亀田興毅vs孫正五 WBA世界バンタム級戦 韓国・済州島 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦(19日)。正規王者亀田興毅(亀田)選手は、韓国・済州島で8度目の防衛線に挑んだ。この試合のプロモーターは、”亀田プロモーション”。

歌手の美川憲一さんが、”君が代”を歌った。





挑戦者 孫 正五(韓国)は、20勝(6KO)4敗2分の32歳でWBAランキングは14位。これが1年ぶりのリング登場となる。戦前、チャンピオンは「初回KOも狙う」と意気込んでいたが・・・。

試合開始。




立ち上がり、ポイントをあげたのは興毅選手。

手数も多く、好調さをうかがわせた。









ボディ攻撃も効果的で、期待のKOシーンが訪れるかと思われた。

しかし、中盤戦は挑戦者の反撃に会い、苦しい場面も見られるように。







第10ラウンドには、挑戦者のパンチをもらった所で、王者が思わず左グローブをキャンバスへタッチ。プロ入り2度目のダウンをスコアされてしまう。10回はジャッジ3者が10-8で孫。

しかし、ラスト2回は王者が執念の反撃。ポイントを取り返した。



そうして試合は終了。勝負は判定に委ねられれたが、集計に手間取る。

TBSの放映枠では勝敗を伝えられないということに・・・。




オフィシャルのスコアは、アバインザ(比)115-112、ポランコ(メキシコ)113.5-115.5、カイズ(米)114.5-114の2-1で王者が支持された。ポランコ氏の10回終了後からの総得点計算ミスが、集計が遅れた原因と見られる。

勝利ポーズのチャンピオンに笑顔はなかった。






父・史郎氏のねぎらいにいくらか表情も緩むチャンピオン。

アドバイザー、リカルド・リゾ氏と共に、亀田一家の勝利ポーズ。






「自分を見つめ直したい」

思わぬ苦闘に最後まで元気がなかった王者だが、一夜明け、「おれにはまだ運がある」。

次戦はWBAから同級スーパー王者アンセルモ・モレノ(パナマ)との王座統一戦を義務付けられている。今後の動向に注目。

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