尻尾を見せた! | 偕楽園血圧日記

尻尾を見せた!

 来年度予算がまったく民主党政権が出して来たままの形で衆議院を通過してしまった。
 馬鹿馬鹿しい。
「事業仕分け」などで「予算作成過程が分かるようになった。政治が変わった!」と煽っていた自称ジャーナリストに乗せられて「政治が変わる。変わった」と思い込まされていた人もいるだろうが、これらはあくまで民主党が都合のいいところを見せていい恰好をしているだけで、肝心要の「国会審議で予算の意義を諮り、可否を定める」というところが旧態依然の「与党の意見そのまま」なのだから何も変わっていない
 きれい事を並べたところで、政治家の意識が変わっていないのだから、変わるはずがないのだ。

 山岡国対委員長になどに代表される民主党の言い分によると、「自民党が政治と金のことばかりにこだわってちゃんと審議をしなかっただけで。我々に落ち度はない」ことになるらしいが、これはすべての前提に「小沢・鳩山は悪くない」という欺瞞が含まれているのだからお話にならない。

 体調が悪くて呂律が回らなかったというだけで当時の野党であった民主党が予算審議の足を引っ張ることを避けるために辞任した故・中川氏の例をみるに、自民党の方がまだ国会審議に対する姿勢は「なっていた」といえよう。

+++++++++++++++++++
 「悪い自民党持って行った」森元首相が民主批判

 自民党の森元首相は27日、長野県信濃町での会合で、民主党が予算案編成の際に自民党支持だった業界団体を締め付けたとし、「小沢民主党幹事長や鳩山首相などはかつて、自民党で最も悪辣(あくらつ)なことをやっていた田中派にいて、悪い自民党をそのまま持って行ったようなもの」と批判した。
 また、トヨタ自動車のリコール問題で豊田章男社長が米公聴会に呼ばれたことに触れ、「自民党政権ならホワイトハウスや地元の知事と話をする。トヨタに押しつけて知らん顔することはなかった」と、政権の対応に疑問を呈した。
 読売新聞 2月27日20時57分

+++++++++++++++++++

 森元総理がこんなことを言っている。

 田中派ではないが団体利権を頼る古い政治家の森氏が言うのには苦笑してしまうが、確かに、悪い自民党を持って行っただけではなく、政権与党の力がないためさらにえげつない方法で「根を張った」のが、小沢氏が作り上げた「選挙網」である。これを守ろうとするあまりに不正を不正といえなくなっている民主党は、さらに政治を腐らせていく存在であることに間違いはない
(ところで、森氏の発言の後半、「トヨタに押しつけて知らん顔することはなかった」とはよく言うなぁ。クリントン大統領時代、三菱自動車が理不尽なセクハラ訴訟に苦しめられている時、知らんぷりをしていた日本政府の与党はどこだった?)


 さて、その「政治と金」でけじめすらつけられない民主党に、またしても違法な金の話が持ち上がっている。しかも今度は公務員、それも教師がやったことだから、問題はさらに大きい。

+++++++++++++++++++
 北教組幹部ら4人逮捕 違法な選挙資金を提供容疑

 昨年8月の衆院選で当選した民主党の小林千代美衆院議員(41)=北海道5区=陣営が、北海道教職員組合(北教組)側から総額1600万円の違法な選挙資金を受け取ったとされる事件で、札幌地検は1日、小林氏陣営の選対委員長を務めた北教組の委員長代理ら4人を政治資金規正法違反(企業・団体献金の禁止)の容疑で逮捕したと発表した。
 逮捕されたのは、北教組委員長代理の長田秀樹(50)、同書記長の小関顕太郎(54)、同会計委員の南部貴昭(52)、小林氏陣営の会計担当者だった自治労北海道財政局長の木村美智留(46)の4容疑者。
 札幌地検によると、小関、南部の両容疑者は、2008年12月~09年7月、小林氏の選対が政党や政治資金団体ではないのに、選対の資金管理を統括していた木村容疑者に対し、400万円ずつ4回、総額1600万円を供与した疑いが持たれている。長田容疑者は、このうち1回の供与に共謀した疑いがある。
 関係者によると、これらの資金は、木村容疑者の依頼で始まり、北教組内部の裏金から工面されたとされ、木村容疑者に現金で手渡されたとされる。木村容疑者は朝日新聞の取材に「表に出せない金と分かっていたので、(事務所の帳簿に)意図的に記載しなかった」などと資金の受領や違法性の認識を認めていた
 asahi.com 2010 年3月1日16時49分

+++++++++++++++++++

 これに絡んで逮捕者まで出ているが、

+++++++++++++++++++
 <小林氏陣営違法献金>北教組が声明「不当な組織弾圧」

 民主党の小林千代美衆院議員陣営が北海道教職員組合から1600万円の違法献金を受けたとされる事件で、3人の逮捕者を出した北教組は1日、「政治資金規正法に違反する事実は一切なく、不当な組織弾圧と言わざるを得ない。事件の推移を見守るとともに、不当逮捕に対して弁護団と十分協議のもと、嫌疑を晴らすべく組織一丸となってたたかっていく」との声明を出した。弁護団によると、3人は黙秘しているという。
 毎日新聞 3月1日23時21分

+++++++++++++++++++

 どこかの外国人団体のような物言いでそれを非難する北教組には、自ら反省するという意識がないのだろうか? 政治資金規正法以前に、教職員の組合が特定の政党に加担し、選挙運動をしていること自体がすでに法律違反なのだ。

+++++++++++++++++++
 「選挙は逮捕覚悟」 裏金の7割は幹部の飲み代 北教組元組合員

「選挙の後はいつも逮捕されると思っていた」-。民主党の小林千代美衆院議員側に違法な資金提供をしたとして事実上のトップらが逮捕された北海道教職員組合(北教組)。元組合員の1人は産経新聞の取材に対し、組合が違法性を認識しながら、主任教員に支給される「主任手当」やカンパを、長年の慣習として、選挙費用や組合幹部の飲食代に充てるなど不明朗な会計処理の実態を証言した。
 元組合員によると、北教組の裏金は50年近く前からあったという。昭和35年ごろに表面化した「900円問題」。教員の初任給が約1万円だった当時、約3万人の組合員からカンパとして一律900円ずつ集めた巨額の資金が忽然(こつぜん)と消えたとされる。
 結局、使途は明らかにならなかったが、6、7割が幹部の飲み代に消え、残りが政治家に渡ったとされ、「専従(組合職員)の中では暗黙の了解」だったと証言する。
「組合員から集めたカンパや主任手当は、幹部がタクシーで札幌の繁華街まで行って飲み代になったり、選挙資金に使われた」
 北教組が平成19年末までの30年間に集めた主任手当は約55億円。この巨額資金の利息や、「政治闘争資金」といった名目で集められた選挙対策費は内部でプールされ、「領収証を切れない」使途にも充てられたという。
 現場で教壇に立つ組合員の中にも、こうした現実に疑問を持つ人もいたが、元組合員は「それでも金を出さざるを得ない前近代的な人間関係が北海道にはある」と打ち明ける。
 日本教職員組合(日教組)の加盟団体の中でも“御三家”といわれ、屈指の組織率の高さを誇る北教組。現在の加入率は34・2%だが、かつてはほとんどの教員が加入していた。
 元組合員は「政治家を抑えておけば、政治的な組合活動もしやすくなる」と語る。北海道内の主産業だった炭坑が相次いで閉鎖され炭坑系の労組が力を落としていく中で、官公庁の労組の中でも組合員数が圧倒的に多い北教組の政治力が増していったという。
「徹底的に家庭訪問をやれ!」。選挙が始まると、北教組本部から学校別に組織された「分会」に檄(げき)が飛ぶ。家庭訪問とは、組合員の教員が都合のいい名目を作って生徒らの家庭を回る事実上の「戸別訪問」だったという。
 選挙資金となるカンパの額は組合の代表者会議で決められていた。このため、元組合員は「選挙後に『書類を隠せ』といわれたが、前から公選法違反は自覚していた」と明言。「北教組の運動は本質的に汚れていた」と振り返った。
 産経新聞 3月2日0時15分


 北教組委員長「少し時間を」=1週間後、現金400万円-民主・小林議員側に

 民主党の小林千代美衆院議員(41)=北海道5区=側が北海道教職員組合(北教組)から選挙資金を受けたとされる政治資金規正法違反事件で、北教組委員長(故人)が2008年12月、小林氏陣営の会計担当者木村美智留容疑者(46)から資金提供の要請を受け、「少し時間がほしい」と話していたことが2 日、関係者の話で分かった。
 木村容疑者は約1週間後に委員長から連絡を受け、札幌市の北教組事務所で現金400万円を受け取ったという。委員長は09年6月に死去しており、札幌地検は北教組委員長代理の長田秀樹容疑者(50)が引き継いで資金提供を続けたとみて、捜査を進めている。
 時事通信 3月2日5時15分

+++++++++++++++++++

 汚い言葉で言えば、「すでにネタは上がっている」。

 民主党を支持しているぐらいだから、お得意の「産経は信用できない」とか「検察リークだ」といって逃げようとするかもしれないが、北教組が授業そっちのけで国会前で座り込みをしたりストをしたり、あるいは教育委員会の「いじめ調査」に非協力であったり、さらにはAEDの学校導入に対して「余計な仕事が増える」といって反対したという事実が消えることはない。
 北教組が教育者たるにふさわしくない活動をする組織であり、それが民主党議員を支持しているという事実は消えることはないのだ


+++++++++++++++++++
 <君が代>不起立で処分の都立校教職員50人が提訴

 学校式典の君が代斉唱時に起立やピアノ伴奏をせず、東京都教委から懲戒処分を受けた都立校の教職員50人(退職者含む)が2日、思想・良心の自由を侵されたとして、都を相手に処分取り消しと約7700万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。第3次の集団提訴で、原告数は延べ285人となった。
 今回、原告となったのは06~09年度の卒業式などで起立しなかったとして停職や減給、戒告の懲戒処分を受けた教職員。
 毎日新聞 3月2日20時8分

+++++++++++++++++++

 東京でも「日の丸・君が代反対」をした教師が業務命令違反で処分を受けたことを不服として裁判に訴えているが、北教組もまた韓国の嘘八百言動を認めて「竹島は韓国領」だといってしまうようなことをやっている「反日団体」である。
 そしてそれはまた、北教組だけの問題ではない。
 拙ブログで何度も書いているように、日本の教育を歪めているのは日教組であり、北教組などその下部組織に過ぎないのだ。
 そして、民主党では今や「小沢に次ぐ実力者」となっている輿石参院会長は、その日教組の組織議員である(この輿石氏もまた、以前山梨県教組からの違法献金問題を起こしている)。今回小林議員への違法献金が明るみになったが、日教組が応援しているのは氏だけにとどまらないだろう

 今回の事件は、そのつながりが非常に分かりやすい形で明らかになったものであり、ただ「違法献金」でトカゲの尻尾切りに終わらせてしまう話ではない(まあ、その「尻尾切り」ですら石川議員との絡みで進められないのが今の民主党なのだが)。
 民主党が政権を取った途端に、「教員免許更新制度の廃止」「全国学力テストの縮小」と、日教組が望んでいた政策が実行されていることを見逃してはいけない。教育の崩壊を防ぎたければ、教育現場で日教組の力が強まる方向で政策をとる民主党を政権から引き剥がすしかないのだ。


 おまけ。

+++++++++++++++++++
 胆沢ダム談合情報、国交相が徹底調査を明言

 前原国土交通相は2日の衆院予算委員会で、国交省発注の胆沢(いさわ)ダム(岩手県奥州市)の工事入札で、入札前に寄せられた情報通りのゼネコンが落札した問題について、「出来るだけ徹底的に調査を行い、明らかになった結果について公表したい」と述べた。
 調査方法については、「当時の関係者の聞き取りや入札関係書類の調査を行うことを考えている」とした。
 また、前原国交相は、公共工事の談合情報の調査方法について、「独立性の高い第三者機関を通じて行うことも考えられる」と述べ、調査にあたる第三者機関設置を検討する方針を示した。現在は、「公共工事の落札業者が入札前に決まっている」などの談合情報が同省などに寄せられた場合、同省職員が建設業者からの聞き取りを行っている。
 読売新聞 3月2日14時46分

+++++++++++++++++++

 北教組の違法献金や朝鮮学校授業料拠出の陰に隠れて大きく報道されないが、小沢氏の地元でこんな問題が持ち上がっている。
 胆沢ダムでは本体工事を落札した業者から「表の金」として献金・パーティー券などで小沢氏に金が流れていることが明らかになっている(もちろんこれは「検察リーク」などではない(苦笑))。小沢氏的には「ちゃんと書いているのだから何も問題はない」という話なのだろうが、こういう金の流れを生む構造自体が問題だということがよくわかる話であろう。


 ところで、

+++++++++++++++++++
 政務三役は県連役職返上=小沢氏提起、政府に要請へ

 民主党の小沢一郎幹事長は2日の党役員会で、閣僚や副大臣など各省政務三役の負担を軽減するとして、各都道府県連の代表など主要ポストに就いている場合はその職を返上することを提案、了承された。今後、政府側に申し入れる。
 小沢氏は役員会後、記者団に「政務三役で県連の実質的な役員をしている方が結構多い。政務三役はもっぱら国政に集中して全力を尽くしてもらう。残った者が県連の役員や選挙などを直接的に行うことでいいのではないか」と語った。
 時事通信 3月2日22時48分

+++++++++++++++++++

 その小沢氏がこんなことを提案しているのだが、これはつまり「行政に入った人間は党に影響を与えるような活動から外れてもらう。もちろん、行政を支配するのは党であり、それを支配するのは……ふふふ」ということではないか!
 なにしろ、今の民主党は「陳情は県連を通して幹事長室へ」という体制を作っているのだから。

 これがなれば、またしても小沢氏への権力集中は強まるだろう。そしてますます、民主党は「物言えぬ選挙目的集団」と化していくのだ。


 本日の栽培。

+++++++++++++++++++
 奈良・観音寺本馬遺跡 縄文のクリ林発見 人為的に栽培

偕楽園血圧日記-栗林跡
(写真、毎日新聞より。縄文人が栽培していたとみられるクリの根株=奈良県橿原市教委提供)

 奈良県橿原、御所両市にまたがる観音寺本馬遺跡で、縄文時代晩期(約2800年前)のクリの根株25本が見つかり、橿原市教委が26日発表した。縄文時代のクリの根株が、これほど大量に密集して見つかるのは極めて珍しいという。同市教委は、食料を得るために栽培したクリ林とみており、「狩猟が中心と考えられてきた縄文社会を見直す機会になる」としている。
 調査は08年7月~09年3月、5170平方メートルで実施。クリの根株は、住居跡などがあった集落の北東約300メートルの河川跡近くで見つかった。幹は推定直径約50センチで、樹齢約100年のものもあった。
 一帯では、クリを含め約20種計68本の樹木の根株が見つかったが、クリだけは約80平方メートルの範囲に密集しており、人為的に栽培・管理していたとみられる。
 現場は既に埋め戻されており、パネルや土器を橿原市川西町の市千塚資料館で展示中。3月13日午後1時半から、同館で報告会がある。先着50人。【高島博之】
 毎日新聞 2月27日9時59分

+++++++++++++++++++

 栗は意外と保存がきかないので、栽培していたとしても「季節のごちそう」的な感じになっていたんじゃないかな?

 縄文時代は今より温暖だったので狩猟(というか採取)で揃えられるカロリー源も多かっただろう。二酸化炭素は多少今より少なかったかもしれないが(冷笑)。