不法滞在は犯罪である | 偕楽園血圧日記

不法滞在は犯罪である

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 「赤いドアの家」に難民?、嫌がらせ発生で緊急調査 英

 ロンドン(CNN) 英国政府は21日までに、イングランド北東部で難民申請の希望者が居住する民家入り口などのドアが赤く塗られ、一部で卵や石が投げ付けられる嫌がらせ行為を受けているとのメディア報道があるとして緊急調査を命じたことを明らかにした。
 ブローケンシャー移民相はCNNへの声明で、難民申請者の居場所などを広めるような措置への深い懸念を表明。被害情報が伝えられたミドルズブラなどイングランド北東部の地域社会での緊急調査の実施を指示したと述べた。
 ブローケンシャー移民相「差別行為を示す証拠が見付かったら、即座に対応する。いかなる差別行為も容認出来ない」と強調した。
 同地域で難民申請者らの居住先の管理を担当する企業G4SはCNNへの声明で「難民申請者らを赤色のドアの背後に住まわせるような方針は断じてない」と主張。同社の下請け業者はG4Sが提供する全ての施設に赤色の塗装を施しているが、「これを差別行為と結びつけるのは異様だ」とも述べた。
 同社は赤色のドアに絡む苦情を難民申請者からは受けていないが、下請け業者はドアを再塗装し、1つの色が目立つような形にはしない作業を行う予定だと説明した。
 イングランド北東部の地方議会の元議員は20日、英BBCのラジオ放送との会見に応じ、2012年にG4Sに問題を提起したことがあるが、同社は対応しなかったと明かした。
(後略)
 CNN.co.jp 1月21日(木)19時1分

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 いやはや、まるでナチス時代のドイツでユダヤ人商店の前に黄色い星マークをつけさせ、それをめがけて投石などしていた時代のような話だ。
 ヨーロッパ人の意識の根幹は、あの時代から変わっていないのだなぁ。
 これも結局は「歴史をナチスの責任に押し付け、掘り下げて研究することを禁じた」弊害なのだろう。


 さて、

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 強制送還のガーナ人死亡、二審は遺族側の逆転敗訴

 成田空港で2010年、強制送還中のガーナ人男性が急死したのは、東京入国管理局職員の過剰な制圧行為が原因だとして、遺族が約1億3千万円の損害賠償を国に求めた訴訟の控訴審判決が18日、東京高裁であった。滝沢泉裁判長は「男性の死因は心臓疾患によるもので、制圧行為との因果関係はなかった」として、国の責任を認めた一審・東京地裁を取り消し、遺族の請求を棄却した。
 死亡したのは、アブバカル・アウドゥ・スラジュさん(当時45)。法務省の調査では、送還に携わった入管職員らが、内規で原則認められない結束バンドや、タオルの「猿ぐつわ」で拘束していたことが判明。ガーナ大使館が日本政府に抗議し、欧米でも「非人道的」などと批判された。
 日本人の妻(54)らが11年に起こした訴訟で国側は、「死因は心臓の腫瘍(しゅよう)による致死性の不整脈。制圧行為と因果関係はない」と主張。だが、14年3月の東京地裁判決は、「入管職員の違法な制圧行為による窒息死だった」として、国に約500万円の支払いを命じていた。(千葉雄高)
 朝日新聞デジタル 1月18日(月)15時34分

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 先日、東京高裁でこんな判決が出されたということで、

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 強制送還 入管行政見直す契機に

「夫は物のように扱われ、死んでいった」という日本人の妻の嘆きに、何と答えればいいのだろう。
 2010年、強制送還中の機内で、当時45歳のガーナ人男性が急死した。両手は結束バンドで縛られ、タオルで猿ぐつわをされた状態だった。
 この事件をめぐり、一昨日、東京高裁で判決があった。高裁は国の対応に問題があったとした一審判決を取り消し、遺族側に逆転敗訴を言い渡した。
(中略)
 法務省の内規では、原則として、手錠と捕縄しか認めていない。足に手錠をかけることは、事件後、法務省が改めて禁じる通達を出している。
 だが判決は、決まったもの以外の道具を「一切用いてはならないわけではない」とし、足への手錠も「違法ということはできない」と認めた。法務省より後退した感が否めない。
 確かに、国外退去を命じられた人が機内で暴れたりすれば、一般客に迷惑がかかる。自殺防止の必要もある。結束バンドには、手錠よりも目立たぬようにという意味もあった。
 だが法務省は、高裁判決によって、退去強制手続きのあり方にフリーハンドが与えられたと解釈すべきではない。むしろ男性の死亡を、硬直した入管行政のあり方を見直すきっかけにすべきだ。
 ことは、身体の自由を制限するという人権上の問題である。行政の裁量の幅はできるだけ小さいことが望ましい。
 外部の目にさらされることが少ない入管行政のあり方も改める必要がある。運用の適切さを担保するため、有識者からなる入国者収容所等視察委員会に、送還の現場を見学させることを日弁連が提案している。真剣に検討してもらいたい。
 在留期限を超えていても、その他には問題を起こしたわけではなく、日本の社会に根付いている外国人は少なくない。死亡した男性も日本人女性と20年以上、家庭を築いていた。
 どの国籍であれ、多様な理由で日本に生活の基盤をもつ人びとと、できる限り共生できる寛容な社会をつくりたい。
 朝日新聞デジタル 社説 2016年1月20日

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 朝日新聞が「人権!」と叫ぶすり替え社説を書いている。

 読んでみると分かるように、この社説では「暴れる退去者に対する制圧の程度」の話が、いつの間にか「社会にもぐりこんだ不法滞在者を認めることが社会の務め」という主張にすり変わっている。
 まったくとんでもない主張である

 同紙はまた、

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 イラン人女子高生、在留資格求め署名活動 「力貸して」

法律違反を認めさせよう署名
(写真、朝日新聞デジタルより。同級生らとともに在留特別許可を求める署名活動を行うイラン人の女子高生(左から3人目)=6日午後1時26分、東京都荒川区、鬼室黎氏撮影)

 約14年間、在留資格のないまま日本で暮らしているイラン人の女子高校生(16)が6日、法務省に在留特別許可を求めるための署名活動を行った。東京都荒川区の商店街での訴えには同級生も駆けつけた。
 2歳で来日した女子生徒は、2007年に超過滞在で入管の摘発を受けて以来約8年間、母親とともに在留資格のないまま支援を受けて生活している。就労や社会保障も制限された生活だ。14年冬、法務省から「娘だけなら在留資格を与える」と伝えられた。2人は悩んだ末に、親子一緒に在留を認めてほしいと望んでいる。
 生徒は「これからも日本で暮らし、いつか母に恩返しがしたい。在留資格を得るために力を貸してください」と声に力を込めた。同区の桑野貴代さん(61)は「かわいそうよ。一緒に暮らさせてあげたい」と話し、署名に応じていた。(鬼室黎)
 朝日新聞デジタル 2016年1月6日21時47分

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 こんなキャンペーンの応援もしている。
(2015/12/11の記事、ラングレーは「秘密基地」ではないよね) でも指摘したが、どうにも朝日新聞の関係者は、「犯罪行為」というものに対する感覚がおかしいようだ。

(2008/11/25の記事、誰のために変えるのか) で取り上げたカルデロン一家のことで味をしめているのかもしれないが、不法滞在は犯罪。そして犯罪には法律で決められたふさわしい処罰を行うのが法治国家というものである。
 イラン人女子高生の件では、不法滞在の親は本国に送還されるのが当然。この場合は日本で生まれてやむをえず不法滞在状態に置かれたカルデロンのり子氏の場合とは違い、本人も不法滞在なので親と一緒に送還を受け、自分の国で「親子一緒に」暮らすのが当たり前である。

 その家族が根付いていようがいまいが、法律は法律である。こんなごね得を許すことが「寛容な社会」の価値観ではない。
(2009/02/14の記事、仏の顔は必要ない) でも書いたように、刑務所に収監される判決を受けた人間が「家族と一緒に暮らせなくなる」といって「涙の会見」をしたからといって「ああかわいそうだ。執行猶予にしてみんなで暮らせるようにしてあげよう」という人がいたら、世間はおかしいと思うだろう。「不法入国・不法滞在・海外送還」の場合にはそれが認めらるのが当然なのが「寛容な社会」というなど、法の軽視も甚だしい。


 そうでなくとも我が国には、

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 <偽装難民申請>ベトナム人を逮捕 警視庁

 虚偽の難民認定を申請して日本に在留し続け、不法就労したとして警視庁組織犯罪対策1課は22日、いずれもベトナム国籍で、北九州市八幡西区大浦1の無職、グエン・バン・オワン容疑者(24)と、事件当時は19歳だった無職の女(20)を入管難民法違反(資格外活動)容疑で逮捕したと発表した。
 難民認定制度は、審査が終わるまで日本に在留し続けることができるほか、申請から半年が過ぎても審査中の場合は、正規在留者に限って就労が認められる。同課は2人がこうした制度を悪用したとみている。
 逮捕容疑は難民申請中だった昨年7~11月、在留資格上は就労ができないにもかかわらず、北九州市内の食品製造販売会社などでアルバイトとして働いたとしている。グエン容疑者は「働けないとは知らなかった」と容疑を否認、女は「日本で働くために虚偽の難民申請をした」と認めている。
 同課によると、2人は2013~14年に留学資格で来日。短大や専門学校に通っていたが、除籍された。在留期限が迫った昨年6月、東京入国管理局に「ベトナムの裏社会から借金をしたが返済のめどが立たず、帰国したら命を狙われる」と難民申請をしていた。
 2人は「フェイスブックで知り合った在日ベトナム人の男から難民申請を勧められ、指南を受けた」などと供述しているという。【斎川瞳】
 毎日新聞 1月22日(金)11時42分

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 こうやって「偽装難民」を装ってやってくるものがいる。
裏社会から借金をしたが返済のめどが立たず、帰国したら命を狙われる」などというのはただの民事逃亡犯であり、本来の難民判断に使われる「その国の政府による迫害」ではないのだから、「そういうことはベトナム警察に解決してもらえ」といって送り返すのが正しい。
 
(2009/03/02の記事、「盗んだものは俺のもの、法律はそれを認めろ!」という人たち) で書いたように、そも不法滞在に法律違反意識を持たないような人間は、それだけ法律順守に対するハードルが最初から低い。そういう人間を守るのは、社会に対する背信行為である。
 法律は守れというのが、「社会正義」をいうジャーナリズムの責任感というものではないのだろうか、朝日新聞さんは。

「日本社会を壊して日本という国を潰すのが正義」と思っているのならば、それをはっきりと表明した上で記事を書いてもらいたいものだ。


 おまけ。

(2016/01/20の記事、こんなことをするから「特権」といわれるのだ) の中で、「抗議の声もあって昨年度にようやく朝鮮会館への固定資産税等を減免する自治体がゼロになった」と書いたが、それでもまだ、

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 尼崎朝鮮学校、格安賃料 10倍上げ交渉…なお相場の10%

 兵庫県尼崎市が半世紀にわたり、学校法人「兵庫朝鮮学園」(神戸市垂水区)に年間約28万円という格安で貸している市有地(約7850平方メートル)について、年間約260万円に引き上げる方向で学園側と協議していることが20日、市関係者への取材で分かった。今春からの改定を目指している。ただ、この市有地の“相場”は年間約2600万円とされ、合意しても、いまだその10分の1にとどまることになる。
 この土地は、尼崎朝鮮初中級学校(尼崎市西立花町)の用地として使用。市によると、同校はもともと在日朝鮮人らが通う市立小学校分校だったが、昭和41年に学園に運営を引き継いだ。この際、市は校舎は学園に売却し、敷地は1坪あたり月10円(年約28万円)で貸す契約を結んだ。
 以降、10~20年ごとに賃貸借契約を更新してきたが、賃料は一度も見直されず、市民などから批判が出ていた。
 一方、市が公有財産規則に基づき、現在の固定資産税仮評価額などから算出したこの土地の標準賃料(相場)は年間約2600万円。市は今回、3月末の契約期限を前に学園側と詰めの協議を進めているが、市関係者によると、賃料はこの10分の1の年約260万円を軸に交渉しているという。
 市公有財産課と人権課は産経新聞の取材に、いずれも「具体的な交渉内容については明らかにできない」とし、学園は「担当者がいない」、学校は「コメントできない」と>している。
 産経新聞 1月20日(水)14時32分

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 こんな「特権」が存在することを産経が明らかにしてくれた。

 百分の一の賃料を半世紀というのもずいぶんな話だが、それを是正する話し合いでもまだ「相場の十分の一を提案」とは、尼崎市は日本人を舐めているのだろうか?
 こういうものが許しておきながら、こういうことをやめろという声に「ヘイト」というレッテルを貼って押し潰そうという勢力を(2013/08/17の記事、左の皿ばかり大きく重い天秤は、使いづらいことこの上ない) で一部引用したように「正義の味方」的に持ち上げるマスメディアの掲げる「社会正義」というのは、いったいどういうものなのだろうか。


 本日のプラレス。

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 小学生が操縦、二足歩行ロボがバトル 神奈川・厚木

バトルロボ
(写真、朝日新聞デジタルより)

 小型の二足歩行ロボットを操縦する「厚木名物!小学生ロボットバトル・トーナメント」が、神奈川県厚木市のアミューあつぎ9階の「あつぎロボットゆうえんち」で2月6日から定期開催される。基本的に毎月第1土曜と日曜で、各日3回(午前11時、午後2時、同5時)。参加費500円。定員は各回16人で、事前の申し込みが必要。賞品や参加賞がある。問い合わせは、あつぎロボットゆうえんち(080・4081・6371)。
 朝日新聞デジタル 2016年1月19日16時07分

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「プラレス3四郎」から30年。いまだジャンプして飛びまわるロボットプラレスラーは出ず、か。

 だがこの小学生たちが大人になるころには……。