またまた出てきた「日本人弾圧法」! | 偕楽園血圧日記

またまた出てきた「日本人弾圧法」!

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 スー・チー氏を「国家顧問」に、ミャンマー与党が役職新設へ

【AFP=時事】ミャンマーの与党・国民民主連盟(NLD)が31日、党首のアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏のために「国家顧問」という役職を新設する提案を議会に提出することが分かった。複数の議員が明らかにした。スー・チー氏に、大統領と議会との調整役を担える実権を付与する狙いがあるという。
 軍政時代に制定されたミャンマーの現行憲法は外国籍の家族がいる人物の大統領就任を禁じているため、大統領になれないスー・チー氏は、側近のティン・チョー(Htin Kyaw)大統領を「代役」として政権を運営していくと言明している。新政権では外相、教育相、エネルギー相、大統領府相という4つの閣僚ポストを兼任する。
 NLDの草案はスー・チー氏の名を挙げ、同氏に「議会運営に関して助言する責務」と、予算や必要に応じた会議の招集権を与えるとしている。
 新設される役職は、他国の政治制度における首相に類似したもので、任期は大統領と同じ5年。これによりスー・チー氏は、閣僚就任のために議員を失職した後も立法参加が可能となる。
 この草案は31日に上院に提出され、数日中に承認される見通しだという。【翻訳編集】 AFPBB News
 AFP=時事 3月31日(木)16時28分

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 なんなのだろうなぁ。一応ミャンマーは議会制民主主義の国としてその枠組みを作る形で「民主化だ!」とやっていたのだろう?
 大統領は議会に選ばれるというところで我が国の議院内閣制に近い形態なのだから、スーチー氏は与党党首の地位にいればそれで行政への影響力も充分確保できたことだろうに。(我が国でも一時自民党が「総(理)総(裁)分離」論が党内から出たことがある)
 結局は「目に見える権力」を握らなければ気持ちがおさまらないから、こんな大臣の独占や変な肩書の新設などをやってしまう。
 彼女にはまだ「民主国家の政治」というものはよく分かっていないようで。これでもまだ我が国のメディアはスーチーコールを続けるのだろうか。


 さて、スーチー氏の政治についてはミャンマーの人たちが判断するのだから外国人が口を出すものではないが、我が国では、

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 「一審で無罪判決が出たら、検察官は控訴できないように」日弁連が刑訴法改正を要望

 日弁連は、刑事裁判の第一審で無罪判決が出た場合に「検察官の控訴」を禁止することなどを求める意見書を法務省に提出した。刑事訴訟法の一部改正を要望する内容で、3月29日に同省の担当者に手渡した。
 具体的には、第一審で「無罪」判決が出た事案や、「殺人」が「傷害致死」になるなど、検察が起訴した罪より軽い罪が成立する「認定落ち」になった事案について、検察官が控訴することを禁止するよう求めた。日弁連は、特に裁判員裁判について、「すみやかに改革が実現されるべき」としている。
●被告人を「二重の危険」にさらすべきではない
 日弁連が根拠とするのは、憲法39条の「二重の危険の禁止」だ。この条文では「同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任は問われない」と記されている。ただし、1950年の最高裁大法廷判決以来、判決が確定するまでが「一つの危険」とされ、検察官の控訴があっても、二重の危険に当たらないと判断されてきた。
 日弁連はこの判断が、2009年の裁判員制度の導入以降、時代に即さなくなっていると主張する。
 大きな理由は2つ。1つ目は、裁判員裁判に関連して始まった「公判前整理手続」の存在だ。公判前整理手続は、裁判員裁判や一部の裁判で採用されている。公判前に裁判所・検察・弁護士により争点を絞り込むことや、検察が原則として第一審にすべての証拠を提出することが決められている。一審が充実したのだから、一審判決を尊重すべきとの考えだ。
 2つ目は、一般市民の常識的判断を取り入れるという裁判員裁判の理念だ。日弁連は、裁判員を含めて出された一審判決を、職業裁判官のみの控訴審で覆すことは、制度の理念と相容れないと主張している。
 会見した日弁連の内山新吾副会長は、
「検察官は強大な権限を持って証拠を収集できるのに対して、被告人は非常に弱い。そういう状況において、起訴されるということ自体、非常な苦痛と社会的な負担が大きい。そういう力差がある中で検察官が一度有罪立証に失敗したのに、もう一度チャレンンジする機会を与えることは、被告人の苦痛・負担との兼ね合いで非常に不公正・不均衡ではないか」
と語った。
 弁護士ドットコム 3月31日(木)12時36分

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 弁護士が三審制を否定する提言をするのだから、「困った度」ではこちらの方が上か。

 彼らは「刑事被告人が有利な時だけの逃げ切りを許せ」と主張しているが、その根底に流れるのは「巨大な権力がどうの」という左巻き思想なのだろうか。
 こういう主張をする一方で彼らは、たとえ最高裁で有罪判決が出ても自分たちの主張が認められるまで「再審再審」と何度でも裁判をやりなおさせているのだから、裁判を恣意的に利用するというところで「反司法的」である。
 日弁連は本来、最高裁が「門前払い」をしている訴訟の数についてこそ、問題提起をするべきだ。

 実際のところ、検察にしても「なにがなんでも控訴」しているわけでもないのだから、「検察官は強大な権限を持って証拠を収集できるのに対して、被告人は非常に弱い」というのならばそれは弁護士がわが自分の能力のなさを人のせいにしているだけだろう。
 ましてや「裁判員の判断を控訴審が覆すのはおかしい」などと言い出すのは、弁護士が裁判官を否定しているのだから越権もはなはだしい。


 ところで、司法といえば、昨日取り上げた「安保法制廃止法を審議しない代わりにヘイトスピーチ規制法案の対案を出して審議を進める」という自公の方針に関して、

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 <ヘイトスピーチ法案骨子>相談体制や教育整備…与党

 自民、公明両党は31日、特定の人種や民族に対する差別的言動を街頭で繰り返すヘイトスピーチ解消に向けた与党ワーキングチーム(座長・平沢勝栄衆院議員)を国会内で開き、相談体制の整備などを盛り込んだ法案の骨子をまとめた。
 骨子では、ヘイトスピーチを「日本以外の国や地域の出身者を排除することを扇動する不当な差別的言動」と定義。ヘイトスピーチ解消に向けた相談体制の整備や、教育の充実、啓発活動などに取り組むことを定めた。自民党は骨子に基づいて法整備を進める方針を大筋で了承した。
 ヘイトスピーチを巡っては、民進党などが差別的取り扱いや言動を禁じる法案を提出している。ただ、与党内には「表現の自由」を侵害しかねないとして慎重論が根強いため、対案を提出することにした。【中島和哉】
 毎日新聞 3月31日(木)23時2分


 ヘイトスピーチ抑止法案、今国会での成立目指す 公明・井上幹事長「人種差別いけないと明記する」

 公明党の井上義久幹事長は1日午前の記者会見で、自民党と調整中のヘイトスピーチ(憎悪表現)を抑止する法案について、来週中に取りまとめ、野党の理解も得た上で今国会で成立させたい意向を明らかにした。
「言論の自由があって規制は難しいが、人種に起因する差別的な言辞はいけないことだと法律に明記し、国民に周知することが肝要ではないか」と訴えた。
 民進党など野党は、ヘイトスピーチ規制法案(人種差別撤廃施策推進法案)をすでに提出している。
 井上氏は「人種差別に起因する言論は良くないと明確にする意味では、できるだけ幅広い合意があったほうがいい」と述べ、与野党での合意形成を目指す考えも示した。
 産経新聞 4月1日(金)12時34分

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ヘイトスピーチを『日本以外の国や地域の出身者を排除することを扇動する不当な差別的言動』と定義」するというとんでもない案が出てきた。
 これは完全に「特定民族」のみの保護を目的とした「日本人取り締り法」の実現ではないか! 公明党が絡んでいることからおかしな法案にならないかと危惧していたが、まさにその心配的中である。
 こんなものができたら、(2012/09/21の記事、もう冒頭解散しかない!) で書いたような「拉致問題で北朝鮮を非難することはヘイト」「朝鮮学校に補助金を出さないのは差別」という主張が堂々とまかり通るようになるだろう。

 一昔前、「人権擁護法」の話が議論されていたことがある。もともとは国連などから「権力から国民を守る法律を作るように」といわれたことが発端になった話で、弁護士などが大好きな「国家権力と戦う話」であったのだが、公明党が「これは自分たちの支持母体に対する攻撃を封じる武器に使える」とにらんだおかげで議論が180度捻じ曲がり、「自分たちが気に入らない相手をつるし上げる」法案として整備され、何度つぶされてもよみがえるゾンビ法案として今に続くようになってしまっている。
 この流れの中で社民・共産・民主(現・民進)に対して抵抗し続けていたのが自民党や後に太陽の党を結成する平沼氏らであり、その自民党の中の反対派の代表人物が安部晋三氏(現・総理)や平沢勝栄氏であったのだが……いったいこの体たらくはどうしたことだろうか。

 何度も書いているように、今「ヘイトスピーチ」「ヘイトデモ」とレッテル貼りが進められているものは、諸外国における人種差別問題とは違う。外国人が国内で国民と同じ、あるいはそれ以上の権利を求める姿勢に対する危機意識が発端になっているのだから、そこを解決しない(たとえば特別永住許可の世襲権廃止とか)ままにこんな法律で「頭から力で押さえつける」ようなことをすれば、ますます過激化し、やがては直接的な暴力に発展していくだけだ。

 こんなものを作らせてはいけない!


 本日の四月一日。

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 アウディ、顔文字を表示するヘッドライトを設定

顔文字ヘッドライト
(写真、carview!より。アウディ、顔文字を表示するヘッドライトを設定)

 アウディジャパンは1日、新たなオプション装備として、ドライバーのコンディションを顔文字で知らせるヘッドライト「Audiマトリクス顔文字LEDヘッドライト」を発表した。新しいヘッドライトは新型Audi A4に設定される。
 Audiマトリクス顔文字LEDヘッドライト搭載車では、ドライバーの状態をステアリングとシートに内蔵された脈拍計や体温計でモニターする。健康状態だけでなく疲労度もリアルタイムで計測できるという。休息が必要と判断される場合は、MMIディスプレイに警告を発するとともに、ヘッドライト上に<dull mode>として「(; ´ Д `)」を表示。周囲にドライバーに、道を譲るなどサポートが必要なことを伝える。なお、ヘッドライトに表示される顔文字は、MMIの操作によりドライバー自らで変更もできる。
 ヘッドライト上に表示される顔文字は2タイプ用意され、ドライバーの状態が正常な時は、<normal mode>としてヘッドライト上に「 \(^o^)/ 」が点灯。健康状態に不調な場合は<dull mode>として「(; ´ Д `)」が表示される。
 開発担当者は「顔文字は日本のオンラインユーザーの間で使用されているものを採用しています。日本の顔文字は表現力が高く、周囲の車がドライバーの状態を瞬時に理解するのに適したデザインだと思いました。このライトでドライバー間のコミュニケーションと安全を促していきたいです」と述べている。
 この「アクティブ ドライバー コンディション インジケーター」機能を備えたAudiマトリクス顔文字LEDヘッドライトの価格は50万円。
(後略)
 carview! 4月1日(金)11時5分

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 いやあの、「 \(^o^)/」は「もうお手上げ」という形から「終わった」という意味を持つ顔文字で、こんなものを出したらそれは「ドライバーの状態が正常」なのではなくアクシデントで車のコントロールができなくなってしまった状態を表すことになるのだが(汗)。

 というかこれは、毎年車メーカーが四月一日にこぞってやっている「エイプリルフールニュース」ではないか(笑)。

 だが、こういうシステム自体は、

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 ドライバー異常時対応システムのガイドラインを世界に先駆け策定

ドライバー異常対応システム
(図、レスポンスより。ドライバー異常時対応システムの概要)

 国土交通省は、ドライバーの発作などに起因する交通事故防止に向けて、世界で初めて「ドライバー異常時対応システム」のガイドラインを策定した。

 ドライバーの健康状態が急変し、運転の継続が困難な状況に陥ってしまう事故が複数発生している。こうした態を受けて、国土交通省自動車局では、産学官が連携した先進安全自動車(ASV)推進検討会が2011年度から、「ドライバー異常時対応システム」の技術的な要件を検討してきた。
 対象は二輪車を除くすべての自動車。
 ガイドラインによると、検知方法は、システムによる「異常自動検知型」、「ドライバー押しボタン型」、「同乗者押しボタン型」の3タイプ。
 運転者への作動警報は、「異常自動検知型」では誤作動」、「同乗者押しボタン型」では悪戯などが懸念されることから、減速開始前に運転者に一定時間警報する。運転者に異常がない場合、その間に運転者が作動を解除する。
 制御(減速度)は、後続車の追突や立ち席の乗客に考慮して減速する。同乗者への報知は、同乗者、特にバスの立ち席乗客に対してドライバーに異常が起きているため減速をかけることを音や表示などで注意喚起する。
 他の交通への報知では、付近を走行する他の車両や歩行者に対し、自車に異常が起きていることを警報音で報知する。また、後続車には、ハザードランプの点滅により減速をかけることを報知する。
 レスポンス 4月1日(金)17時22分

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 実装しようという動きがあるようで。

 ただ、「押しボタン」を使うというのならば、注意喚起をするその前に「安全に車を停める仕組み」をつける方が先ではないのかな?