「情け」無用の国際関係 | 偕楽園血圧日記

「情け」無用の国際関係

 明日であの地震から一年になる。
 テレビなどでは「視聴率を稼ぐチャンス!」とばかりに今までおざなりにしていた被災地の話を取り上げるようになっているが、この震災が「東日本大震災」とされてしまったがためかやはり「東北」「東北」といったものばかりになっているのが何とも腹立たしい。
 あの地震で特に大きな被害を受けたのは、岩手・宮城・福島・茨城の太平洋岸の4県だというのに、「東日本」といってしまったばかりに関東圏の茨城はいつも置いてけぼり。馬鹿がふりまく「放射能デマ」による被害も福島の次に大きく受けているというのに、一昨日取り上げたようにそれを助長するようなことをするテレビ局まである(番宣によると明日もまたそういう「隠蔽!」「放射能!」煽りの番組をやるらしい)のだから、まったく救われない。


 さて、その震災1周年を前に、

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 震災の支援に謝意 在韓日本大使館が韓国紙にメッセージ広告

【ソウル=加藤達也】在韓国日本大使館は9日付の朝鮮日報など韓国主要3紙にメッセージ広告を出し、東日本大震災直後に韓国から受けた支援に対する感謝を表明した。
 広告は朝鮮日報のほか中央日報、東亜日報に1ページの6分の1ほどの大きさで掲載。
「Japan. Thank You.」の英文のほか韓国語で「(震災後)まず最初に温かい支援の手を差し伸べてくださった韓国の皆様を日本国民は永遠に忘れることができないでしょう」としている。
 また、笑顔が戻った被災地の子供たちの姿や仙台空港(宮城県)、世界遺産の中尊寺(岩手県平泉町)、鶴ケ城(福島県会津若松市)の様子をカラー写真6枚で紹介。「どうか日本を訪ね、活気に満ちる様子を確かめてください」と日本旅行を呼びかけている。
 日本政府は震災に多くの支援をしてくれた国を中心に、現地の日本大使館を通じて地元紙に同様の広告を出す方針。
 地震発生から1カ月に当たる昨年4月11日付の朝鮮日報にも、日本政府は当時の菅直人首相の署名を入れた広告を出している。
 産経新聞 3月9日(金)11時45分

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 日本政府がまた余計なことをやってくれた。

 以前菅内閣の時代にいろいろな国の新聞に感謝広告を出した(その時には厭らしいことに台湾だけ無視した)ことがあったが、今度は韓国以外の国にはどういう対応を取っているのだろうか?
 これが「韓国にだけ」というのならば、言うべき言葉は「いい加減にしろ!」以外にないだろう。

 そもそも「温かい支援」も何も、当時の韓国からは「日本の震災をお祝いします」という横断幕を出したサッカーファンの話やら、「日本が落ち込んだ今がチャンス!」という新聞などの論調や「日本沈没」という一面見出し、それでも気持ちを示してくれただろう義捐金の募金などが、「日本は独島のことで譲ろうとしない!」というところから「独島守護活動」に横流しされたといった「心冷える話題」の方が数倍聞こえてきたではないか。

 特にこの最後の「独島で譲らないなら義捐金など渡さん!」というところは見逃してはならないところ。彼らに対して感謝の念を必要以上に示すことの愚かさを教えてくれている。

 韓国では、就任後に「もう『過去』『過去』言わない」と宣言していたイ大統領が「(慰安婦問題は)様々な懸案のなかでも、迅速に終わらせなければならない人道的な問題」(読売新聞 3月1日(木)11時58分配信 「『迅速に解決を』…李大統領演説」)というほど「政治が不安定になっている時の日本叩き」が始まっている。
 こんな中で「日本が韓国にだけ特に感謝の気持ちを示している」となれば、「じゃあ慰安婦のことを認めろ!」という機運が盛り上がるだけなのは目に見えている。
 彼らは、そういう文化の持ち主なのだ。
 こういう相手に「日本的な感覚」で当たるほど馬鹿なことはない。


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 韓国次官、慰安婦問題の解決要求=日本側「人道的方法を検討」

【ソウル時事】韓国外交通商省の安豪栄第1次官は9日、訪韓した佐々江賢一郎外務次官と会談した。安氏は旧日本軍の元従軍慰安婦問題について「急いで終えなければならない問題だ」として、被害者が納得できる根本的な措置を取るよう求めた。
 これに対し佐々江氏は、昨年12月の日韓首脳会談で野田佳彦首相が「問題解決のため人道的見地から知恵を出す」と言及したことを指摘し、「可能な解決方法を検討している」と述べた。
 時事通信 3月9日(金)16時25分

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 大統領の言葉に便乗して居丈高に出てきている韓国の政務次官に対して日本側は「人道云々」という話をしているが、それがもう、相手の嘘に乗ってしまっている愚行である。

 今「慰安婦(いつの間にか『従軍』は取れたらしい)」といわれている人間たちは、当時合法で、今でも世界の国の中には合法としているところもある売春業に携わっていたというだけの話である。
 親などによって身売りされて売春婦にされたのは不幸なことであるが、その「不幸感」を癒すために「日本軍が無理やりさらっていった」という嘘まで認めてやる必要はない。
 ましてや、韓国人の「道徳的に日本人より上だという優越感に浸って自らの薄っぺらな自尊心を満足させる」ためになど。


 韓国では、

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 慰安婦被害者 国会議員選立候補へ=韓国

【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の従軍慰安婦にされた李容洙(イ・ヨンス)さん(83)が、来月11日に行われる韓国の総選挙(国会議員選挙)に最大野党の民主統合党の比例代表候補として出馬する。
 李さんは9日、聯合ニュースの電話取材に対し「20年、30年といくら叫んでも日本はまったく動かないではないか。国会議員となって堂々と慰安婦問題を解決したい」と出馬の理由を明らかにした。
 また、国会議員として日本政府の謝罪と賠償を求め、韓国だけでなくアジア各国の慰安婦被害者の名誉回復を目指すと話した。
 李さんは15歳で日本軍の慰安婦として台湾に連行され、1945年に故郷の大邱に戻った。2004年に外交通商部長官を相手取り韓日会談文書の公開を求める訴訟の原告代表を務めた。2007年には米下院の公聴会で証言し、日本政府に慰安婦問題の公式謝罪を求める決議案採択をけん引した。
 聯合ニュース2012年3月9日(金)15:50

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 そういう「嘘」を売りにした人間がその「嘘」を使って国会議員にまでなろうと動いているという。

 あの国では「元売春婦」は汚らわしいものといわれて社会からつまはじきにされるという(日本にもそういう感情はあるが、それをさらに増幅させた「日本のカリカチュア」が韓国社会の様子である)。アムネスティが、「生存者は身体・精神的な苦痛と孤立感、羞恥心を感じ、慰安婦生活の結果として極度の貧困にも苦しんでもきた」から日本に「謝罪と賠償しろ」(聯合ニュース 3月8日(木)20時12分配信 「日本は元慰安婦に謝罪と賠償を アムネスティ声明」)と言いがかりをつけてきているが、彼女たちがそういう境遇になったのは、すべて韓国社会の問題である。
 その境遇から這い上がろうとする人間が必死になるのも当然だろうが、そのための「武器」が自分を白眼視させている「過去」をエスカレートさせた嘘だというのだから「嘘が社会に定着する」国に相応しい話といえよう。

 まったく。こんなことが「政治」になってしまうような相手を特別扱いするようなことをしていては、いつまでたっても話が前に進むはずもない。
 大使館が広告を出すのならば、世界中の大使館が、同時に、同じ内容のものを出すことで「どこも特別視しない」姿勢を示すべきだ。
 そういう「平等・公平」は、左の人は大好きじゃなかったか?


 おまけ。

「連行された慰安婦」という嘘を使って国会議員になろうとする人間がいるのだから、

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 韓国議員、「戦犯企業」リスト公表 補償と謝罪求め

(写真、朝日新聞デジタルより。29日、「戦犯企業リスト」が発表されたソウルの日本大使館前で「私たちに残された時間はない。早く補償を」と訴える元「朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊」の女性たち=中野晃氏撮影)

 韓国の国会議員らが29日、第2次大戦中に朝鮮半島から徴用された人たちを働かせた日本の約200社を「戦犯企業リスト」としてまとめ、公表した。これらの企業を公共事業の入札から外すよう韓国の行政機関や地方自治体に働きかけ、日本企業の謝罪や補償を引き出したい考えだ。
 リストは、李明洙(イ・ミョンス)議員(自由先進党)らが被害者団体と協力し、韓国政府機関の資料をもとにつくった。大型機械メーカーや建設会社、鉄鋼会社など大企業が含まれている。
 韓国ではロケット打ち上げなどの大型公共事業に参入した日本企業に対し、徴用の被害者らが「まず補償と謝罪を」と要求。「反省をしない日本企業が、わが国の公共事業で金もうけをするのは許せない」(李議員)との声があり、入札からの排除を制度化するよう求める動きも出ている。李議員らは公共事業の監視を強める方針で、日本企業と地元関係者らとの間でトラブルが起きる可能性がある。(ソウル=中野晃)
 朝日新聞デジタル 2012年2月29日20時20分

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 当然ながら、既に国会議員になっている人間もそういう嘘をつく。

 昨年の二月にできた新造語「戦犯企業」(
2011/02/28の記事、「政治空白より悪質な……」 参照)が既に一般語になっているのだからもう大笑い。こうやって「慰安婦」が挺身隊と混同されて彼の国では簡単に定着したのだ。(しかも、話によるとこのリストの中には戦後にできた企業の名もはいっているらしい)

「A級戦犯」というのが「罪の重さ」だと思い込んでいる国らしく、「戦犯」といえば自分たちが正義の活動をしていると思い込めるのだろうが、そのため「当時自分たちも日本人であった」という事実すら見えないのだから、ひたすら愚かである。
 そして、その愚か者が偉そうに「謝罪と賠償」を強要してくるのだから、まともな人間ならば「ふざけるな!」以外に返す言葉はない。


 本日の「ジグソー・マン」。

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 臓器移植「供給源は死刑囚」=衛生次官が認める―中国

【北京時事】中国の黄潔夫衛生次官は、北京で開会中の全国政治協商会議(国政助言機関)の分科会討論で、臓器移植問題について「市民は(臓器を)提供したがらないので、死刑囚の臓器が移植の主要な供給源となった」と述べ、死刑囚の臓器を利用した移植が行われていることを認めた。7日付の中国紙・法制晩報が伝えた。
 黄次官の発言は、中国で親族間の生体移植や脳死判定に基づく移植がなかなか進まない現実を示唆したものとみられる。ただ現在では国内のドナー(臓器提供者)不足のため、死刑囚の臓器のほか、金銭を介した臓器売買も深刻な問題となっている。
 こうした現状に対応するため、黄次官は臓器移植法に当たる「人体器官移植条例」(2007年施行)について年内に改正作業を終え、赤十字会が主導する形で臓器の提供・分配システムを整えると明らかにした。
 時事通信 3月7日(水)20時41分

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 中国ではもうラリー・ニーヴンの短編小説のようなことが普通になっているらしい。

 これが死刑囚の自発的提供ならばまだ救われるのだが、あの国の場合、まさに「ジグソー・マン」のように死刑にするようなことではない犯罪にまで死刑が適用されかねないからなぁ。
 特に「政治方面」が絡んだ場合……(汗)。