新しもの好きの道民なので。コメダ珈琲のシロノワール、食べてきました。

 

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 甘い画像とは真反対のお話です。

 

 例年9月に掲載される、週刊ダイヤモンドの「金融特集」。今年のインパクトは強かった。

 

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 私が銀行に就職したころ(昭和の話です)、「え、よく入れたね」という感じで周囲が喜んでくれたのを覚えています。実際に入ってみて、

 「この人はどうしてこんなに頭がいいんだろう」「あの人はどうしてそんなに責任感が強いんだろう」

 「それに比べてオレは…」と感じていました。

 

 今は昔。記事では誇張して書かれているところもあると思いますが、

 

 「銀行の仕事は一流校の卒業生にはそぐわない。MARCH位の大学の卒業生が頑張るのにちょうどいい」「外資系の金融機関に就職した人が邦銀に転職するのを『一回休み』と呼ぶ。邦銀の仕事は外資系から見れば骨休め」

 

 おりしも、「今後10年でなくなる仕事」の中には、

 

 「銀行の融資担当者」「銀行のクレジットアナリスト」が挙げられています。週刊ダイヤモンドの特集記事の中では、さらにつっこんだ分析がされていて、

 

 金融機関の個人向け営業に携わる仕事はほぼ全滅、と。銀行の個人向け営業、保険外交員、証券営業、銀行窓口、バックオフィス、融資審査担当は危険水域にあるそうです。

 

 FinTechの発達でこれらの仕事は急速になくなっていくでしょう。

 

 実際に8月の日経新聞の記事では、みずほ銀行がソフトバンクと提携し、カードローン審査にFinTechを利用する、と報じられました。職歴などを分析しきめ細やかにローン上限を設定する、と。

 

 ここでもう一度、金融機関でなくなると指摘された仕事を見てください。

 

 「窓口」「融資審査担当」「個人向け営業」…そうです、支店が消滅することになりそうです。

 

 ATMの置き場所として残るのでは?いえいえ、いま進められている議論はコンビニのレジのATM化です。(朝日新聞2015.12.5報)買い物ついでにカードを出し、暗唱を打ち込み、金額を指定するとその額のキャッシュをレジから出して手渡してくれる、というもので2017年には実現しそう、と。

 

 かつて銀行は支店の出店争いを行い、さらには店外ATM設置台数を競ったものですが…

 

 融資審査はどうなるでしょう。

 

 今、各行が敷いている融資担当者制度はなくなりそうです。融資審査は最終的に決断を下す人間を除き、余分な手間暇をかける理由がないからです。

 

 融資申し込みはどこからでも電子化された資料の送付(電子証明付ものか、ブロックチェーンで検証できるもの。財務諸表はクラウド会計で粉飾の余地がないもの)をし、AIが審査し、短時間のうちに融資実行となるはずです。信用保証協会制度もAIの波に洗われるでしょう。金融機関がFinTechを利用している一方で保証協会だけが手作業で審査、というわけにはいきません。

 

 その時には、粉飾の余地が入りにくい、クラウド会計が主流となっているでしょう。またブロックチェーンを利用することで法人個人とも本来の信用度合がさらけ出されることになりますので、銀行に通りの良い書類を作る、という仕事もなくなるはずです。書類の出来の巧拙ではなく、企業本来の信用で審査が行われるようになるからです。

 

 そのとき銀行は存在感を失い没落するでしょうか。いえ、よみがえるチャンスになるかもしれません。

 

 金融機関の背負う経費の相当部分が人件費だからです。効率経営が実現してしまうかもしれません。

 

 人が少なくなれば、合併するにも「行風が合わない」「歴史が違う」などの理由は薄くなり、究極、日本には数行の金融機関しかなくなるかもしれません。その時には、大口融資ならメガバンク、少額の融資なら地域密着の小規模な金融機関、などのすみわけも意味をなさなくなるからです。

 

 飲食業や介護事業などどうしても人を投下しなければできない仕事を除き、金融機関をはじめとした人材集約型の産業は大転換の時期を迎えるでしょう。