コットvsフォアマン・石田vs”アラム” | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

マニー・パッキアオ(比)にWBO世界ウェルター級王座を追われたミゲール・コット(プエルトリコ)が再起。1階級上げWBA世界Sウェルター級王者ユーリ・フォアマン(ベラルーシ)に挑戦する。試合は、6月12日(現地時間)ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデンで開催される。

パッキアオvsメイウェザー戦が流れ、一度はパックマンのフォアマン挑戦計画がプロモーターのボブ・アラムから口にされたがこれも無しで、パッキアオに敗れたばかりのコットが挑戦。

王座初防衛戦。28勝(8KO)無敗1NC。怖さはないフォアマンだが、身長180センチ、リーチ183センチとサイズは大きい。身長で10センチ、リーチで13センチ下回るコット。3階級制覇はなるのだろうか? 

初戦の内容からしてコットvsパッキアオⅡはないだろう。アラムの狙いは、この試合でフォアマンが勝ち、知名度を上げる事にあると思うのだが・・・。

コットがSウェルター級でどれ程の戦いをするのかを、パッキアオが見極める?


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さて、このクラスには暫定王者石田順裕(金沢)選手がいる。初防衛に成功した暫定王者は、次戦で正規王者との王座統一戦が義務付けられるのが普通であるが、今のWBAにその概念はない。異なる地域にいる人気選手の為には、承認する世界王座が二つあってもおかしくないという感覚。

力を持つプロモーターの意向が強く反映される。フォアマン、コットを傘下に置く実力者ボブ・アラムは石田選手をどう見ているのだろうか?

約30年前、このアラムの目に留まった日本人ボクサーがいる。三原 正 (三迫)選手。1981年11月、米ニューヨーク州ロチェスターで地元のロッキー・フラット(24戦全勝9KO)と、シュガー・レイ・レナード(米)の返上によって空位になったWBA世界Sウェルター級王座を争った。

ランキング1位三原選手は、完全アウェイながらダウンを奪い15回判定勝ちで、王座奪取の快挙を演じる。しかしながらこの試合、4回のダウンシーンがテレビでニュースとして伝えられただけで、日本のファンは目にしていない。


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この”オリエンタル・エキスプレス”に目をつけたのがアラム。初防衛戦に勝ったならばアメリカで大いに売り出そうと、三迫ジムとの共同プロモート事業は合意に達していた。

WBC同級王者ウィルフレッド・ベニテス(プエルトリコ)。ウェルター級統一王座にはレナード。他に、トミー・ハーンズ(米)、ロベルト・デュラン(パナマ)とそうそうたる顔ぶれがいた。

「ベニテスとの王座統一戦なら1億円以上」

アラムは乗り気。ビジネスをまとめる為に来日もしている。


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挑戦者は自由選択。38歳のヨルゲン・ハンセン(デンマーク)が挑戦者候補としてクローズアップされていたが、アラムとの接触で、挑戦者は10位のデビー・ムーア(米)と決まる。

プロ15ヶ月で、8戦(全勝5KO)のキャリアしかないが、アマでは102戦96勝。ニューヨーク・ゴールデングローブ大会では4連覇を果たしている。とはいえ、プロ転向するムーアと積極的に契約を結ぼうとするプロモーターはいなかった。

1980年アメリカは、モスクワオリンピックをボイコットしていた。金メダルから世界王座への道はない。

「後ろ盾はない。しかし、ムーアは声がかかれば、アメリカ中どこへでも行く。誰とでも戦う。それ以外にムーアがトップに躍り出る方法はない」

選手時代にもらった最高のファイトマネーが2千ドルという38歳のマネジャー、レオン・ワシントンは語っている。デビュー戦で5千ドルをギャランティされた愛弟子ムーアに夢を託して。

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結局アラムが4年契約を結ぶことになるのだが、その条件として、”将来ムーアが世界チャンピオンになった場合2試合のオプションを持つ”という条件が記されていた。

「三原が勝てる相手」

テープを見た三迫会長は自信を持って言った。

来日したムーア一行の中にはアイラン・バークレー(米)の名もある。バークレーとのスパーは激しい打撃戦。すっかり手の内を見せた挑戦者だが、その攻撃は迫力があった。ただし、後半になると「口をパクパク開けていた」。スタミナは不安ありそうだ。 

だが、試合はムーアの強さばかりが目立ってしまった。チャンスでの詰めは見事。先の事等考えずに、嵐の連打を見舞った。6回KOで新王者誕生。




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アラムは、ひょうたんから駒で世界チャンピオンのオプション2試合を手に入れてしまった。これは考えていなかった誤算のようである。”オリエント・エキスプレス”の夢の計画は一時頓挫。三原陣営にはまだオプション契約が残っていた。

しかし、アラムが売り出そうとした男に2度と世界のチャンスはやって来なかった。3度防衛の後、ムーアはロベルト・デュラン(パナマ)に王座を明け渡す。そして、デュランはこのタイトルには目もくれず、ミドル級王者マービン・ハグラー(米)へ挑戦の道を歩む。

今、アラムの頭に日本人ボクサーはどう写っているのだろうか。日本人暫定王者にチャンスは回ってくるのか?

 


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世界1位三原選手はその権利を大いに活かし、相手は自由に選んでよいというアメリカでの顔見せ試合も経験している。

コットvsフォアマン=勝者vsパッキアオ?は、アラムの思惑だろう。

どこでもいいからと、王座統一戦を希望する石田選手には、ビッグマッチ出場の機会を期待したいが、WBAは暫定王者に対し1位オースティン・トラウト(米)の挑戦を受けるよう指令する動きもあるようです。今後に注目。

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