済んだのではないかと思った。特に、挨拶は、王室でなくとも、最も基本となる「躾」である。この点の躾はきちんと身につけさせたい。
   しかし、「きちんとご挨拶するのですよ」と口頭で教えても、それこそ3歳では無理である。では、どのようにすれば教えた通りに子どもができるのか?
   それには、ある効果的な方法がある。それは、次の4段階を踏むことである。
①話して教える
②やって見せる
③やらせてみる
④ほめる

①まず初めに、どうすればいいかを穏やかに優しく話して教える。「絶対きちんとやるんだよ!」というピリピリムードでは、子どもは恐怖だけを感じて、肝心の話の内容を理解できなくなってしまう。
②子どもにできてほしい行動の仕方を、親がやって見せる。その際、挨拶ならば、挨拶を受ける対象も誰かにやってもらう方が良い。その対象がないと、子どもには親の一人芝居のように見え違和感を感じてしまうため、正しく理解することができない。
③いよいよ子どもにやらせてみる。その際は、もちろん、挨拶を受ける役の人にも一緒にやってもらう。子どもは意欲的に取り組み、上手にできるだろう。
④あとは褒めるだけである。

   世の中には、この「挨拶」の他に、社会生活を送るうえで、外せない「ソーシャルスキル(社会的技能)」がある。実は、先の4段階は、それらの技能を教えるための指導ステップなのである。一番のポイントは「②やって見せる」である。子どもたちは、大人に比べ、言語の理解力がないため、視覚的な情報の方が理解が進むのだ。

   既にお気付きの方もいるかもしれないが、先の人に技能を教える際の4段階は、かの海軍大将山本五十六氏の座右の銘である話して聞かせ、やって見せ、やらせてみせて、褒めてやらねば人は動かじ」と内容が同じである。山本氏が唱えたのが先か、ソーシャルスキルの指導の仕方として確立されたのが先かは分からないが、はっきりしていることは、大人に物事を教えるときにも有効なステップであるということである。大人であっても視覚から受ける情報量の方が聴覚よりも圧倒的に多いのである。どの位多いかは、以下のサイトでご覧ください。
人間の五感

   ジョージ王子、今度は上手にご挨拶できるといいですね。