最近は、左利きである事での不便さを感じる事は殆ど無くなりました。
PASMOを利用する様になってから、改札口で切符を左手に持って
右側の切符差込口に入れる為の苦労は無くなりました。
PASMOは財布の中に入れているのですが、
ズボンの右後のポケットから右手で財布を取り出し、
左手で財布を持って右手でPASMOを取り出してその侭かざすので、全く問題ありません。
PASMOの為に定期入れを用いるのは、私の様な人間にとっては逆に不安なので、
これで良いのです。
ADHD気質があるので、分散させておくと無くす危険性があるためです。
そんなわけで（どういうわけだ？）子供の頃のお話をします。
私が幼稚園の頃は、左手で、例えば箸などを持とうとすると、父に手を叩かれました。
鉛筆を持った時もそうさせられたのかは改めて聞かないと分かりませんが、
小学１年生の時に学校の先生に無理矢理右手で鉛筆を持たされた記憶はあります。
学校の先生から「下手でもいいから右手で書く様に」と、ひらがなの書き取り練習などを
右手でさせられました。
でも、結局は右利きになりませんでした。
後から聞いたのですが、私に「吃り」の兆候が現われたのはこの頃だそうです。
私は、元から口下手だと思っていたのですが、母の話によると、
幼少の頃は流暢に早口で喋り捲っていたそうです。
でも、その時の記憶はありません。
それが、左利きの矯正が試みられた頃から言葉が支える様になったとのこと。
その事で、後の人生に大きな支障がきたされました。
人間関係に於いて、躓き易くなったのです。
頭の中に思っている事を上手く言語に変換出来ずに時間が掛かるので、
受け応えの時に相手からシカトていると誤解されたり、
口下手である事でバカにされたり・・・。
当然、言葉を上手く選ぶ事も出来ないため、
言ってはならない事を言って人を怒らせる事もありました。
正直に思った事を言うしか無いわけですが、
何故だか嘘をついていると思われる事も多かったです。
証拠を見せた時に「今まで嘘を付いていると誤解してたよ」と言われるわけです。
これは恐らく、受け応えが遅いので、何か言葉を選んで喋っているのだとか、
嘘をついているからぎこちない喋り方をしているのだろうと誤解されたんだと思います。
でもこっちは、思っている事を言語に変換しようと必死になっていたわけです。
その上更に、ADHDの本に書かれているのと同じ症状も抱えていたので、
二重苦なわけです。
全くの独学で絵を描いたり作曲したりする力は身に付きましたけど、
そんな能力があっても、それらが人生を幸せにするのには貢献はしませんでした。
寧ろ、逆と言って良いです。
生き方が不器用なため、人間関係に於いては、絵が描けても意味が無いのです。
絵を描く能力や作曲能力は無くても良いから、人間関係を上手く築く力が欲しくて
たまりませんでした。
今でこそ、『左利きは芸術家』みたいに良いイメージが持たれていますが、
私が矯正させられていた頃は、微妙な時期だったのです。
丁度、悪いイメージから良いイメージに切り替わる”過渡期”だったわけです。
もしもうちょっと遅く生まれていたら、もしかしたら、吃音にならなかったかも知れません。
でも、親は、”良かれ”と思ってやったわけです。
我が子の将来を案じて矯正しようとしたわけです。
まさか我が子（私です）が吃音になるとは、夢にも思わなかったと思います。
結果的に逆効果に終わり、若い頃は不幸まみれの連続でしたが、その意は汲んでます。
というか、私の両親は極めて常識を持った人なので、後になってから、
親の愛情に満ちた厳しさを思い知ったのです。
今時の、我が子を平気で殺すような心無い親とは、全く持って正反対です。
色々紆余曲折あって、今は落ち着いています。
理解者も増えました。
これから先が大事だと思います。
また、落ち着いてゆっくりと喋る様にすれば、結構ちゃんと喋れるものです。
若い頃、受け応えの遅い事をバカにされた経験から、
無理して早く喋ろうとしていた所があり、それもかなり影響していたと思います。
ここに書き連ねた内容は、”恨み言”ではなく、
これからの人生に活かすために人生勉強で身につけた”教訓”の一部です。
何処かの国の人の様に、何でも人のせいにする”恥ずかしいマネ”をしないように
気をつけて生きていきたい。
偏見の目を持たない様に、気を付けて生きていきたい。
何だか、私らしくない文章になってしまいました。
【追記】
PASMOの使用についての文章訂正。
【関連エントリー】
左利きと言われているけど、本当にそうなのか疑わしい有名人。