【今回の記事】
自民・二階俊博幹事長「黙って聞け」 衆院代表質問で野党のヤジに激怒

首相の呼びかけで自民議員が起立・拍手 衆院議長は注意

【記事の概要】

   記事によれば、二階氏は、約13年半ぶりとなる衆院本会議での代表質問で、災害対策を中心に安倍晋三首相に質問をぶつけた。                                           二階氏が「自然災害の変化に対し、私たち自民党は、強くてしなやかな国づくりのため…」と語ったところで野党席からヤジを浴びせられると、低い声で「黙って聞け」と反論した。

   また、6日の衆院本会議で行った所信表明演説で、領土や領海、領空の警備に当たっている海上保安庁、警察、自衛隊をたたえた際、安倍氏に促された自民党の議員たちが一斉に立ち上がって手をたたき続けたため、約10秒間、演説が中断した。大島理森議長は「ご着席下さい」と議員らを注意した。

【感想】                                                              久しぶりに国会中継を見た。相変わらずの無法地帯であった。人の話は聞かず、ヤジを盛んに飛ばす議員。この人たちが国の法律を作る国民の代表者か、と思うと情けなくなってくる。

   ヤジが多かったのは二階氏の時だけではなかった。民進党の野田佳彦氏の時は、野田氏が、天皇の生前退位の気持ちを述べた事に触れた時も盛んにヤジが飛び、野田氏がたまらず、「大切な内容のところ(天皇陛下に対する敬意の意思)なのでお静かに願えませんか?」と、ヤジ議員たちに釘を刺した。しかし、それでもヤジは収まる事はなく、野田氏は議長に注意を求め、その議長から「ご静粛に!」という注意が飛んでようやくヤジが収まったという有様であった。この時、正常だったのは陛下に対して敬意を忘れなかった野田氏だけであった。ヤジを飛ばす議員はもちろんの事、そのヤジを野田氏から注意を求められるまで、ヤジ議員をそのままにしていた議長も認識が甘い。

   また、安倍首相が行った所信表明演説での「やらせスタンディングオベーション」については、約10秒間、演説が中断したため、大島理森議長から注意を受けている。議長から注意を受けるような行動を、事もあろうに総理大臣が先導して行っているのだ。例えるなら、学級委員長が先頭になって、先生の注意に逆らって授業の妨害をしているようなものである。あれだけ経験のある人間なら、自分たちの行動が議事の進行にどんな影響を与えるかくらい分かっていたはずである。

「情けない」という感想以上に、普段から「人の話は最後まで聞きましょう」と指導されている子どもたちに「日本の法律を作る人達の話し合いです」等と、見せられる話し合いではない。大人は子どもの手本となって導いていかなくてはならない存在なのである。