こんばんわはじめまして,修士2年のさいとうです.
SSSRCではCEESロケットのアヴィオニクス開発を行っていました.
今はご隠居身分ですが,ロケットの姿勢/軌道算出プログラムの開発を行いつつ,後輩たちの諸々のサポート?をしています.

小生は飛行機屋さんで,専門は流体力学
研究室では,下に荒k君がついてます.笑
SSSRCに所属していてなんですが,
正直,あまり宇宙には興味が(以下略
そんな私ですが,「はやぶさ」だけは燃えました.
「はやぶさ」が帰還したその日,
小生は滋賀の実家で和歌山大提供のUstreamの実況にかじりついていたくらいです.
そして,TVで実況中継がないことに悪態をつきながら,
ネット通販で「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」のDVDを注文しているというフィーバーっぷりでした.
そんな「はやぶさ」に関する講演会が先日24日にありましたので,
今日はその感想などを書きたいとおもいます.

講演にいらっしゃったのは,JAXA/JSPECSの森本睦子さん.
府大航空のOGさんでした.
ご自分のご略歴の中のエピソード,「はやぶさ」とのかかわり,「はやぶさ2」を含めた今後の展望などを中心にお話をされていました

実際に講演を聞いて小生が感じたことをまとめてみました.

①かなり冷静な視点で運用と危機管理を行っていた
…2003年12月の通信途絶の際,
「太陽電池パドルに太陽光が当たって,アンテナが地球を向く確率は70%くらいあるから,運用を続けてみよう」と,
通信回復に冷静に取り組んでいたなどのエピソードからは,
「ああ,やっぱり優秀な人が揃ってたんやなぁ」としみじみしました.
普通ならてんぱっちゃいますよね.
状況判断のために使える知識,知見にしても,
それをもとにした分析にしても,
高いレベルになければ出来ないことだと思います.
小生としても,これはできるようになりたい.がんばろ!


②技術も重要だが,モチベーション維持などのマネジメントも大切.
…はやぶさプロマネの川口教授が,通信途絶していた期間中,
管制室が閑散としてメンバーのモチベーションが下がるのを防ぐため,
使う人がいなくても,毎日給湯ポットのお湯を代えていたなどのエピソードを伺いました.
SSSRC的な観点でいうと,モチベーションというのは1つ,大きな課題かと思ってます.
学生として授業に出,レポート等をこなし,それでいてなおかつSSSRCとしての活動を行う.
普通に考えたら忙しい.
私個人としては,「楽しい」「挑戦的だ」「やりがいがある」の部分があったため,今まで活動を続けられたと思っています.
これを「しんどい」「負担になる」としてのみ捉えると,
モチベーションは下がってしまいますよね.
管理側が「楽しい」「挑戦的だ」「やりがいがある」の部分を提供していくのは,
メンバーをまとめ上げる上で,重要なのかなと思っています.
それをできるプロマネさんって貴重ですよね.

③多少無謀に思えても,勇気を出してやった人が一番強い
会社を辞めて大学院へ行き直す,学生の身分で,その分野の第一人者の先生にメールを出すなど,
普通ではやろうと思わないことをされてきた,その勇気/度胸にに驚嘆しました.
小生がそのようなことを出来るかと言われれば,そこまでできないです.
ただ,今後の心構えとして,「やってみる」ことが重要だなと感じました.

④「出会い」は重要
はやぶさ」プロジェクトに参加されて,色々な人たちに出会い,刺激を受けられたそうです.
小生もSSSRCに所属し,多くの立派な先輩方,頼もしい後輩達と出会えたと思っています.そのため,この部分にはとても共感出来ました.


まぁそんな感じで,講演会は終了.
夕方からは,懇親会で,いつも晩御飯のお世話になっている「呑々(どんどん)」にて飲み会でした
森本さんとも結構お話しできて,
はやぶさの地球スイングバイは,実はイオンエンジンを用いた動力スイングバイでは「なかった」とか
夫婦共働きで研究する上で,どこまで家事分担しているかなどの下世話な話まで
色々と聞かせて頂きました.
そして,学会に出す論文の〆切でやばいのに,ビールたくさん飲んでご機嫌になってましたとさ
ちゃんちゃん♪

余談

講演会は11時開始ということで,5分前くらいには会場にほいほい集まったわけですが,
主催側の挨拶が10分以上あって正直うんざりでした…
まるで映画の予告編のようだった…