漫画・アニメっぽいマイナークラシック音楽(2) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

その他、海外アニメ紹介、無名クラシック音楽紹介など

親しみ易いメロディばかりなのに

何故だか余り知られていない曲の宝庫、

マイナークラシック音楽の世界へようこそ!!

 

「漫画」で「クラシック音楽」と言えば「のだめ」ですが、

私が凄い疑問に思ったのは、

「『のだめ』からクラシック音楽に興味を抱いた人の感覚が理解出来ない」

ということ。

 

何か、

要は「ミーハー」なんじゃないかって。

 

と思って調べてみた所、

「やはりな」と思う答えが見つかった!!

 

「のだめ軍団」だって。

http://dic.yahoo.co.jp/newword?index=2007000242&ref=1

 

マスメディアで紹介された料理店にミーハーが殺到したせいで、

常連客が来なくなったという話を思い出した。

「のだめ軍団」で検索すれば、色々と関連記事に出会えます。

 

でも、これがきっかけで、

クラシックファンが増えたというプラス効果はあったとは思います。

 

大半が、単なる軽薄の人でのだめブームが去れば

クラシックに興味を持たなくなる「にわかファン」かも知れませんが、

全員ではないとは思います。

 

「のだめ」がきっかけで、

ずっとクラシック音楽に興味を持ち続けるようになる

という人もいるでしょう。

 

だから、一概には否定しません。

マナーを知らなかったのなら、

これから憶えて気をつければいいと思うのですから。

 

マイクラ(マイナークラシック曲)には、

「映画音楽っぽい」のや、

「剣と魔法の冒険RPGのBGMっぽい」のや、

「アニメのBGMっぽい」のが多数あります。

 

ミーハーにはうってつけだと思ってるんですが、

いかんせん、ミーハーさんは、親しみ易いかどうかではなく、

有名か話題性ってだけで興味を持ってる気がするので、

のだめファンがマイクラに目を向ける可能性は低いかも知れません。

でも、マイクラ広めるの頑張るぞ~!!

 

さて、本題へ行きます!!

 

 

 

交響詩「大衆車一千万台」(1927)

Symphonic poem "Flivver Ten Million"

フレデリック・シェパード・コンヴァース

Frederick Shepherd Converse (1871-1940)

 

 

如何にも、

20世紀のアメリカの商業主義音楽を思わせる

親しみ易い音楽を書いたにも拘らず、

知名度が低いという可哀想な作曲家。

 

時代を先取りしたというより影響を与えたんだとは思うのですが、

交響詩「神秘のラッパ吹き」(1904)

交響詩「エンディミオンの物語」作品10(1901)は、

「映画音楽」という概念が未だ無かった頃に書かれた

「映画音楽っぽい曲」といえます。

 

ここで取り上げる「大衆車一千万台」ですが、如何にも

「昔のアメリカのスラップスティックギャグアニメ

《ワーナーとかディズニーとかの》のBGMっぽい曲」です。

 

「アニメソング」「アニメ音楽」なんて概念が登場する遥か以前に、

「それっぽい」曲を書いていたというのが凄い!!

「蒸気船ウィリー」の前年だし。

 

個人的には、前にも何処かで聴いた事がある様な

「デジャビュ」っぽい感覚に囚われている曲です。

 

 

フレデリック・コンヴァース管弦楽作品集

指揮:ジョアン・ファレッタ

JoAnn Falletta

演奏:バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団

Buffalo Philharmonic Orchestra

【NAXOS 8.559116】

 

 

 

サマセット狂詩曲(1906-7)

A Somerset Rhapsody, op. 21-2

グスターヴ・ホルスト

Gustav Holst (1874-1934)

 

/p>

 

ホルストのCDは、

CD店にやたらと組曲「惑星」ばかりが置いてあってそれにウンザリで、

それ以外の曲のCDに出逢った時はとても喜びました。

 

「ジュピター」は、「のだめ」的効果をもたらしただろうか?

元がクラシック曲なのだと知らない人も結構いたようです。

 

1999年に、

ホルストが初期に「コッツウォルズ交響曲」作品8(1899-1900)

を書いていたというのを知った時は驚きでした。

世界初録音だったそうで(CLASSCD 284)。

 

晩年の「合唱交響曲」作品41(1923-4)

や交響曲になる筈だったその断片の「スケルツォ」(1933-4)

を書いていたというのは知っていましたが。

 

さて、ここに紹介するサマセットラプソディだが、

有名作曲家の書いた、

マイナーな名曲と言えるかも知れません。

 

中間部の「サビ」部分は

「高地ドイツ」(High Germany)

という民謡が使われています。

 

このメロディが、何ともすっとぼけたような、

おどけたような旋律で、大変コミカルです。

日本のわらべ歌にも通ずる様な雰囲気も感じます。

(多分気のせい)

 

ヴォーン・ウィリアムズの「イギリス民謡組曲」(1923)

にも同民謡が使われているのですけど、

こちらは勇壮な行進曲に仕上がっていて、

まるで雰囲気が違っています。

(でも、どうしても、

原曲はおどけた感じなんだろうな、と分かるものはある)

 

「狂詩曲」と名の付く曲が好きな「狂詩曲フェチ」なのですが、

期待通りでした。

 

 

指揮:リチャード・ヒコックス

Richard Hickox

演奏:ロンドン交響楽団

Rondon Symphony Orchestra

【CHANDOS 9420】

 

 

 

交響曲第5番「小交響曲」第2楽章

Sinfonia nro 5 "Sinfonia Brevis" opus 90 (1916) osa 2

エルッキ・グスタフ・メラルティン

Erkki Gustaf Melartin (1875-1937)

 

 

彼には、「天才」の輝きを感じます。

時代を先取りした様な感じがするからです。

 

交響曲第1~3番(1902, 1904, 1906-7)は、

RPGの交響組曲が好きな人には大変お薦めな雰囲気を持っているし、

交響曲第4番「夏の交響曲」(1912)は、

愛と感動の映画みたいな哀愁の歌謡曲みたいな雰囲気や、

ほのぼの童話をアニメ化した時の

BGMみたいな雰囲気のメロディが出てきます。

 

交響曲第6番(1925)は、

怪獣映画音楽を彷彿とさせる、

伊福部ファンに聴かせたい曲です。

 

さて、交響曲第5番ですけど、

第1、4楽章が、ロボットアニメの戦闘シーンみたいな曲なのです!!

 

第1楽章には、

情感溢れる哀愁の歌謡曲みたいなメロディも出てきますが、

それもロボットアニメに出てくるっぽい。

 

誤解して欲しくないのは、

「或るロボットアニメの或るシーンに出てくるBGMに似ている」

「或るロボットアニメの主題歌に似ている」

というのではなく、如何にも雰囲気的に

「それっぽい」と独断と偏見で言っているだけなので、

同意してくれない人もいるでしょう。

 

初めこの曲を聴いた時、

もの凄くぶったまげました!!

カルチャーショックでしたね。

第3楽章は、雰囲気が日本の子守唄を彷彿とさせます。

が、アルマス・ヤルネフェルトの「子守唄」(1904)

に雰囲気がとても似ているので、

恐らくフィンランドの子守唄がベースになっているのでしょう。

 

第2楽章は、

如何にも森の動物達が出てくる

ほのぼの童話をアニメ化した時のBGMの様で、

聴いていて和むこと間違いなし!!

 

分かりやすく言えば、

サン・サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番第2楽章

の様なほのぼのさです。

 

特に、小鳥の鳴き声を模した様なフルートの音色が可愛らしい!!

第1楽章に登場する「哀愁の歌謡曲みたいなメロディ」も、

形を変えて登場します。

 

 

指揮:レアニート・グリン Leonid Grin

演奏:タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団

Tampere Philharmonic Orchestra

【ODE 799-2】

 

 

 

【追伸】

アニメやドラマ、映画等に使われているかどうかより、

アニメやドラマ、映画等に使われてるっぽいけど

そうではないクラシック曲の方が、

何だか不思議な気分になれるので、

そっちの方が好きです。

 

だって、番組や映画で使われてるからって、

それで「何?」って思うから。

 

そんなんでそのクラシック曲の株でも上がるのだろうか?

って思うから。

 

まあ、好みは人それぞれですからね。

 

【追記:2024/6/11】

安自動車 → 大衆車

バッファロー・フィルハーモニック → バッファロー・フィルハーモニー

コッツウォルド → コッツウォルズ

タンペレ・フィルハーモニック → タンペレ・フィルハーモニー

レオニード・グリン → レアニート・グリン

CD画像3枚差し替え

YouTube3枚埋め込み

その他、不適切な表現を修正。