怒っているのはこっちだ!!
私は嘘つきが嫌いだ。
自分で嘘をついておきながら、その嘘を元に他人を罵る人間は、もっと嫌いだ。
ましてやそういう輩が「正義の味方」「社会の木鐸」面をしているのを見ると、まさに「静かな怒り」が身体に満ちてくる。
今日はとてつもなく怒っているので、批判のマナーを逸脱して、少しきつい言葉を使わせてもらうので、御了承願いたい。
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総務相「電波停止」発言 「私たちは怒っている」田原総一朗氏、岸井成格氏ら7人が抗議会見
田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏ら放送業界で活動しているジャーナリスト有志が29日、高市早苗総務相の「電波停止」発言に抗議する記者会見を東京都内で開き、「私たちは怒っている」「発言は憲法、放送法の精神に反している」とする声明を発表した。
呼び掛け人には、田原氏らのほかに、田勢康弘氏(会見には欠席)、大谷昭宏氏、金平茂樹氏、青木理氏が名を連ねた。
声明では、高市氏の発言が「放送による表現の自由の確保」を定めた放送法1条や「表現の自由」を保障する憲法21条の精神に反していると主張。その上で「現在のテレビ報道を取り巻く環境が著しく『息苦しさ』を増していないか」として、「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」と訴えた。
会見で、岸井氏は「高市発言にはあきれ果てた。憲法、放送法の精神を知らないでの発言であれば、大臣失格だ。仮に曲解しているのであれば、『言論統制を進めたい』と思われても仕方がない」と高市氏を批判。田原氏は「非常に恥ずかしい発言。全テレビ局の全番組が抗議すべきだが、残念ながら多くの番組は何も言わない。高市さんに、>恥ずかしい思いをさせなければならない」と訴えた。
また、鳥越氏は「安倍政権からの恫(どう)喝(かつ)、脅しだ。安倍政権のなめきった態度が、高市発言となって現れた」と強調。「メディア内部に(政権への)遠慮がはびこっている。このままでは日本は大変なことになる。戦前のようになるかもしれないし、全権委任法を受けたナチスのようになるかもしれない」とも訴えた。
(以下声明文・略)
産経新聞 2月29日(月)17時21分
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高市総務大臣が「電波法に抵触する事態があった場合は、テレビ局に停波を命じられると法律にある」という答弁をしてから半月、何周か遅れで「高市許すまじ!」という声明を出した者たちがいる。
なにが「私たちは怒っている」であろうか。怒っているのは我々視聴者である!
「萎縮するぞ萎縮するぞ!」とこぶしを振り上げて威嚇しまくるおまえたちの、どこに萎縮する人間の姿があろうか。
「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」だと? ふざけるんじゃない!
(2014/01/09の記事、東京キー局の「言論弾圧」を告発しろ!) でも書いたことだが、もう何年も前からテレビに出ている人間の間で「大阪の番組だからこういうことも言える。東京キー局では言えない」という声が上がっていることは、お前ら放送従事者ならばよく知っているはずだろうが!
同エントリーで引用した記事には「それ」を指摘された小倉キャスターが黙ってうつむいうてしまったとあるが、そんな状態で「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」などと、よく言えたものだ。
(2016/02/18の記事、お前たちの政治目的は単なる「個人潰し」か!(怒)) で書いた民主党の政党助成金プールの話も、関西のテレビでは取り上げたところが出たらしいが、東京圏のテレビではいまだそれを問題視したところを見たことがないぞ!
いや、こいつらはそもそもその「萎縮だなんだ」というのすら、本気でいっているわけではない。
高市大臣は、(2016/02/13の記事、「正義の嘘つき」の正体はばれたのだ) で引用した記事にあるように、「私が総務相の時に電波停止はないと思うが、法律に規定されている罰則規定を一切適用しないことについてまで担保できない」「極めて限定的な状況のみに行うとするなど、極めて慎重な配慮のもと運用すべきだ」(「高市総務相『放送法違反で電波停止あり得る』」読売新聞 2月9日(火)11時21分)という言い方をしているのだから、「あきれ果てる」もなにもない。「私はしない」といっている人間に向かって「弾圧だ! 取り消せ!」とやっているだけではないか。
彼らの行動はすなわち、今までと同じ解釈を述べている人間に向かって「問題だ!」と騒ぎ、まるで今すぐにでも圧力をかけられそうな被害者を演じることで「安倍はヒトラー」というレッテル貼りをして叩こうという政局活動そのもの。「ジャーナリスト」という肩書を掲げながらそういう「嘘に基づいた政治活動」をやっているのだから、この「声明」に名を連ねている人間は、大嘘つきのクズ野郎と罵倒され、社会から蹴とばされる存在である。
昔、「テレビは正しい」という人間が多かった時代から、彼らはこういうことをやり続けてきたのだろう。その成功体験がまだ忘れられない。
だから、最初に書いたように高市発言から半月経つのにそれが安倍内閣の支持率落としにちっとも響いてこないからと、また問題を蒸し返してキャンペーンをやり始めた。
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「上から目線の国権主義が安倍政権の本質だ」維新・柿沢氏、高市発言を批判
維新の党の柿沢未途衆院議員は1日午前の衆院予算委員会で、高市早苗総務相が電波停止に言及した問題を追及。「国家権力が言論を統制するという、上から目線の国権主義が安倍政権の本質だ」と批判し、安倍晋三首相をいらつかせた。
東大卒業後の約4年、NHK記者として働いた柿沢氏は「ジャーナリズムの自由を国家権力で侵害するかのような高市氏の言動が危険視されている。私もジャーナリストの端くれとして高市氏に異様なものを感じてきた」との見方を示した。さらに「日本を代表するジャーナリストが怒りの声を上げた」として、田原総一朗、岸井成格、鳥越俊太郎、池上彰の4氏の名前を挙げ、「ある種の恫喝だ」(鳥越氏)といった高市氏批判の声を紹介した。
答弁に立った首相は、怒りを押し殺した口調で「今、延々と演説しておられたが、自民党へのレッテル貼りやイメージ操作はやめていただきたい」と反論し、民主党政権時代にも平岡秀夫総務副大臣(当時)が高市氏と同趣旨の発言をしていることを指摘した。
(後略)
産経新聞 3月1日(火)12時52分
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国会でもその一味がレッテル貼りにいそしんでいるが、「上から目線」というのならばそれは、
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鳥越:最後にちょっとね、全然、趣旨からは少し外れるんだけど、これ言っておかないといけないなっていうのを、高市早苗さんっていったいどういう人ですか。あんな偉そうなこと言える人かなっていうのが僕ちょっとね、最近あの発言見たとき思ったんです。というのは僕は高市早苗さんがテレビの世界に入ってきて、名前を売り出したころのことをよく知っているからです。私はプロデューサーからこの人を次の僕の相棒にどうですかっていって紹介されましたけども私、断りました、なぜ断ったというと、それは言いませんけど。
THE PAGE 2月29日(月)21時21分配信 「高市氏の『電波停止』発言に対する抗議会見(全文4/完・質疑応答2)」より
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こういうことを平気で言ってしまう「上下意識」に凝り固まった「上から目線の偉ぶり野郎」の方がよほど不快である。
たとえテレビの世界では鳥越氏の方が「先輩」であっても、今は電波の免許管理を預かる官庁の大臣をやっている高市氏の方が立場は上なのだから、テレビ局に対して「上からものをいう」のは当たり前ではないか。
この鳥越氏は、今まで好き勝手に自分の思想を電波という公共材で垂れ流し「世論を作ってきた」とうぬぼれていたその立場がいつのまにか「後輩の手のひらの上」に乗っていたことに気づいて、ただ相手を罵っている最低の人間である。(あくまで個人的な感想だが、この物言いには体育会系的差別意識を感じてならない)
こういう人間とともに他者を罵る人間もまた、同じ穴のムジナである。
この話では朝日新聞がまた、
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「高市氏言及の停波は違憲」 憲法学者ら見解表明
高市早苗総務相が放送法違反を理由に放送局へ「停波」を命じる可能性に言及したことについて、憲法学者らが2日、東京都内で記者会見し、「政治的公平」などを定めた放送法4条を根拠に処分を行うことは憲法違反にあたるとする見解を発表した。
会見したのは樋口陽一・東大名誉教授(憲法)ら5人で、法学や政治学などの専門家でつくる「立憲デモクラシーの会」の会員。見解は「総務大臣に指揮命令される形で放送内容への介入が行われれば、放送事業者の表現活動が過度に萎縮しかねず、権限乱用のリスクも大きい」とし、漠然とした放送法4条の文言だけを根拠に処分することは「違憲との判断は免れがたい」と指摘している。
樋口氏は「何人も自分自身がかかわっている事柄について裁判官になってはならないという、自由民主主義社会の基本原則が肝心な点だ」と述べ、政治的公平を政治家自身が判断することの問題点を指摘した。
西谷修・立教大特任教授(哲学)は、「政府を批判することは偏向であり、政治的だとされる風潮が広がるなかでの大臣の発言。言論に携わる者は深刻に考えてほしい」と語った。(編集委員・豊秀一)
(以下くだらない屁理屈部分・略)
朝日新聞デジタル 3月3日(木)1時15分
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「安保法制反対!」とやった団体と一緒になって騒いでいるが、「放送法が問題」だというのならば、どうして民主党政権時代に今の形に法律が改められた時にこの声明を出さなかったのだろうか?
くだらない。昔ならば国会に行って資料請求しなければならなかったような議事録でさえ、(第176回国会 総務委員会 第6号 平成二十二年十一月二十六日「放送法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)」) のようなものを誰でもどこでも見られる時代になっているというのに。
そういう時代にこういうことをしても、やりたいことは「高市氏が言及」を押しだすことで「安倍政権は憲法無視」という印象操作だということぐらい、簡単に見抜かれてしまうのだ。
こういう活動に騙されるのは「テレビのニュースは正しい」「新聞は正しい」「ネットは嘘ばかり」で凝り固まっている一部の層ともともと「安倍をこきずり降ろして権力を得たい」と考えているようなやつらだけで、そういう人間は世間では少数派だということに気がつかないのだから、学者というのは専門以外馬鹿だといわれるのだ。
おまけ。
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黄門様の印籠「効果ない」放送 水戸市、BPOに意見書
水戸市は1日、TBS系バラエティー番組「水曜日のダウンタウン」が2月3日に放送した市内でロケしたコーナーに放送倫理上問題があり、内容に虚偽があるとした意見書を放送倫理・番組向上機構(BPO)に提出したと発表した。
意見書などによると、コーナーは、TBS系で長年放送されていた時代劇「水戸黄門」で有名になった印籠(いんろう)が今でも効果があるかどうかを検証する内容。黄門役の高齢男性が水戸駅前で若者グループに対して喫煙行為を注意し、「助さん格さん」役の男性2人が登場して印籠を示したが、若者グループは注意を無視して、暴力的な言動を繰り返す様が放送された。最後に紹介役の男性芸人が「ドキュメントを見せてしまいました」といい、コーナーは終わった。
市は、TBSが意図的に作った状況にもかかわらず、ドキュメンタリーであるかのように放送したなどと抗議。「やらせという行為にあたると思われる」として、番組内での謝罪・訂正を求めていた。「治安の悪さを見て、観光の予定を取りやめた」「水戸市のイメージが最悪になった」などと市に苦情や抗議が寄せられていたという。
TBS広報部は「水戸市に対しましては、BPOへの意見書を十分に検討した上で、今後も誠意をもって対応してまいります」とコメントした。
朝日新聞デジタル 3月1日(火)17時58分
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本当に今のテレビは知能の低い人間が作っているのだなとわかる話だ。
この「若者グループ」とやらは、
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市の「みとの魅力発信課」では、J-CASTニュースの取材に対し、TBSから提出してもらった番組の企画書には若者4人組はTBSが手配したエキストラとされてあったとして、「ドキュメントとして放送したのはおかしい」と批判した。TBSは、4人組に駅に来てほしいと言っただけだとして、暴言が演出であることは否定したというが、4人組には、水戸市民でない人もいたという。
市では、取材に対し、「番組は、ヤラセではないかと考えています。梅まつりの直前だったのに、これで観光客が来なくなることは困ります」と話している。
TBSの広報部では、「BPOへの意見書を十分に検討した上で、今後も誠意をもって対応してまいります」と取材にコメントした。若者らが暴言を吐くようにヤラセをしたかについては、「そのようには、考えておりません」と答えた。
J-CASTニュース 3月2日(水)20時41分配信 「『やんのかコノヤロー』老人に若者暴言の映像は『ヤラセ』? 水戸市がTBSに訂正求め、BPOに意見書出す騒ぎに」より
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と、テレビが用意した人間だと認めているのだから「やらせとは考えていない」もなにも白々しい。
そもそも水戸黄門数百話の中で唯一御老公一行が印籠を出して「ひかえおろー」をやっていないのが水戸である。
当たり前だ。水戸にあって黄門一行は前藩主と現家臣なのだし、領民は彼らが誰か知っている。わざわざ身分を隠して後からそれをばらすようなことをする必要がないし、そういう土地で葵の御紋を出されてひれ伏すようなことはない。
そんなことも分からず「水戸黄門なら葵の御紋でひかえおろ―だろう」という小学生のような連想ゲームでこんなやらせをやっているのだ。
こんな輩に安い電波使用料で地上はチャンネルを独占させておくなど、国力の無駄遣いとしか言いようがない。
本日のコマーシャル。
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ちょっぴりH、攻めてるスキー場CM 制作者の思いは
(写真、朝日新聞デジタルより。ユキちゃん「ユキちゃんね、天然なのに、なかなか信じてもらえないの。もーお、ホントに天然だぞ。ユキちゃん、ぷんぷん」=電通九州提供)
日本で一番南にある「五ケ瀬ハイランドスキー場」(宮崎県五ケ瀬町)のCMが、ここ数年で全国的に話題となった。「南ちゃん」の甘い語り口と、彼氏「てっちゃん」の絶妙なナレーションが男心をつかみ、「ユーチューブ」の視聴回数は3季で計140万回を超えている。
2012年冬、同スキー場は、胸元が開いたTシャツを着た「ユキちゃん」のバストをアップにしたCMをつくった。パウダースノーの柔らかいイメージを女性の胸に結びつけたもので、刺激的と話題になった。
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手がけたのは、電通九州(福岡市)のCMプランナー左俊幸さん(40)。左さんにとってスキーやスノーボードの印象は「出会いがありそうで、もてたいやつがやるスポーツ」。そんな若者に刺さるのは、男女が登場する、少しエッチなものと思い、「男性目線」を意識して制作にあたった。
CM案をPRするために、初めて五ケ瀬町を訪れた左さんの町の印象は「田舎」だった。何回か訪れ、スキー場の人々と交流するうちに人のよさや自然の美しさに魅せられ>ていったという。
朝、コンビニに行くとまだ開店していなかったが、左さんに気づいた町の人が店を開けてくれた。店内には「南ちゃん」のポスターが貼ってあり、町一丸となってPRしていることにも驚いた。「『こんないい町は全国に知ってもらうべきだ』と僕らの方が盛り上がって、気持ちが入った」
1、2季目は知ってもらうことと、話題にすることを考え、インパクトのあるものにした。認知度が高まった今季は、実際に来てもらうことに重点を置いた。「スキー場自体はどこも似たようなもの。どうしたら来てもらえるか考えたときに、町をPRすることを考えた」。五ケ瀬ワインや温泉、夕日、人の優しさなど、町の魅力を伝えた。
「話題性を狙うのであればもっと刺激的にもできたし、不幸な終わり方もできた。再生回数を稼ぐCMではなく、本当に来てもらえるものをめざした」
「下ネタなんてもってのほか」「何をつくっているんだ」。第三セクターで運営する同スキー場。当初、町議会でも話題になり、一般質問では男女共同参画センターから抗議の声もあがった。パウダースノーの美しさと女性の美しさをかけて表現したことなど、丁寧にその狙いを伝えた。
スキー場の取締役支配人、広本俊二さん(35)は「ユキちゃんCMで来客数が千人増えたし、話題にするためにはこれしかなかった」。当時副町長だった原田俊平町長(61)は「現場の人たちがやりたいならこれで行こうと、心配しながらも勇気を出してゴーサインを送った」と話す。
左さんは「よくこんな企画を採用してくれるな」と町の英断に驚いたという。
話題を呼んだユキちゃんCMの次作ともあり、南ちゃんCMは一気にネット上で広がり、「今年も攻めてる」と毎回、注目されるようになった。今季はスキー場のスタッフも登場。広本さんは「作り手と依頼者の思いが一致した、笑いあり感動ありのCMです」。
朝日新聞デジタル 2月23日(火)23時42分
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さあ、「碧志摩めぐ」や「のうりん!」ポスターで騒いだ団体には、これも叩いてもらわねば。しょせんは絵に過ぎないこれらのものと違って、現実の女性を性的視線で見せものにしているのだから、こちらの方がよほど「セクハラ」になるだろう?
朝日新聞も、話のいきさつは「のうりんポスター」と大差がないのに、それらを取り上げた時とはうってかわって「ちょっと楽しい」雰囲気で記事を書いている。まったくふざけた話である。
結局あの騒ぎは「二次元の絵なんかに気を引かれるのは気持ち悪い」というおたく卑下の感情をもった集団が騒いだというだけではないか。
水木しげるの貸し本に「発禁ですキー!」とやっていた「青少年健全なんたら」というおせっかい集団の末裔ということ。それをまるで「とんでもないみだらなものと戦う正義」のように取り上げたマスメディアは、文化に対して二度と口を挟まないでもらいたいものだ。
自分で嘘をついておきながら、その嘘を元に他人を罵る人間は、もっと嫌いだ。
ましてやそういう輩が「正義の味方」「社会の木鐸」面をしているのを見ると、まさに「静かな怒り」が身体に満ちてくる。
今日はとてつもなく怒っているので、批判のマナーを逸脱して、少しきつい言葉を使わせてもらうので、御了承願いたい。
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総務相「電波停止」発言 「私たちは怒っている」田原総一朗氏、岸井成格氏ら7人が抗議会見
田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏ら放送業界で活動しているジャーナリスト有志が29日、高市早苗総務相の「電波停止」発言に抗議する記者会見を東京都内で開き、「私たちは怒っている」「発言は憲法、放送法の精神に反している」とする声明を発表した。
呼び掛け人には、田原氏らのほかに、田勢康弘氏(会見には欠席)、大谷昭宏氏、金平茂樹氏、青木理氏が名を連ねた。
声明では、高市氏の発言が「放送による表現の自由の確保」を定めた放送法1条や「表現の自由」を保障する憲法21条の精神に反していると主張。その上で「現在のテレビ報道を取り巻く環境が著しく『息苦しさ』を増していないか」として、「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」と訴えた。
会見で、岸井氏は「高市発言にはあきれ果てた。憲法、放送法の精神を知らないでの発言であれば、大臣失格だ。仮に曲解しているのであれば、『言論統制を進めたい』と思われても仕方がない」と高市氏を批判。田原氏は「非常に恥ずかしい発言。全テレビ局の全番組が抗議すべきだが、残念ながら多くの番組は何も言わない。高市さんに、>恥ずかしい思いをさせなければならない」と訴えた。
また、鳥越氏は「安倍政権からの恫(どう)喝(かつ)、脅しだ。安倍政権のなめきった態度が、高市発言となって現れた」と強調。「メディア内部に(政権への)遠慮がはびこっている。このままでは日本は大変なことになる。戦前のようになるかもしれないし、全権委任法を受けたナチスのようになるかもしれない」とも訴えた。
(以下声明文・略)
産経新聞 2月29日(月)17時21分
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高市総務大臣が「電波法に抵触する事態があった場合は、テレビ局に停波を命じられると法律にある」という答弁をしてから半月、何周か遅れで「高市許すまじ!」という声明を出した者たちがいる。
なにが「私たちは怒っている」であろうか。怒っているのは我々視聴者である!
「萎縮するぞ萎縮するぞ!」とこぶしを振り上げて威嚇しまくるおまえたちの、どこに萎縮する人間の姿があろうか。
「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」だと? ふざけるんじゃない!
(2014/01/09の記事、東京キー局の「言論弾圧」を告発しろ!) でも書いたことだが、もう何年も前からテレビに出ている人間の間で「大阪の番組だからこういうことも言える。東京キー局では言えない」という声が上がっていることは、お前ら放送従事者ならばよく知っているはずだろうが!
同エントリーで引用した記事には「それ」を指摘された小倉キャスターが黙ってうつむいうてしまったとあるが、そんな状態で「自主規制、忖度、萎縮が放送現場の『内側から』拡がることになっては、危機は一層深刻だ」などと、よく言えたものだ。
(2016/02/18の記事、お前たちの政治目的は単なる「個人潰し」か!(怒)) で書いた民主党の政党助成金プールの話も、関西のテレビでは取り上げたところが出たらしいが、東京圏のテレビではいまだそれを問題視したところを見たことがないぞ!
いや、こいつらはそもそもその「萎縮だなんだ」というのすら、本気でいっているわけではない。
高市大臣は、(2016/02/13の記事、「正義の嘘つき」の正体はばれたのだ) で引用した記事にあるように、「私が総務相の時に電波停止はないと思うが、法律に規定されている罰則規定を一切適用しないことについてまで担保できない」「極めて限定的な状況のみに行うとするなど、極めて慎重な配慮のもと運用すべきだ」(「高市総務相『放送法違反で電波停止あり得る』」読売新聞 2月9日(火)11時21分)という言い方をしているのだから、「あきれ果てる」もなにもない。「私はしない」といっている人間に向かって「弾圧だ! 取り消せ!」とやっているだけではないか。
彼らの行動はすなわち、今までと同じ解釈を述べている人間に向かって「問題だ!」と騒ぎ、まるで今すぐにでも圧力をかけられそうな被害者を演じることで「安倍はヒトラー」というレッテル貼りをして叩こうという政局活動そのもの。「ジャーナリスト」という肩書を掲げながらそういう「嘘に基づいた政治活動」をやっているのだから、この「声明」に名を連ねている人間は、大嘘つきのクズ野郎と罵倒され、社会から蹴とばされる存在である。
昔、「テレビは正しい」という人間が多かった時代から、彼らはこういうことをやり続けてきたのだろう。その成功体験がまだ忘れられない。
だから、最初に書いたように高市発言から半月経つのにそれが安倍内閣の支持率落としにちっとも響いてこないからと、また問題を蒸し返してキャンペーンをやり始めた。
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「上から目線の国権主義が安倍政権の本質だ」維新・柿沢氏、高市発言を批判
維新の党の柿沢未途衆院議員は1日午前の衆院予算委員会で、高市早苗総務相が電波停止に言及した問題を追及。「国家権力が言論を統制するという、上から目線の国権主義が安倍政権の本質だ」と批判し、安倍晋三首相をいらつかせた。
東大卒業後の約4年、NHK記者として働いた柿沢氏は「ジャーナリズムの自由を国家権力で侵害するかのような高市氏の言動が危険視されている。私もジャーナリストの端くれとして高市氏に異様なものを感じてきた」との見方を示した。さらに「日本を代表するジャーナリストが怒りの声を上げた」として、田原総一朗、岸井成格、鳥越俊太郎、池上彰の4氏の名前を挙げ、「ある種の恫喝だ」(鳥越氏)といった高市氏批判の声を紹介した。
答弁に立った首相は、怒りを押し殺した口調で「今、延々と演説しておられたが、自民党へのレッテル貼りやイメージ操作はやめていただきたい」と反論し、民主党政権時代にも平岡秀夫総務副大臣(当時)が高市氏と同趣旨の発言をしていることを指摘した。
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産経新聞 3月1日(火)12時52分
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国会でもその一味がレッテル貼りにいそしんでいるが、「上から目線」というのならばそれは、
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鳥越:最後にちょっとね、全然、趣旨からは少し外れるんだけど、これ言っておかないといけないなっていうのを、高市早苗さんっていったいどういう人ですか。あんな偉そうなこと言える人かなっていうのが僕ちょっとね、最近あの発言見たとき思ったんです。というのは僕は高市早苗さんがテレビの世界に入ってきて、名前を売り出したころのことをよく知っているからです。私はプロデューサーからこの人を次の僕の相棒にどうですかっていって紹介されましたけども私、断りました、なぜ断ったというと、それは言いませんけど。
THE PAGE 2月29日(月)21時21分配信 「高市氏の『電波停止』発言に対する抗議会見(全文4/完・質疑応答2)」より
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こういうことを平気で言ってしまう「上下意識」に凝り固まった「上から目線の偉ぶり野郎」の方がよほど不快である。
たとえテレビの世界では鳥越氏の方が「先輩」であっても、今は電波の免許管理を預かる官庁の大臣をやっている高市氏の方が立場は上なのだから、テレビ局に対して「上からものをいう」のは当たり前ではないか。
この鳥越氏は、今まで好き勝手に自分の思想を電波という公共材で垂れ流し「世論を作ってきた」とうぬぼれていたその立場がいつのまにか「後輩の手のひらの上」に乗っていたことに気づいて、ただ相手を罵っている最低の人間である。(あくまで個人的な感想だが、この物言いには体育会系的差別意識を感じてならない)
こういう人間とともに他者を罵る人間もまた、同じ穴のムジナである。
この話では朝日新聞がまた、
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「高市氏言及の停波は違憲」 憲法学者ら見解表明
高市早苗総務相が放送法違反を理由に放送局へ「停波」を命じる可能性に言及したことについて、憲法学者らが2日、東京都内で記者会見し、「政治的公平」などを定めた放送法4条を根拠に処分を行うことは憲法違反にあたるとする見解を発表した。
会見したのは樋口陽一・東大名誉教授(憲法)ら5人で、法学や政治学などの専門家でつくる「立憲デモクラシーの会」の会員。見解は「総務大臣に指揮命令される形で放送内容への介入が行われれば、放送事業者の表現活動が過度に萎縮しかねず、権限乱用のリスクも大きい」とし、漠然とした放送法4条の文言だけを根拠に処分することは「違憲との判断は免れがたい」と指摘している。
樋口氏は「何人も自分自身がかかわっている事柄について裁判官になってはならないという、自由民主主義社会の基本原則が肝心な点だ」と述べ、政治的公平を政治家自身が判断することの問題点を指摘した。
西谷修・立教大特任教授(哲学)は、「政府を批判することは偏向であり、政治的だとされる風潮が広がるなかでの大臣の発言。言論に携わる者は深刻に考えてほしい」と語った。(編集委員・豊秀一)
(以下くだらない屁理屈部分・略)
朝日新聞デジタル 3月3日(木)1時15分
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「安保法制反対!」とやった団体と一緒になって騒いでいるが、「放送法が問題」だというのならば、どうして民主党政権時代に今の形に法律が改められた時にこの声明を出さなかったのだろうか?
くだらない。昔ならば国会に行って資料請求しなければならなかったような議事録でさえ、(第176回国会 総務委員会 第6号 平成二十二年十一月二十六日「放送法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)」) のようなものを誰でもどこでも見られる時代になっているというのに。
そういう時代にこういうことをしても、やりたいことは「高市氏が言及」を押しだすことで「安倍政権は憲法無視」という印象操作だということぐらい、簡単に見抜かれてしまうのだ。
こういう活動に騙されるのは「テレビのニュースは正しい」「新聞は正しい」「ネットは嘘ばかり」で凝り固まっている一部の層ともともと「安倍をこきずり降ろして権力を得たい」と考えているようなやつらだけで、そういう人間は世間では少数派だということに気がつかないのだから、学者というのは専門以外馬鹿だといわれるのだ。
おまけ。
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黄門様の印籠「効果ない」放送 水戸市、BPOに意見書
水戸市は1日、TBS系バラエティー番組「水曜日のダウンタウン」が2月3日に放送した市内でロケしたコーナーに放送倫理上問題があり、内容に虚偽があるとした意見書を放送倫理・番組向上機構(BPO)に提出したと発表した。
意見書などによると、コーナーは、TBS系で長年放送されていた時代劇「水戸黄門」で有名になった印籠(いんろう)が今でも効果があるかどうかを検証する内容。黄門役の高齢男性が水戸駅前で若者グループに対して喫煙行為を注意し、「助さん格さん」役の男性2人が登場して印籠を示したが、若者グループは注意を無視して、暴力的な言動を繰り返す様が放送された。最後に紹介役の男性芸人が「ドキュメントを見せてしまいました」といい、コーナーは終わった。
市は、TBSが意図的に作った状況にもかかわらず、ドキュメンタリーであるかのように放送したなどと抗議。「やらせという行為にあたると思われる」として、番組内での謝罪・訂正を求めていた。「治安の悪さを見て、観光の予定を取りやめた」「水戸市のイメージが最悪になった」などと市に苦情や抗議が寄せられていたという。
TBS広報部は「水戸市に対しましては、BPOへの意見書を十分に検討した上で、今後も誠意をもって対応してまいります」とコメントした。
朝日新聞デジタル 3月1日(火)17時58分
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本当に今のテレビは知能の低い人間が作っているのだなとわかる話だ。
この「若者グループ」とやらは、
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市の「みとの魅力発信課」では、J-CASTニュースの取材に対し、TBSから提出してもらった番組の企画書には若者4人組はTBSが手配したエキストラとされてあったとして、「ドキュメントとして放送したのはおかしい」と批判した。TBSは、4人組に駅に来てほしいと言っただけだとして、暴言が演出であることは否定したというが、4人組には、水戸市民でない人もいたという。
市では、取材に対し、「番組は、ヤラセではないかと考えています。梅まつりの直前だったのに、これで観光客が来なくなることは困ります」と話している。
TBSの広報部では、「BPOへの意見書を十分に検討した上で、今後も誠意をもって対応してまいります」と取材にコメントした。若者らが暴言を吐くようにヤラセをしたかについては、「そのようには、考えておりません」と答えた。
J-CASTニュース 3月2日(水)20時41分配信 「『やんのかコノヤロー』老人に若者暴言の映像は『ヤラセ』? 水戸市がTBSに訂正求め、BPOに意見書出す騒ぎに」より
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と、テレビが用意した人間だと認めているのだから「やらせとは考えていない」もなにも白々しい。
そもそも水戸黄門数百話の中で唯一御老公一行が印籠を出して「ひかえおろー」をやっていないのが水戸である。
当たり前だ。水戸にあって黄門一行は前藩主と現家臣なのだし、領民は彼らが誰か知っている。わざわざ身分を隠して後からそれをばらすようなことをする必要がないし、そういう土地で葵の御紋を出されてひれ伏すようなことはない。
そんなことも分からず「水戸黄門なら葵の御紋でひかえおろ―だろう」という小学生のような連想ゲームでこんなやらせをやっているのだ。
こんな輩に安い電波使用料で地上はチャンネルを独占させておくなど、国力の無駄遣いとしか言いようがない。
本日のコマーシャル。
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ちょっぴりH、攻めてるスキー場CM 制作者の思いは
(写真、朝日新聞デジタルより。ユキちゃん「ユキちゃんね、天然なのに、なかなか信じてもらえないの。もーお、ホントに天然だぞ。ユキちゃん、ぷんぷん」=電通九州提供)
日本で一番南にある「五ケ瀬ハイランドスキー場」(宮崎県五ケ瀬町)のCMが、ここ数年で全国的に話題となった。「南ちゃん」の甘い語り口と、彼氏「てっちゃん」の絶妙なナレーションが男心をつかみ、「ユーチューブ」の視聴回数は3季で計140万回を超えている。
2012年冬、同スキー場は、胸元が開いたTシャツを着た「ユキちゃん」のバストをアップにしたCMをつくった。パウダースノーの柔らかいイメージを女性の胸に結びつけたもので、刺激的と話題になった。
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手がけたのは、電通九州(福岡市)のCMプランナー左俊幸さん(40)。左さんにとってスキーやスノーボードの印象は「出会いがありそうで、もてたいやつがやるスポーツ」。そんな若者に刺さるのは、男女が登場する、少しエッチなものと思い、「男性目線」を意識して制作にあたった。
CM案をPRするために、初めて五ケ瀬町を訪れた左さんの町の印象は「田舎」だった。何回か訪れ、スキー場の人々と交流するうちに人のよさや自然の美しさに魅せられ>ていったという。
朝、コンビニに行くとまだ開店していなかったが、左さんに気づいた町の人が店を開けてくれた。店内には「南ちゃん」のポスターが貼ってあり、町一丸となってPRしていることにも驚いた。「『こんないい町は全国に知ってもらうべきだ』と僕らの方が盛り上がって、気持ちが入った」
1、2季目は知ってもらうことと、話題にすることを考え、インパクトのあるものにした。認知度が高まった今季は、実際に来てもらうことに重点を置いた。「スキー場自体はどこも似たようなもの。どうしたら来てもらえるか考えたときに、町をPRすることを考えた」。五ケ瀬ワインや温泉、夕日、人の優しさなど、町の魅力を伝えた。
「話題性を狙うのであればもっと刺激的にもできたし、不幸な終わり方もできた。再生回数を稼ぐCMではなく、本当に来てもらえるものをめざした」
「下ネタなんてもってのほか」「何をつくっているんだ」。第三セクターで運営する同スキー場。当初、町議会でも話題になり、一般質問では男女共同参画センターから抗議の声もあがった。パウダースノーの美しさと女性の美しさをかけて表現したことなど、丁寧にその狙いを伝えた。
スキー場の取締役支配人、広本俊二さん(35)は「ユキちゃんCMで来客数が千人増えたし、話題にするためにはこれしかなかった」。当時副町長だった原田俊平町長(61)は「現場の人たちがやりたいならこれで行こうと、心配しながらも勇気を出してゴーサインを送った」と話す。
左さんは「よくこんな企画を採用してくれるな」と町の英断に驚いたという。
話題を呼んだユキちゃんCMの次作ともあり、南ちゃんCMは一気にネット上で広がり、「今年も攻めてる」と毎回、注目されるようになった。今季はスキー場のスタッフも登場。広本さんは「作り手と依頼者の思いが一致した、笑いあり感動ありのCMです」。
朝日新聞デジタル 2月23日(火)23時42分
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さあ、「碧志摩めぐ」や「のうりん!」ポスターで騒いだ団体には、これも叩いてもらわねば。しょせんは絵に過ぎないこれらのものと違って、現実の女性を性的視線で見せものにしているのだから、こちらの方がよほど「セクハラ」になるだろう?
朝日新聞も、話のいきさつは「のうりんポスター」と大差がないのに、それらを取り上げた時とはうってかわって「ちょっと楽しい」雰囲気で記事を書いている。まったくふざけた話である。
結局あの騒ぎは「二次元の絵なんかに気を引かれるのは気持ち悪い」というおたく卑下の感情をもった集団が騒いだというだけではないか。
水木しげるの貸し本に「発禁ですキー!」とやっていた「青少年健全なんたら」というおせっかい集団の末裔ということ。それをまるで「とんでもないみだらなものと戦う正義」のように取り上げたマスメディアは、文化に対して二度と口を挟まないでもらいたいものだ。