【今回の記事】
「責任は最も重い」東大生に有罪判決
   暴行罪にも問われ 懲役2年、執行猶予4年

【記事の概要】
   集団で女子大学生の服を脱がせて体を触るなどしたとして、強制わいせつ罪などに問われた東京大生に対し、東京地裁は20日、懲役2年、執行猶予4年(求刑・懲役2年)の有罪判決を言い渡した。被告は被害者に対する暴行罪にも問われており、裁判官は起訴された3人の中でも「刑事責任は最も重い」と非難。一方で被害者に謝罪や賠償を申し入れる姿勢をみせていることを踏まえて執行猶予とした。

【感想】
   この事件をどこでもありうる事件である、と結論づけるわけにはいかない。何故ならこれは、日本の最高学府の生徒の起こした事件だからである。
   しかし、今回の投稿では、この事件を「エリートはこれだから…」的な一過性の話題としてではなく、東大生であることと、この事件との間に、何らかの因果関係はないのか?という視点で考えてみたいと思う。

   東大に入るために、殆どの人がいわゆる「猛勉強」をする。その生活は、参考書やノートと対面する時間が殆どで、人と見つめあったり微笑み合ったり共感しあったりすることをあまりしない。そのような生活をしていると、人に対する「愛着」が薄れてくる。愛着形成の仕方については、本ブログの
愛着形成のやり直しの仕方 その2
http://s.ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12180436474.html)で、紹介しているので、ご参照ください。
つまり、他者と繋がったり、他者を思いやったりする意識が薄れてくるのである。やはり、人間には、家族同士で、友達同士で、恋人同士で、様々な形で人と人とが交流し合う、生の体験が必要で、勉強一辺倒では偏った人格になってしまうことを物語る事例だと思う。

   子どもには、発達段階に応じた達成しなければならない課題や経験がある。たとえば、小学生なら友達と沢山遊ぶことや、中学生や高校生であれば、部活動で仲間と一つの目標に向かってともに努力することや恋をすることなどである。勉強一辺倒の生活を送ることは、二度とない人生を謳歌することもできず、思いやりのないただの嫌味なエリートに成り下がるだけである。

   人間のキャリアで大切なことは、以前本ブログの
社会的自立のために「学力」よりも大切な4つの能力!『キムタク母流子育て』で育む
でも紹介した、ある4つの能力や態度を身につけることである。